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世界一の被支援国となった日本  いまだからこそ「MDGs達成」のために、私たちができること




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日本政府の働きかけ、国際社会を動かしたか
~資金動員の面で課題残る、MDGsフォローアップ会合閉会~

人と人とのつながり、そして連帯。
6月2日(木)から3日(金)にかけて1日半、東京でMDGsフォローアップ会合が開催されました。110カ国以上からの地域、NGO、国際機関などを含め300名以上の参加があり、最も印象に残った言葉がこれでした。

2010年9月にニューヨークの国連本部にて開催されたMDGs国連首脳会合で、菅総理が提案したMDGsフォローアップ会合。ジョイセフは国際協力NGOセンター(JANIC)とともに、国内NGOとしてこの会合に参加しました。本会合では、2015年を達成期限としたMDGsをあと5年以内に達成するために、有効な処方箋は何かを議論し、今後の取り組みに向けた政治的意志が示されました。特に、東日本大震災後の日本は世界一の被援助国となっており、2011年度のODAも501億円減らされています。

その日本が、こういった会議をもち、MDGs達成に向けて日本も役割を果たすと示したことには大きな意味があります。確かに東日本大震災では未曾有の被害を受け、復興には多くの資金が必要になることでしょう。しかしながら、世界には貧困や紛争で困難に直面している人たちがいます。私たちは震災後、世界中の人たちから支援を受けました。その連帯の重要性を身にしみて私たちは感じ、人が困難から抜け出す際には、周りの手助けの有り難さを再認識しました。それは、震災であろうと、貧困であろうと同じであり、私たちもMDGs達成に向けてその一翼を担うべきだと、この会議に参加して改めて思いました。

この会議では、人間の安全保障や衝平性、保健分野のMDGs、教育分野の達成に向けての課題や有効な対策の経験共有、実施ギャップの解消、持続的かつ包括的な経済成長などについて協議されました。特にジョイセフの活動分野に深く関わる保健分野MDGs達成に向けた成果の加速化と題された分科会では、最も進捗の遅いMDG5妊産婦の健康の改善やMDG4乳幼児死亡率の削減、MDG6HIV・エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止などで、何が有効か、様々なステークホルダーがどうすべきなのかが話し合われました。

現在世界で年間35万8000人の女性が妊娠・出産で亡くなっている状況を改善するには、家族計画と母子保健を統合させた対策が現状の死亡を7割も削減できること、また対策において見落とされがちな少女や若い女性へのフォーカスが重要であること、そういった対策を実施していく上で市民社会の役割が不可欠であることなどが、ジョイセフが東京連絡事務所を務める国際家族計画連盟(IPPF)のジル・グリア事務局長から述べられ、他の多くの参加者からも同意を得ていました。

ジョイセフの石井澄江事務局長も、MDGs達成のためにドナー国、特に日本はODAを減らすべきでないこと、公的サービスが行き届かない層へのサービス提供という実施面だけでなく、政策提言や政府がアカウンタビリティを果たすよう監視する役割、資金動員面なども含めた市民社会の果たす役割について強調しました。近いうちに世界人口が70億人に達し、史上最大規模の若者人口を抱えることを鑑みれば、その半分を占め、なかなか公的サービスが届かない若い女性に対して、家族計画と母子保健のニーズに対応することは、妊娠・出産で女性が亡くなることを避け、母を亡くした遺児の数を増やすことなく、収入は家庭に還元され、子どもたちは教育を受ける機会が増え、社会全体の開発につながっていきます。未だに世界の15歳から19歳の女性の主な死亡原因は、妊娠・出産です。でも、この事実は、途上国の国家開発計画にも現れません。先進国からの支援でも、重視されません。

今、私たちは人とのつながりが重要であることを、身をもって感じています。遠い途上国の女性たちにも、人と人とのつながり、連帯が生きる力になることを感じてもらえるように私たちもより一層、取り組みを強化していこうと思っています。

ミレニアム開発目標(MDGs)

極度の貧困・飢餓の撲滅、初等教育の完全普及の達成、乳幼児死亡率の削減等、2015年までに国際社会が達成すべき8つの目標を具体的数値とともに掲げている。

  • (目標1) 極度の貧困と飢餓の撲滅
  • (目標2) 初等教育の完全普及の達成
  • (目標3) ジェンダー平等の推進と女性の地位向上
  • (目標4) 乳幼児死亡率の削減
  • (目標5) 妊産婦の健康の改善
  • (目標6) HIV・エイズ、マラリア、その他の疾病の蔓延の防止
  • (目標7) 環境の持続可能性の確保
  • (目標8) 開発のためのグローバル・パートナーシップの推進

※ジョイセフの活動は、主に目標5および4、6が中心。