自分の体も、人生も、「わたしが決める」をあたりまえに

What's SRHR

SRHRとは

SRHR(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ:性と生殖に関する健康と権利)とは、自分の体、性や生殖について、誰もが十分な情報を得られ、自分の望むものを選んで決められること。そのために必要な医療やケアを受けられること。私たちが心も体も健やかに、自分らしく充実した人生を生きるうえで欠かせない「基本的人権」です。

わたしたちの
“モヤモヤ”

生理は、我慢するものだと思ってた

生理痛で学校を休みたいと言った日。母に買ってもらった薄くて小さなナプキンでなんとか乗り切った日。「その必要はない、無駄使いしないで。」と母に叱られた。生理は恥ずかしいもの、我慢するもの、分かり合えないものだと覚えた。本当は言いたかった。「お母さんはわたしのこの痛み、悩み、本当に知ってるの?」って。でも、言えなかった。その沈黙が、ずっと残っている。

結婚と出産が、女のゴールですか?

「いつ結婚するの?」「子どもはまだ?」——悪気のない一言が、ずっと胸に引っかかっていた。結婚や出産が幸せの形だと決めつけられる空気。でも、女の人生はそれだけじゃない。誰かの価値観を、自分の生き方として引き継がなくていい。そう思えるようになるまで、私はずっとモヤモヤしていた。

キャリアを諦めるのは、私の役目?

仕事を続けたかった。でも現実は、マミートラック。家庭中心の生活。夫は仕事を続け、私は家事と育児の責任を背負った。妻として、母として、「できて当たり前」「感謝されない当たり前」。社会から置いていかれる感覚と、自分の価値が消えていくような不安。女は母になったら自己実現を諦めなきゃいけないの?

あの時、ひとりで決めるしかなかった

妊娠した。でも、誰にも相談できなかった。仕事も人間関係も不安定で、選択肢を知る余裕もなかった。望んだ妊娠じゃなかったから、私はひとりで中絶を選んだ。後悔というより、残ったのは「なぜひとりで抱えて悩んでいたのか?」という問い。誰かに繋がれていたら、違う選択があったのかもしれない。

“生理くらいで”という言葉

「女は生理くらいで休めていいよな」——この人生で何度聞いただろう。説明する気力もなくて、やり過ごしてきた。でも、生理は“くらい”で済むものじゃない。痛みも重さも、人によって、その月その月でも違う。正しく知られていないから、傷つく言葉が生まれる。この構造ってどうにもならないのかな。

触られても、声をあげられなかった

満員電車、職場の飲み会。からだを触られた。でも、声も出さなかったし、誰にも言わなかった。「そういうこともある」と自分に言い聞かせて、なかったことにした。でも今なら思う。おかしいって言ってよかった。黙ることが“普通”になる社会の方が、ずっとおかしいよね。

あの時は、そういうものだと思ってた。
上司からセクハラされたのも、
結婚を家族に急かされたのも、
生理でしんどいのを我慢してたのも。

だって、性のこと、体のこと、
教えてもらえないまま
大切なことを
知らずに大人になったから。

だから、次の世代の子たちには、
伝えたい。
自分の体も、人生も、
「わたしが決める」もの。
それが、当たり前になるように。

日本の若者の今

いまも、若者たちの
状況は変わっていません

性や体のことや性教育の大切さは、以前よりも話題にされるようになりました。
でも、実際は若者たちが「自分の体や人生を自分で選ぶために必要な知識」を十分に得られているとは言えません。
ジョイセフが行った調査でも、その実態が明らかになっています。

若者たちの性のホンネ 若者たちの性のホンネ

体のこと、性のこと、自分で
なんとかするしかないの?

避妊せずにセックスした理由は?

性の悩みがつきまとう時期にいる、29歳以下の若者たち。悩みについて「相談する相手は、実は誰もいない」という人が最も多いという結果になりました。「性について話すのは恥ずかしいこと」という日本社会に根強くある価値観が、一人で抱え込む状況をつくっていることがわかります。

出産したくないって、
わがまま?

気が乗らないのにセックスに応じたことはある?

「子どもを産めるのに産まないのは、わがままだと思う」という設問に29歳以下の若者のうち男性約30%、女性約15%が同意。日本社会に依然として「女性は子どもを産むべき」という社会的圧力が存在していることがわかります。

子宮頸がん検診、
受けなきゃいけないの?

子宮頸がん検診、受けたことある? 子宮頸がん検診、受けたことある?

20–29歳女性の子宮頸がん検診の受診率は、大人世代より低く、半数以下となりました。受診していない理由としては「知らなかった」「どんな検査か分からず怖い」などがあがっており、自分の体を守るために必要な情報の不足や、自分の体を大事にすることが習慣として広がっていないことがわかります。

今の若者たちもまた、
「そういうもの」「しかたない」
そうやり過ごしているのが現実です
だって、そうしてきた
大人たちの生き方しか
知らないから

SRHRの課題

日本だけでなく、
世界の若者も状況は同じ
そして、それは命や人生
直結する問題です

世界では、妊娠したら学校を辞める、助産師などの介助なく自宅で出産をする、
生理がきたら大人とみなされ結婚をして家を出る、それが当たり前になっている社会環境があるのが現実です。
わたしたちがそういうものだと思って飲み込んできたことは、実は命や人生に直結しているのです。

13歳で妊娠、結婚を
経験したSさん

※写真はイメージです

妊娠も結婚も分からないまま、
強制結婚

Sさんは、まだ13歳でした。
性の知識を学ぶ機会も、避妊の手段も、彼女には与えられず
結婚が何かも、自分の体や人生の決定権を持つことも知らないまま、彼女は13歳で意図せず妊娠をしました。
妊娠が分かった瞬間、親には相手と強制的に結婚をさせられ、両親やきょうだいと一緒に暮らしたいという希望も、学校に通い続けるという未来も、夢を描く時間も、誰にも守られることなく消えていきました。

暴力はあたりまえ。孤立。
不安な中での出産。

結婚後の生活は、想像とはまったく違うものでした。
夫からの暴力は妻への愛情表現であり躾、という慣習のある地域。夫からの暴力、生活費も与えられないのはあたりまえ。二人目の妊娠をきっかけに暴力はさらに激しくなり、妊娠しても、相談できる人も、逃げられる場所もなく安全に出産できる場所もない。
Sさんは心も体も追い詰められ「その日を生き延びること」だけが、毎日の目標でした。

もう学校にも戻れない

3人目を妊娠した時、夫は家を出ていきました。しかし、以前の生活に戻ることはできませんでした。妊娠、結婚を機に学校を退学させられ、学ぶ権利をも奪われ、そこにただ、3人の子どもと取り残されたのです。夢は遠のき、経済的自立の手段も持てないまま困窮。
彼女に知識と選択肢、環境があったなら、全く違う生き方があったかもしれません。

これは、誰かの問題でも、
どこかの国の問題でもありません

私たちみんなの「当たり前」
その積み重ねの結果です

ジョイセフの活動

性と生殖に関する健康と権利〈SRHR〉を
みんなの当たり前に
2030年までに、みんなで

必要なのは、これまでの「あたりまえ」をアップデートすること。
正しい知識にアクセスできない・伝えられる人がいない・
制度や環境が追いついていない。
SRHRが進まない構造そのものを変えるため、日本と世界で
活動を行っています。次の世代には同じモヤモヤを渡したくない
というみんなの思いを、ジョイセフが形にします。

正しい情報を
届ける

SRHRに関する正しい知識をもち、自分の心と体を守り、望む人生を実現させるための幅広い選択肢をすべての人が持てるよう、日本を含む世界で包括的性教育の推進や、SRHRに関する啓発活動を実施しています。長年の経験ノウハウを生かしながら、各国のコミュニティと一緒に教材の開発を行ったり、教育機関や地域ボランティアなどと連携し、情報を届けています。

オリジナルエプロンを
使った啓発活動

伝える人を
育てる

ジョイセフの啓発・教育活動には、誰が誰にどう伝えるか、どんな言葉を使うか、安心できる場をどう作るか、その役割を担う「ひと」の存在が欠かせません。保健施設で働く医療従事者へ研修を実施したり(海外)、若者啓発ボランティアを養成したり(海外・日本)、低・中所得国の母子保健関係者を日本に招へいし、日本の母子保健活動の経験や取り組みを中心に相互に学ぶ研修を行っています。

人材育成研修

環境・制度を
整える

意識が変わっても、性教育の不足、適切な避妊の方法や性感染症予防にアクセスできない、意図しない妊娠や性暴力で困った時の相談先がないといった環境では選択肢は広がりません。包括的性教育の公教育への導入や、保健サービスへのアクセス改善といった課題を社会全体で考え、改善していくための政策提言(アドボカシー)にも取り組んでいます。個人の努力に頼らず、誰もが自分を守れる社会の仕組みを整えることを目指しています。

アドボカシー活動

ジョイセフとなら、
未来は変えていける

日本でも、世界でも、多くの若者たちにとって
いまだに自分の人生を自分で選択できる社会とは言えません。
でも、あなたの行動から、これからは変えられます。
ご寄付という形でジョイセフと一緒に未来を変えるアクションに参加しませんか?

以下のクレジットカード、電子決済、
銀行振込をご利用いただけます

  • クレジットカード

  • 電子決済

  • 銀行振込

いただいたご寄付でできること

  • 5,000円で…

    日本の若者約180人に、性と生き方を学ぶSRHR入門冊子(ジョイセフオリジナル)を届けることができます。

  • 10,000円で…

    ガーナでジョイセフの経済的自立のための洋裁研修を修了した女の子に、足踏みミシン1台を提供し、彼女たちの自立を後押しできます。

  • 50,000円で…

    カンボジアで育成した学生保健ボランティア13人が1年間、若年妊娠や性感染症などを防ぐための啓発活動を行うことができます。

※ジョイセフ人件費・管理費を除く

応援メッセージ

コグレ リョウヘイ さん

娘の誕生で変わった世界の見え方。
ジョイセフは世界を変える入口。

長女が生まれた日、自分がいかに男性史観で世界を見ていたかを知り、生活の中でこの社会が男性中心の視点でつくられていることに気づきました。生理も出産も、私は何も分かっていなかった。知ることが変わる始まりだと思っています。
ジョイセフは、スタッフとの距離が近く、勉強会や活動報告にも事務的でない温かさがあります。妻と支援を続ける中で、「支援先」ではなく「仲間」を得た実感があります。共に世界を変えている、その感覚です。世界を変えるのも、まず知ることから始まります。ジョイセフは、その入口になってくれる場所です。

坂元 綾子 さん

ジョイセフを知ったのは東日本大震災。私の経験が誰かを想うきっかけになりました。

2011年の東日本震災をきっかけにジョイセフを知りました。高齢出産を経験し、妊娠・出産・育児の大変さを実感していた私にとって、女性や妊産婦を支える活動を、日本生まれのNGOが取り組んでいることは、とても心に響きました。世界で大変な環境下にいる妊産婦や、暴力などで悲しい思いをしている女性たちに支援が届いたら嬉しいです。ジョイセフの『すべての人が、自分の意思で生き方を選べる世界を実現する』というミッションを応援しています!

ジョイセフについて

すべての人が自分の意思で生き方を選択できる世界をめざして、基本的人権であるセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利=SRHR)を推進する、日本生まれの国際協力NGOです。とりわけ、アフリカやアジアの低・中所得国と日本で支援活動を実施。これまで半世紀以上にわたり、日本を含む40以上の国と地域で、妊娠・出産・安全でない中絶によって亡くなる女性を減らすための支援、意図しない妊娠を防いで女性の健康と人権を守るための家族計画の推進、性感染症の予防、SRHR推進のための啓発や教育、アドボカシーを行ってきました。2025年第 77 回保健文化賞を受賞。