SRHR for ALLアクション!キックオフ会合を実施しました
2025.8.27
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↑キックオフ会合の参加者の集合写真。
SRHR for ALLアクション!始まりました
「SRHR for ALLアクション!」は、すべての人の性と生殖に関する健康と権利(SRHR)が守られる社会を目指すプロジェクトです。SRHRとは、誰もが性と生殖に関して、自分の身体のことを適切な知識と最適な医療ケアへのアクセスがある状態で自分で決められる権利のことです。いつ、誰と子どもを持つのか、あるいは子どもを持たないことを選ぶのか。誰を好きになり、誰を性的なパートナーに選ぶのか。家族を築くのか、あるいは一人でいることを選ぶのか。これらすべてを、誰もが自分以外の誰かに強制されることなく、自分で決める権利があります。誰もが自分らしく、自分の性と身体について決めて生きていけることがSRHRの本質ですが、残念ながら現在の日本社会では法制度の不備により、多くの課題が山積している状況です。
例えば…
- 明治時代にできた刑法堕胎罪が118年後の今も意図しない妊娠をした人が人工妊娠中絶を選択することに罪の意識とスティグマを与えていること
- 母体保護法が人工妊娠中絶や自主的な不妊手術を希望する人の身体の自己決定権を侵害して配偶者同意を課していること
- 世界に遅れること30年でようやく2023年に日本でも承認された経口中絶薬がまだまだ使用できる医療機関が限定的で高額なこと
- WHOが認める8つの近代的避妊法のうち日本で入手できるのはたったの3つしかなく緊急避妊薬の薬局販売もまだまだ足踏み状態であること
- 日本に留学や就業でやってくる外国の人たちが言葉や文化の障壁もある中で母国で受けられる性と生殖に関する医療ケアが受けられずに不安や困難に直面すること
- 2023年に成立したLGBT理解増進法が当事者が求めてきた差別禁止の効力をもたずG7で唯一同性カップルの婚姻の平等も実現していないこと
- トランスジェンダーの人が公的書類の性別を変更する際に外性器の手術を必要要件とすることが身体の自己決定権の重大な侵害であること
- 女性差別撤廃条約や子どもの権利条約、障害者権利条約の日本審査でも繰り返し勧告が出ている包括的性教育の公教育への導入が未だに実現していないこと
など、様々な課題があります。
SRHR for ALLアクション!では、SRHRに関するさまざまな課題解決に取り組んでいる団体が集まり、それぞれの活動を通して、そして共同でイベントやアクションを行って、日本社会におけるSRHRの実現をめざします。
まずは1)包括的性教育の義務教育への導入、2)刑法性犯罪改正に向けて活動します。

SRHR for ALLアクション!のロゴ。
ロゴの説明:このロゴは「声を上げること」「考えること」「つながり」「未来への力強い成長」を象徴しています。
白い吹き出しは、沈黙を強いられてきた人々が語り始める/考え始める瞬間を示し、背景の交差線は抑圧の網であると同時に、多様な経験や属性が交差するインターセクショナリティを表現します。
星や植物のモチーフは、怒りや希望、炎のような意思や芽吹きを重ね合わせ、多様な解釈を許容します。抽象的な形は特定の身体像に依存せず、人がそこにいることをさりげなく浮かび上がらせます。
黄色の色彩はジェンダー規範から自由であると同時に、希望と警鐘を放つ強いメッセージとなっています。
7月上旬、9つのメンバー団体が金沢に集まり、キックオフ会合を開催しました。
それぞれの団体の活動や取り組む課題を共有し、互いの事例から学び合ったり、アイディアを出し合ったりしました。

メンバー団体の1つ、DPI女性障害者ネットワークのプレゼンテーションを聞いている様子
また、日本社会でよりよくSRHRを推進し、課題を解決するために、誰にどのようなメッセージを伝えていけばいいのかなど、ジョイセフが長年海外の事業地で実践を続けてきた「社会行動変容(SBCC)」ツールを活用したワークを行いました。

社会行動変容(SBCC)のワークショップで、発表者の説明を聞いている様子。
誰もが自分と他者の心と身体を尊重し、自分らしく生きられる社会を実現するために、今後4年間で、ジェンダー平等やSRHR、LGBTQ+、ジェンダーに基づく暴力(SGBV)に取り組む団体、ユース、専門家、アカデミア、メディア、企業、性の学びを必要とする個人と共に性的同意やCSE(包括的性教育)や性的同意、性暴力根絶を含むSRHRの政策提言、情報周知、ワークショップ実施、オンラインキャンペーンなどを実施します。
これからの活動に、ぜひご注目ください。
参加団体(2025年8月時点)
一般社団法人 Spring
NPO法人 ピルコン
一般社団法人 buddy bouquet
Tネット
SOSHIREN-女(わたし)のからだから
アクション沖縄 Archieve Gender Equality
DPI女性障害者ネットワーク
滞日ネパール人のための情報提供ネットワーク
一般社団法人NOTOTO.
Be the Change Okinawa
SRHR for ALLアクション!では、インターセクショナルな視点を大切に、日本社会におけるすべての人のSRHRの実現をめざします。
具体的にはジェンダー、人種、民族、性的指向、性自認、障害と能力主義、学歴など…複合的・交差的に社会にはびこる差別と不平等により、弱い立場に置かれがちな人たちのSRHRが尊重される社会になるように活動します。