第17回「松本賞」は、We! TOYAMAの種部恭子院長に

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2013.6.25

2013年「松本賞」受賞者は、女性クリニックWe! TOYAMA院長を務める種部恭子氏に決まり、6月21日に授賞式が開催されました。

松本賞とは:
一般社団法人 日本家族計画協会の故松本清一会長の名を冠した顕彰制度であり、わが国におけるリプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)、中でも家族計画・避妊の専門的な分野において功績をあげた第一人者に対して授与するものである。選考委員会は、ジョイセフなど5団体で構成されている。

受賞者の種部氏が医師を目指したモチベーションは怒りでした。高校生の時に意を決して受診した産婦人科で出会ったとても威圧的で配慮が足りない先生に憤慨し、この時の悔しさ、怒りを原動力に産科医を志したといいます。産科医になってからも、思春期の女性に寄り添った診療をしたいとの思いは変わらず、その後の種部氏の産科医としてのスタイルを決定づけたそうです。

思春期の女性が受診しやすい医師として活躍していた種部氏は、1996年ごろから10代の中絶依頼者が増えている傾向に着目。「診察室で待っているだけではだめだ」と実感し、学校を訪問しての500回を超える性教育など啓発活動に力を入れるようになっていきました。一貫した避妊・中絶・不妊・性感染症などリプロダクティブ・ヘルス/ライツの向上に取り組んできた実績が評価され、今回の受賞につながりました。「女性の一生は女性ホルモンと社会的要因に揺さぶられている」と語る種部氏。授賞を機に、病院では限界がある社会啓発活動にさらにまい進していくことを力強く語りました。
現在富山県医師会常任理事、富山県男女共同参画審議会委員、性と健康を考える女性専門家の会中部支部長など。著書に『パートナードクターを作ろう~100歳までの女性医療~』(岩波ブックレット)、『みんな知りたいピルのおはなし』(情報センター出版局)など。

授賞の栄誉を受ける種部恭子氏(左は日本家族計画協会の近泰男会長)


(写真1)授賞の栄誉を受ける種部恭子氏(左は日本家族計画協会の近泰男会長)

受賞し、「身の引き締まる思いです。今後も頑張ります」と種部氏

(写真2)受賞し、「身の引き締まる思いです。今後も頑張ります」と種部氏