ご支援ありがとうございました。皆様のご寄付で、子宮頚がんの検査や簡易治療が保健施設でできるようになりました!
プロジェクト名 | ザンビアにおける子宮頸がんの検査促進プロジェクト Promotion of Cervical Cancer Screening in Zambia |
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実施期間 | 2023年8月~2025年7月 |
実施地域名称 | ザンビア共和国 コッパーベルト州マサイティ郡ンジェレマニ地区、ムポングウェ郡カルウェオ地区、セントラル州カピリ・ムポシ郡ルコンバ地区、ルアンシンバ地区 |
アプローチ | プライマリヘルスケア / 地域保健強化、保健システム強化、、ヘルスプロモーション、施設改善・資機材供与、ライフコース・アプローチ |
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活動資金 | 寄附(ジョイセフGOGOグローバルチャレンジ事業) |
パートナー | マサイティ郡保健局、ムポングウェ郡保健局、ザンビア家族計画協会(Planned Parenthood Association in Zambia: PPAZ) |
ザンビア共和国の特徴
ジョイセフはザンビアで長年にわたり、妊産婦や女性の命と健康を守る活動に取り組んできました。その中で現在、特に力を入れている取り組みのひとつが「子宮頸がんの予防」です。子宮頸がんは、主にHPV(ヒトパピローマウイルス)が引き起こすがんです。HPV感染を防ぐワクチン接種と定期健診によって、唯一「予防」可能ながんといわれています。
ザンビアの子宮頸がん罹患率は、世界でワースト3位で女性10万人あたり34.1人*。子宮頸がんの正しい知識や情報が不足しており、予防や検査への意識が低いのが課題です。さらに近年は、学校でのHPVワクチン接種率が高くなっている一方で、学校へ行っていない女性やワクチンを受けていない女性に対して検査を促すことが急務となっています。
子宮頸がんは初期段階では自覚症状がほとんどありません。そのため発見が遅れやすく、特にザンビアの農村地域では検査や治療を受けられる医療機関が限られているため、診断された患者の大部分は既に病気が進行した状態にあります。
また、子宮頸がんは、HIVに感染している女性の間で最も多く見られるがんです。ザンビアでの女性(15〜49歳)のHIV陽性率は13.8%と他国と比べても高く、子宮頸がんを発症するリスクはHIVに感染していない女性の6倍です。そのため、「子宮頸がん検査はHIV陽性者が受けるもの」という偏見もあります。
* Human Papillomavirus and Related Diseases Report 2021, Kenya, Ghana, Zambia, Uganda
ジョイセフの活動
対象:プロジェクト地域の15-49歳の女性 13,892人
子宮頸がん検査・治療を受ける人を増やし、がん発症のリスクを減少させるために、幅広い世代や立場の女性を対象とした啓発教育活動や、子宮頸がん検査と治療を含むサービスの強化が必要です。
以下3つの成果目標を立て、それぞれの達成に向けて活動しています。
- 成果① 地域住民、特に15歳~49歳の女性・男性を中心に、子宮頸がんに関する正しい情報を行き渡らせる
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step1. 母子保健・子宮頸がんに関する状況調査
step2. 母子保健推進員や若者ボランティアを対象に、地域住民の行動変容につなげるための母子保健・子宮頸がんに関する研修を実施
step3. 啓発教育活動のための教材制作
step4. 母子保健推進員・若者ボランティアとの年次会合
- 成果② 子宮頸がん検査及び治療の体制を整備する
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step1. 子宮頸がん検査と治療機材の導入
step2. 保健スタッフへの子宮頸がん検診と治療に関する研修
step3. 子宮頸がん検査と治療サービスに関する調査
- 成果③ 子宮頸がん検査・治療のための地域支援体制を強化する
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step1. 地域保健委員会へのプロジェクトに関するオリエンテーション
step2. コミュニティの収入創出活動と行動計画のモニタリング
皆さまのご寄付は、遠くザンビアで暮らす女性たちの命と健康を守る、大きな力になっています。
- Author
JOICFP
ジョイセフは、すべての人びとが、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利:SRH/R)をはじめ、自らの健康を享受し、尊厳と平等のもとに自己実現できる世界をめざします