国際協力NGOジョイセフ(JOICFP)

いますぐ、女性の命を守る選択を。
ジョイセフGOGOグローバルチャレンジ

企業・団体の方向けお問い合わせ

妊娠・出産、  安全でない中絶、 
子宮頸がんで、
  いま、一分にひとり、 
女性が命を落としている。
女性の命を
救うために、
あなたの支援が
必要です

いま、世界で、1分にひとりが
「女性だから」命を落としています。
原因の多くは妊娠・出産における母体の急変や
安全でない中絶、そして子宮頸がん。

予防できる、救えるはずの理由で、
女性の命が消えていく。
私たちは、ともに力を合わせて、
この現実を変えることができます。

ジョイセフは1968年の創設以来、国際協力の現場で
女性の命と健康を守る活動に取り組んできました。
そこで見えたのは、「女性」だけに起こりうる
「予防」が可能な原因によって、あまりにも
多くの命が失われているという事実です。
いま、1年間に、約29万500人(*1)が妊娠と出産で
命を落とし、女性特有のがん「子宮頸がん」により
さらに約34万人(*2)が亡くなっています。

※1 WHO, Maternal Mortality Fact sheets
※2 The Lancet, “Global Health”, 14 December 2022

妊産婦死亡のうち、サハラ以南のアフリカと南アジアが全体の86%を占めています(*1)。死に至る理由は、出血、感染症、高血圧、安全でない中絶など。多くの場合、適切な医療ケアや地域コミュニティのサポートがあれば、命を守ることができます。
一方、子宮頸がんは、性行為によるヒトパピローマウイルス(HPV)への感染が主な原因です。早期発見とワクチンが命を救うカギになりますが、アフリカや東南アジアを中心に対策が遅れ、多くの女性が危険にさらされています。日本も毎年新たに約1万人が罹患し、先進諸国の中で最も深刻な状況です。

2023年、ジョイセフは設立55周年を迎え、新たに「GOGO グローバルチャレンジ」を開始します。

これまでの活動で見えてきた女性を脅かす課題に、「予防」の観点で集中的に取り組む5年間のプロジェクト。
タイトルの「GOGO」には、55年間の経験を結集し、活動の中で出会えた人々とともに、女性が置かれた現実をいっそう力強く変えていく決意を込めました。

1年目は、ザンビアと日本を中心に、子宮頸がんへの対策を強化します。ザンビアはジョイセフの主要な活動地のひとつです。罹患率が世界で3番目に高く(*3)、コロナ禍で検診が落ち込み、今後病期の進んだ患者が増える可能性があります。さらにこの日本でも、原因となるHPV(ヒトパピローマウィルス)のワクチン接種と検診が著しく低く、患者数が増え続ける現状を止める必要があります。

2年目以降はジェンダーの問題や、安全な妊娠・出産への対策として「予防」を促進。培ってきたノウハウを最大限に活かし、積み残されている課題の抜本的な改善を目指します。

このプロジェクトで多くの命を救うために、あなたの力が必要です。ぜひ、ジョイセフとともに「GOGOグローバルチャレンジ」に取り組む仲間になってください。

「女性だからという理由で」誰ひとり命を落とさない世界の実現に向けて、皆さまのご支援をお願いします。

参考:※3 ICO/IARC HPV Information Centre, ”Human Papillomavirus and Related Diseases Report”, 22 October 2021

参加する

「GOGOグローバルチャレンジ」への参加で、
女性の命を守るための一歩を踏み出せます。

JOICFP
ジョイセフとは

ジョイセフは、女性の命と健康を守り、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツ(SRHR:性と生殖に関する健康と権利)を推進する、日本生まれの国際協力NGOです。
SRHRとは自分の体、性や生殖における自己決定権であり、性を通じて健康に生きるための情報やケアへのアクセスを含む「基本的人権」です。
しかし世界ではいまなお、特に女性がSRHRを享受できず、生き方の選択や健康、命まで脅かされる現実があります。ジョイセフは、女性が「性と生殖」の問題で人生の選択肢や自己実現の機会を失わないよう、「予防」の観点から人びとの意識・行動・制度すべてに働きかけ、根本的な変化につなげていく「人づくり」を支援の中心に据えています。

国内外のネットワーク

1968年創立、50年以上続く活動

Partners
女性の命を守るために、
チーム力で課題を
突破する。

支援活動において、ジョイセフが最も大切にしているのは「人づくり」です。女性の健康や権利を進める教育や啓発、技術支援など、一人ひとりの「エンパワーメント」をプロジェクトの柱としています。女性の命と健康への意識が高まり、人々の行動が変わり始めると、その変化はコミュニティの中に、そしてそのまわりへと広がっていきます。
こうして始まった良いインパクトを、長く続いていく「持続可能」なものにするプロセスは、ジョイセフだけでは成しえません。地域の草の根からは、住民、リーダーたち、学校や病院、そして現地の協力団体と力を合わせて。同時に活動国の行政と政府、国際機関との緊密な連携により、制度や仕組みの面からも持続可能性を高めていきます。
そして日本生まれのNGOであるジョイセフは、皆さまの支援によってエンパワーされています。1968年の設立より、多くの個人サポーター、企業、団体の皆さまに支えられ、これまでに世界43の国・地域*で、女性を取りまく現実を変えるための活動を続けてきました。

* 外務省 国・地域 
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/index.html


ジョイセフは、多くのパートナー企業・団体、
個人サポーターのご支援を原動力に活動しています。

CervicalCancer

この現実を
変えるのは、
誰かじゃない。
私たちだ。

CervicalCancer
01

性交渉を経験した女性の5割から8割は、
子宮頸がんのおもな原因とされる
「ヒトパピローマウィルス」に感染する。

子宮頸がんは、HPV(ヒトパピローマウイルス)が引き起こす、女性特有のがんです。性交渉を経験した女性の5割から8割がHPVに感染するとされ、そのうちの9割は自然消滅しますが、ウイルスが居座り続けると細胞が異常な形に変化した「子宮頸部異形成」になり、やがて「前がん病変」を経てがんに移行していきます。

「子宮頸部」と呼ばれる子宮の入り口付近に発生することが多い子宮頸がんは、婦人科検診で比較的発見しやすく、早期であれば子宮を温存して治療することもできます。しかし進行すると、子宮のみならず卵巣や周囲のリンパも含めた広範囲の摘出が必要になり、他の臓器などに転移すると5年生存率も22.5%(*1)と低くなるため、早期発見がきわめて重要です。

日本では、1年間に約1万人が子宮頸がんに罹患しています。年を追うごとに亡くなるケースが増えており、2019年は2921人が命を落としました。 また、性行為の低年齢化とともに、若年層の罹患率が高くなっているのも深刻な問題です。若い女性が子宮を失えば、妊娠・出産ができなくなってしまいます。

HPV感染が引き起こすのは子宮頸がんだけではありません。中咽頭がん、肛門がん、陰茎がんなど、さまざまながんの原因となっています。性交の経験があれば誰でも感染する可能性があるため、HPVワクチン接種は女性だけでなく、男性も対象となります。


参考:※1 https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/cancer/17_cervix_uteri.html

CervicalCancer
02

命を守るカギは、性的接触が始まる前の予防接種。
子宮頸がんを始め、ヒトパピローマウイルスが
引き起こす病気を防ぐ「HPVワクチン」

「HPVワクチン」は、子宮頸がんを始め、さまざまながんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)への感染を予防するワクチンです。日本では現在、2価・4価・9価の3種類の接種を受けることができます。
HPVには多くの種類があり、ワクチンの前につく数字は対応できるウイルスの数です。数が多いほど多くのウイルスをカバーできますが、その分価格も高くなります。

HPVワクチンは性行動が始まる前の接種が望ましいとされ、小学校6年生~高校1年生の女の子が定期接種の対象です。2023年1月現在、対象者が無料で受けられるのは、2価および4価のワクチンのみ。2023年4月からはさらに多くの種類に対応する9価ワクチンも定期接種の対象となり、無料で受けられるようになります。

CervicalCancer
03

子宮頸がんの根絶に向けて進む
国際社会から「取り残された」日本の現状。

2018年、WHOは「子宮頸がんのない世界」を目標に掲げました。各国の子宮頸がんによる死亡率の目標値を設定し、1年あたり10万人中4人にすることを目指しています。
子宮頸がんが世界からなくなれば、この病気で女性が健康を損なったり、出産の可能性を失ったりすることなく、より幅広い生き方の可能性が広がることでしょう。基本的人権である「性と生殖に関する健康と権利」(SRHR:セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)も促進されます。

WHOは、子宮頸がんへの具体的な対策として、原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)のワクチン接種を勧奨しています。この勧めに沿って多くの先進国で接種が促進された結果、HPVによる病変の発生は減少しています。 しかし、この流れに逆行するように、日本の子宮頸がん患者数は増え続けています。WHOの機関が2021年10月に発表したレポートによると、日本の子宮頸がん発生率は、G7参加国の中でワースト1位。G20に入る諸外国の中でもワースト5位と高くなっています。

この背景にあるのは、HPVワクチン接種率の低さです。

日本では2009年にHPVワクチンが承認されましたが、接種後に体調不良を訴えるケースがあり、メディアがセンセーショナルに取り上げたため、接種対象者への勧奨がストップしました。
ワクチン接種率は70%から1%未満に急落。接種率の低迷が続き、現在の高い子宮頸がん罹患率につながっていると考えられます。
その後、ワクチン接種者の体調不良とHPVワクチンの関連性は見出されず、2022年4月から厚生労働省による接種勧奨が再スタートしました。

HPVワクチンが広く普及すると、接種した人だけでなく、未接種の人も含めて感染リスクが下がっていきます。さらに子宮頸がん検診を定期的に受けることにより、万一発症した場合にも、早期に治療して命を守ることができるでしょう。

ワクチン接種を推し進める先進諸国では、子宮頸がん根絶への道が見えてきました。その一方で、いまなおアフリカや東南アジアでは、多くの女性が子宮頸がんの脅威にさらされています。
ジョイセフのおもな活動地のひとつであるザンビアは、罹患率が世界ワースト3位。多くの女性が命を落としていく現状を変えるため、ジョイセフの「GOGOチャレンジ」では、ザンビアで子宮頸がん検査を促進し、早期発見と治療への取り組みを強化します。


参考:※年齢標準化発生率

「子宮頸がん」から女性の命を守る。 ジョイセフ「GOGOチャレンジ」プロジェクト

Zambia
ザンビア

予防のための正しい知識と、早期発見・治療の強化で、子宮頸がんから命を守る。

HPVワクチンの普及は進んでいるにもかかわらず、ザンビアの子宮頸がん罹患率は世界ワースト3位。その理由には、子宮頸がんの正しい知識について啓発が不足していることや、検査体制の不足、また女性のHIV感染率の高さなどが挙げられます。HIV感染によって免疫力が低下すると、子宮頸がんを含め、命を脅かすさまざまな疾患の発生につながります。
ザンビアでの「GOGOチャレンジ」プロジェクトでは、子宮頸がんを早期に発見・治療できるよう、検査および治療体制の整備に力を入れます。早期に対処すれば命を救えるだけでなく、妊娠・出産の機能も維持できる可能性が高くなります。



プロジェクト内容

ザンビア・コッパーベルト州、マサイティ郡およびムボングウェ郡にて、15~49歳の女性を対象に、子宮頸がん検査と治療へのアクセスを向上させます。
プロジェクト対象地域の保健施設では、これまで子宮頸がんの検査・治療のための設備が整っていませんでした。今回のプロジェクトにより、検査および治療のための体制を整備し、検査率をゼロから15%へ、治療やケアを受ける女性の割合も15%にまで引き上げていきます。
設備や体制を整えるだけでなく、地域の人々に子宮頸がんに関する正しい情報を届ける啓発・教育活動も重要です。女性の命と健康を守るため、住民一人ひとりが子宮頸がんへの理解を深めて行動を変えていけるよう、地域コミュニティへの支援に力を入れます。

Japan
日本

自分と大切な人を守るために。正しい情報と、自らの意思で行動を選択できる環境が必要。

日本では、厚生労働省によるHPVワクチン接種勧奨の中止により、2013年には接種率が1%未満にまで落ち込みました。2022年4月に積極的接種の勧奨が再スタートしましたが、依然として接種率は低く、年間1万人もの女性が子宮頸がんに罹患する深刻な状況が続いています。
いま、女性だけでなく、男性も子宮頸がんとHPVワクチンを正しく理解し、自分の意思で行動を選択できる環境づくりが急務となっています。



プロジェクト内容

全国の若者(15~29歳)と親世代を対象に、子宮頸がんの予防啓発に力を入れます。正しい知識を身につけ、同世代の仲間たちに伝えていく若者リーダー「ピア・アクティビスト」を養成。一人ひとりの選択肢を広げるため、HPVワクチン予防接種と子宮頸がん検診の認知を広めるイベント・キャンペーンも実施します。
さらに国や地方自治体へのアドボカシーにより、正しい情報発信やワクチンへのアクセス改善を促進。誰もが自らの意思で、自分と大切な誰かを守るための行動を「選択」できる環境づくりを急ぎます。
1年間の目標は、子宮頸がんとHPVワクチンの情報を20万人に届けることです。

Alice
Sinyinza
ザンビア プロジェクト・マネージャー

2023年、ジョイセフの「GOGOチャレンジ」プロジェクトが、ザンビアからスタートします。子宮頸がんの対策が特に遅れた地域で、検査や治療のための体制を整えることができるのです。それだけでなく、人々に子宮頸がんの正しい知識を届けることによって、早期発見と治療を促していきます。
ザンビアでは子宮頸がんについて啓発が不足していることや、検査・治療体制の不備、HIV感染率の高さなどから、多くの女性が子宮頸がんに罹患する深刻な状況が続いています。さらにコロナ禍が始まって以来、女性たちは混み合う保健施設での検診を控えているため、病期が進んだ状態で子宮頸がんが見つかるケースが増えるのではと非常に心配です。
「GOGOチャレンジ」プロジェクトを日本から支援してくださる皆さん。本当にありがとうございます。あなたの支援で、ザンビアの女性たちが置かれた状況は大きく変わります。多くの女性が、子宮頸がんを早期のうちに発見し、命を守るための治療を受けられるようになるでしょう。

私はアリス・シンインザ。ザンビアのコッパーベルト州、ンドラにあるザンビア家族計画協会(PPAZ)とジョイセフの合同オフィスで、プロジェクト・マネージャーとして働いています。PPAZはジョイセフの支援と協力のもと、強固な信頼とパートナーシップで結ばれています。
PPAZとジョイセフは力を合わせ、女性の命と健康を守り、SRHR(性と生殖に関する健康と権利)を促進するために、数多くのプロジェクトに取り組んできました。

このザンビアで、ジョイセフの支援によるプロジェクトのひとつに、各地で整備された「ワンストップサービスプロジェクト」があります。分娩室を備えた母子保健棟、助産師のための快適な住居、水タンクや発電設備、遠方に住む産婦が出産まで待機できる宿泊施設「マタニティハウス」、若者が集うユースセンターなどが整備され、女性の健康を守る保健サービスと正しい情報をワンストップサイトとして一カ所で提供しています。
現在までに5カ所のワンストップサービスサイトが完成。危険を伴う自宅出産ではなく、より安全な保健施設での出産を選ぶ妊産婦が増え、産前産後の検診受診も向上し、多くの女性と子どもの命が守られるようになりました。

ジョイセフからの支援は、施設の建設や物資提供、命と健康を守る仕組みの構築など多岐にわたります。その中で、特に大きなインパクトをもたらしているのが、住民の意識や行動を変えていく「人づくり」です。

プロジェクトを始める時、ジョイセフと私たちPPAZのチームは、ザンビアの行政担当者と協力して地域の人々に働きかけます。女性の命や健康、権利を守ることの大切さ、どうすればそれを実現できるのか。私はいつも「これは私たちみんなのプロジェクト」と人々に伝え、地域ぐるみでアイディアを出し合い、さまざまな教育や研修など啓発活動を進めてきました。 その中で、同世代の仲間にSRHR(性と生殖に関する健康と権利)の知識を伝える若者リーダーや、母子保健を推進する地域ボランティアが大勢育ちました。プロジェクトで整備されたワンストップサービスサイトも、地元の人々が運営やメンテナンスを担うようになり、さらなる発展を目指す動きが出てきています。ザンビアの人々が、自らの意思によって、女性の命と健康を守るための行動を始めたのです。

私自身もジョイセフと出会って大きく変わりました。以前、私は助産師の仕事をしていて、シャイで引っ込み思案な性格でした。けれどこのチームに参加してから、多くの人々をつなぎ、コミュニティを良い方向へまとめていく「リーダーシップ」を学んだのです。いま、私がエンパワーされたのと同じように、ザンビアの人々をエンパワーしていけることに、大きな喜びを感じています。

ジョイセフを通してザンビアを支援してくださる皆さん。ザンビア人として心から感謝します。ジョイセフのプロジェクトが実施されたザンビアの各地で、女性の命を守る仕組みづくりが進んでいます。人々の意識と行動が変わりはじめました。危険をともなう自宅出産を余儀なくされていた女性たちが、医療従事者の介助のもと、衛生的な施設で安心して出産できるようになりました。皆さんの支援によって、本当に多くの女性と子どもたちの命が救われています。
今回「GOGOチャレンジ」プロジェクトが始まるのを機に、こうしてザンビアの現状を知っていただき、コミュニティが前進していることをお伝えできて、とてもうれしく思います。 日本の皆さん、本当にありがとうございます。

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「GOGOグローバルチャレンジ」への参加で、
女性の命を守るための一歩を踏み出せます。

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