人づくりと環境づくりを通して若者の命と健康を守り、未来の可能性を広げます

近年著しい経済発展の陰で、カンボジアの人口の3分の1以上を占める若者が、望まない妊娠や人工妊娠中絶、薬物の乱用やHIV/エイズを含む性感染症など、健康と命にかかわるリスクにさらされています。性と体に関する正しい情報が若者に届いておらず、知識を若者が十分に身につけていない、恥ずかしさと不安から医療施設で相談や受診することをためらってしまう、など様々な理由が背景にあります。

ジョイセフは、カンボジアの若者たちが正しい性と体の知識を身につけて自分の身体と健康を守ることができるように、人づくりと環境づくりに焦点をあてた若者支援活動を実施しています。

若者の健康と命を守る人と環境づくり

目的 若者が性と体に関する正しい知識を持つことにより、自分の命と健康を守れるようにする。
実施地域 バッタンバン州オ・チャーコミューンおよび全国
実施期間 2014年4月~2017年3月
対象人口 10~24歳の思春期および若者 14万3,500人
資金ソース 寄附金、補助金(公益財団法人JKA;2014年度のみ)
現地協力団体 IPPFカンボジア(カンボジア・リプロダクティブ・ヘルス協会:RHAC)

ジョイセフは、バッタンバン州のオ・チャーコミューン(人口1万8000人)を中心に、支援地域および全国の若者に性と体に関する正しい知識を伝え、若者自身が自らの健康を守れるように、人づくりと環境づくりに取り組んでいます。

バッタンバン州は観光地に近く、また、国境が近いことからタイへの出稼ぎも多く、望まない妊娠や性感染症などに直面して戻ってくる若者もいるため、出稼ぎに行く前に知識を伝えることも重要になります。また、出稼ぎ先からセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖に関する健康)に関する情報を求める若者も多数います。

そこで、ジョイセフでは、寄附金を募り、ピア・エデュケーターの育成を行っています。包括的性教育(Comprehensive Sexuality Education: CSE)の研修を受けたピア・エデュケーターは、人から人へのコミュニケーションによる村の若者と学生への啓発活動を展開します。

CSEとは、単に性教育の知識を得るための教育ではなく、若者たちのライフスキルを養うことを目的とした教育です。ジェンダーとはなにか、リプロダクティブ・ヘルスやライツとはどういうものなのか、人間関係をどのように構築していけばいいのか等、多角的にセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルスに関して学びます。

ピア活動に加えて、カンボジアの若者の必需品ともなっているスマートフォンからもアクセスできる若者向けウェブサイトを通じて若者の知識の向上と行動変容も目指します。

若者向けに開発したセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルス特設ウェブサイトは出稼ぎ先の若者にも活用されることにもなります。さらに寄附金はクリニックスタッフに対する若者に優しい保健サービス研修に活用されます。
皆さまのご協力をお願いいたします。

 

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