「思い出のランドセルギフト」は、
日本で役目を終えたランドセルを
アフガニスタンに寄贈する活動です。
2004年以来、およそ26万個の
ランドセルを子どもたちに届け、
特に教育の機会に恵まれない
女の子の就学を後押ししています。
アフガニスタンでは多くの女性が学校に通えません。
文字が読めないと職に就くのが難しいだけでなく、
母になっても、自分や家族の体と健康を守るための
知識を得られないのです。
日本から届くランドセルは男女平等に配付され、
男の子も女の子も一緒に、ランドセルを背負って
通学するきっかけをつくってきました。
その姿を見た人々の間で、「女の子も学校に行っていいのだ」という気づきが広がっていきます。
長い紛争で荒廃したアフガニスタン。タリバン復権後は国際社会から孤立し、コロナや大干ばつの影響も重なって、人々は飢えと貧困に苦しんでいます。
お金のために民兵になる若者や、幼い娘を結婚させる家族。その荒んだ日常に日本から届くランドセルは、子どもの教育という未来の希望、平和の象徴として、人々に喜ばれてきました。
女性への抑圧や教育の制限が懸念される今、ランドセルを贈り続ける意味が、よりいっそう大きくなっています。
アフガニスタンの子どもたちの多くはカバンを持っていません。
ビニール袋に勉強道具を入れたり、直接手に持って、
学校までの険しい道を歩いて行きます。
ランドセルがあれば、両手が空いてより安全に通学でき、
雨の日も大切なノートやお弁当を濡らす心配がありません。
校舎がない青空教室では、机の代わりにも大活躍。
ひとりの子どもが受け取ったランドセルは、妹や弟に
受け継がれ、大切に使われ続けます。
2004年、ある保守的な地域で最初のランドセルが配られました。
その時に受け取った少女の一人が、2020年に医学部を卒業し、晴れて医師になりました。
助産師や教師になる夢を叶えた子どもたちもいます。
日本という遠くの国から、誰かが自分たちを応援している。
彼らはランドセルを通してそのことを知り、
学ぶことで未来を変えました。
ランドセルは、遠い道のりと私たちの想像を超えて、
アフガニスタンの子どもたちに希望を届けています。
日本から贈られたランドセルは、
アフガニスタンの子どもたちが
学校に通うきっかけをつくります。
ジョイセフは、女性の命と健康を守り、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツ（SRHR:性と生殖に関する健康と権利）を推進する国際協力NGOです。
国連や国際機関、各国政府、企業と協力するとともに、同じ願いを持つ一人ひとりをエンパワーし、パートナーシップでつなぎながら、世界43の国・地域*で女性やコミュニティの支援に取り組んできました。
アフガニスタンでは、女性が安心して医療サービスを受けられる母子保健クリニックの運営、食料支援を行うほか、ランドセルの寄贈を通じて特に教育の機会に恵まれない女の子の就学を支援しています。
* 外務省 国・地域
https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/index.html
国内外のネットワーク
1968年創立、50年以上続く活動
お贈りいただくランドセルの色や年数は問いません。ただし、次のような状態のランドセルは現地に届けることができませんので、事前にご確認ください。
ベルトや留め具が破損していたり、劣化状態が著しく激しいものは現地に届けることができません。寄せ書きや名前があっても大丈夫です。
宗教上の理由により、豚革製のランドセルは現地に届けることができません。ランドセルの裏蓋側に毛穴があるのは豚革製の特徴です。
ランドセルから外してください。
お贈りいただいたランドセルの破損が激しかったり、豚革製であった場合、選別後に廃棄処理とさせていただきます。廃棄の際は産業廃棄物となり経費がかかり、また倉庫保管料等もかかるため、いったん贈られたランドセルの返却と海外輸送経費の返金はできませんのでご了承ください。
クレジットカード、コンビニ支払い、銀行振込の他、必要枚数以上の書き損じハガキをジョイセフに送り、寄付にすることもできます。
ランドセルは、ランドセルを段ボールや袋などで簡単に包み、上記の指定倉庫に宅配便などで送ってください。送料はご負担いただきますようお願いいたします。送経費募金のお支払い後、1週間以内を目処にご送付ください。（安全のため、倉庫へ直接のお持ち込みはご遠慮ください）
ランドセルを受け取るまで、ビニール袋や素手で教科書を持ち歩いていた子どもたち。ランドセルの配付が始まって、通学風景は一変しました。
ランドセルは大きく、カラフルで、形に特徴があるためとても目立ちます。子どもたちが背負って歩くと、ランドセルの中で日本から贈られた新品の学用品がカタカタと音を立てます。
2004年の開始以来、アフガニスタンに届けられたランドセルはおよそ26万個。ジョイセフが活動するナンガハール州では、ランドセルを背負った子をたくさん見かけるようになりました。
貧困のため、子どもの就学に同意しなかった親たちの間でも、「ランドセルを背負わせて勉強させてあげたい」という気持ちが芽生えました。ランドセルは男女平等に配られるため、「女の子も男の子と同じように学校へ通うのが当たり前」という考えが、地域に根付き始めています。
アフガニスタンの女性と赤ちゃんの命を救う第一歩は教育です。ランドセルは、その一歩を踏み出すためのきっかけづくりに役立っています。
ランドセルは、特に教育の機会に恵まれない
女の子が学校に通うきっかけをつくります。
4年前に、兄がランドセルを贈りました。その時から自分が卒業するときには、アフガニスタンに僕のランドセルを贈ろうと決めていました。
6年間使っていたランドセル。次に誰が使ってくれるのか楽しみです。
ボロボロだけど、まだ使えるので大事に使ってください。
僕が6年間使っていたランドセルが、次はアフガニスタンのお友達が使うのかと思うとワクワクします。僕の小学校生活はすごく楽しかったので、アフガニスタンのみんなにも、学校生活の楽しさをたくさん知ってほしいです。
「思い出のランドセルギフト」を知ったときから、自分のランドセルをアフガニスタンの子どもたちに使ってもらいたいと思っていました。この春（2014年3月）小学校を卒業したので、6年間をともに過ごしたランドセルを直接現地NGO事務局長のババカルキルさんに手渡したくて、母と一緒に広島からランドセル検品作業に参加しました。 アフガニスタンでは、勉強をしたくてもさまざまな事情によって学校に通い続けることができない子どもたちがたくさんいると聞きました。日本から贈られるランドセルをきっかけに、学校に行くことができるお友だちがひとりでも増えてくれたら嬉しいです。
① 送っていただいたランドセルは、ひとつひとつ状態を確認して箱におさめ、コンテナという大きな鉄の箱へ。3,000～4000個のランドセルでぎっしり満杯になったら、倉庫を出発します。
② ランドセルをいっぱいに詰め込んだコンテナは、コンテナ船で横浜港を出発し、パキスタンの港まで運ばれます。かつて「海のシルクロード」と呼ばれた航路を行く、約4週間の船旅です。
③ パキスタンに到着したコンテナは、通関やさまざまな手続きを経て、ちょっぴり派手なトラックに乗り換えます。険しい山や峠を越え、陸路で1～2週間。アフガニスタンを目指して進みます。
④ アフガニスタンのジャララバード市にある現地協力団体、アフガン医療連合センターの事務所に到着。一緒に寄付された学用品を仕分け、子どもたちに平等に行き渡るようランドセルに入れます。
⑤ ランドセルに学用品を詰めたら、途中で盗まれるのを防ぐため、外から見えないように袋の中へ。トラックに積み込み、配付予定の 小学校に向かいます。
⑥ 小学校に到着したランドセルは、現地協力団体のスタッフや先生から、子どもたち1人ひとりに直接手渡されます。ジョイセフは、2004年からの18年間で、約26万個のランドセルを届けてきました。
日本からランドセルを送って、アフガニスタンの子どもたち・女の子たちの就学支援をしている「思い出のランドセルギフト」では、依然として厳しい状況に置かれている現地で、きちんと子どもたちにランドセルを届ける活動を続けられていると聞いて、とても嬉しく思っています。
私にとってランドセルは、学校の思い出が詰まった宝物です。
この企画に感動して、息子と相談して、息子のランドセルを寄付することにしました。
子どもたちが楽しみに待っていたランドセル配付の日。１人ひとりが順番に前に出て、日本から届いたランドセルを受け取ります。受け取った子はランドセルをさっそく背負い、そのたびに全員が大きな拍手をして、笑顔がいっぱい。
「次は私の番かな」と首を伸ばして、ワクワクしながら待っている女の子たち。全員が受け取り終わると、まだ先生のお話が残っているというのに、嬉しさのあまり駆けだして帰ってしまう子もいます。その背中では、日本から贈られた新しい学用品が、ランドセルの中でカタカタと音を立てています。みんなランドセルを早く家族に見せたくてたまらないのです。
新品の鉛筆（色えんぴつ、ボールペン含む）、ノート、消しゴム、鉛筆削り（電動不可）をご寄贈いただけます。ランドセルの中に入れてお送りください。現地でランドセルを配付する際やコンテナ輸送時の都合上、送ることができない学用品があります。 【贈れる学用品 ※ すべて未使用品に限ります。】鉛筆（色えんぴつ、ボールペン含む）、ノート、消しゴム、鉛筆削り（電動不可）、下敷き 【贈れない学用品の例】はさみ、カッター等の刃物類 ぬいぐるみなどのおもちゃ、楽器類、液体のり、絵の具、ホッチキス、シャ－プペンシル、バインダーなど補充が必要なもの、衣類、バッグ類
ランドセルをアフガニスタンに送るために、倉庫での保管費用、海上・陸路の輸送費、関税、コンテナ代、通信費用や事務経費などが必要です。ランドセル1つあたりに換算すると2500円になります。 現金でのご寄付の他に、書き損じはがきでお支払いでお支払いいただくことも可能です。その場合はランドセル1つにつき、書き損じはがき37枚（63円はがきの場合。約2500円相当）をジョイセフの事務所（ランドセルの送付先とは異なります）までお送りください。
ご希望の場合は、寄付申し込みフォームの最終ページより住所入力をお願いいたします。
・肩ベルトに、切れてしまいそうなヒビが入っていないこと。 ・皮の劣化等により、少しの摩擦で表面がはがれ落ちてこないこと。 ・バックルがしっかり閉まること。 その他の経年変化にによる少しの汚れやすれ、学校のマーク（宗教的な意味があるものを除く）やシール等は、特にお気になさらなくて結構です。
ランドセルを受け取る子どもたちは、どの子どもも、私たちにどんな子が送ってくれたのか、男の子なのか女の子なのか、何歳か、どうして送ってくれたのか、聞いてきてきます。中にお手紙や絵が入っていると、集まって穴が開くほど見ています。見たこともない美しい鉛筆やノートに目をきらきらとさせ、まだ話すことがあるというのに、一目散に帰って行きます。早く家族に日本からのプレゼントを見せたくてしょうがないのです。中には戦闘に巻き込まれて親を亡くした子ども、貧しくて何も持たずに学校に来る子どももいます。ランドセルを配りながら、見守っているからね、安心して勉強を続けなさいと伝えています。
日本から贈られたランドセルは、
アフガニスタンの子どもたちが
学校に通うきっかけをつくります。
＊「税額控除」と「所得控除」があり、ケースによって有利な方を選択できます。詳しくは税務署にお問い合わせください。
＊東京都にお住まいの方は、別途、個人都民税の寄附金税額控除が受けられます。
公益財団法人ジョイセフは、1968年から活動する日本生まれの国際協力NGOです。世界のどこにいても、女性が健康を享受し、自分の人生を自らの意思で選択できるよう、特にセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ（SRHR：性と生殖に関する健康と権利）の分野に力を注いでいます。
ジョイセフは一人ひとりをエンパワーするとともに、SRHRを推進するためのパートナーシップを生み出し、現実を変える確かな力にしてきました。国連および国際機関、民間企業、各国政府と自治体、国内外のNGO、支援地域の人々、サポーター、アクティビストと連携し、これまでに世界43の国・地域で支援を実施。SDGsに黎明期から参画し、特に目標3「すべての人に健康と福祉を」と目標5「ジェンダー平等を実現しよう」、そして目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」をミッションとして、国内外でジェンダー格差の解消や、保健サービスのアクセス改善に注力しています。