6年間の想い出がつまったランドセルがアフガニスタンの子どもたちに贈られます

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2012.4.16

先日4月7日、約8400個のランドセルの検品・選別・梱包を、(株)クラレの新入社員の皆さまや多くのボランティアの方々、総勢約150名のご協力を得で実施しました。早ければ今秋には、海を越えてアフガニスタンの子どもたちに届く予定です。宗教上の観点から、モスレムのアフガニスタンには牛革のランドセルを寄贈いたします(豚革のものはモンゴルに別途贈ることになっています)。
ジョイセフは2004年から、寄贈者一人ひとりの「6年間の想い出」の詰まったランドセルを復興途上にあるアフガニスタンの子どもたちに贈る運動を続けています。この活動は(株)クラレ、(社)日本かばん協会ランドセル工業会のご協力もいただいて行ってきています。寄贈総数は、昨年2011年で、9万個に届き、今年2012年の寄贈予定分を加えると10万個を超える予定です。
小学1年生から6年生まで毎日お世話になったランドセル。ていねいに使われていて、ランドセルを使い終わったからと廃棄するにはあまりにも「もったいない」との思いと、あらゆるものが不足しているアフガニスタンで、子どもたちの通学用のカバンや教室で机代わりになるなどの、現地のニーズとが合致したのがこのプロジェクトです。
アフガニスタンは1989年から2001年までの紛争下で、とりわけ1996~2001年までは、タリバン政権によって女子が教育を受けることが禁止されました。現在もなお15歳以上の女性の8割が読み書きできないと報告されています。一方、アフガニスタンの女性や子どもの健康状態はアジア地域でも特に悪いといえるでしょう。妊産婦死亡率は出生10万対1400(世界人口白書2011、以下同出典)で世界最悪で、5歳未満児死亡率は出生千対198.6で、アフリカのチャド(209.0)に次いで世界第2位と高い国となっています。平均余命も男女とも49歳という低さです。また、女性の1人当たりの子どもの数(合計特殊出生率)も6.0と多産です。
女性の健康と教育は、女性のエンパワーメントの重要な要素であると私たちは信じています。女性が教育を受け、情報を得ることにより、自分の健康や家族の健康を守る原動力となると考えます。今まで贈られたランドセルは、アフガニスタンの村々では、子どもたちが学校に行くための「きっかけ」にもなっていると報告されています。
ジョイセフでは、目下、皆さまのランドセルの寄贈をお願いしています。
5月18日まで「想い出のランドセルギフト」キャンペーンでランドセルの募集を行っておりますので、引き続き皆さまのご協力をお願いたします(詳しくはジョイセフのホームページをご覧ください)。 
(2012年4月、東京)