日本家族計画協会60周年 ― さらなる挑戦を!

2014年2月3日

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  • ジョイセフコラム

60年前の昭和29年(1954年)4月18日に日本家族計画協会(JFPA、発足当初は日本家族計画普及会と呼称、1962年現名称に変更)が発足。JFPAは今年創設60周年を迎える。これまでの実績に心からの敬意を表するとともに、未解決の課題にむけてのさらなる挑戦に期待するものである。
日本の家族計画分野の民間団体としてのJFPAは、当時、117万件(昭和30年(1955年))の人工妊娠中絶の実態に果敢に取り組んだ。同年の出生数が173万人であったから、中絶の数は驚異的な数値であったといえる。設立当初の、JFPAの使命は、「中絶から避妊へ」の取り組みであった。JFPAによって進められた家族計画運動は、すべての子どもは望まれた子どもにということと、母体を守るための運動(のちに母子保健へ)として展開された。この60年間に、中絶件数は19万6千件(平成24年/2012年)と今まででの最低の水準となっている。これは、家族計画の考え方が浸透していると考えられる一方で、依然として望まない妊娠・意図しない妊娠により中絶に至った数が、出生数(約100数万人)と比べれば、まだまだ多く、決して喜べる状況ではないといえる。単純に比較すると、5人の出生と1件の中絶(5:1)となる。当然、中絶の数は0が目標であり、そのためには予防手段である避妊のさらなる普及が求められる。とりわけ10代の中絶が、注意すべき数字(2万659件)であることには、警鐘を鳴らしたい。
世界では、家族計画も含めたリプロダクティブヘルス・ライツの課題は山積している。JFPAの60周年を機に、改めて、日本の家族計画を、積極的で効果的な官民挙げての取り組みとすることが求められる。
思春期保健や性教育の分野は、人間教育としての包括的な取り組みとして実施していくことが望ましい。望まない妊娠や意図しない妊娠は、避妊という手段で、必ず予防できると信じる。また、40代の女性の中絶の比率も依然として高いのが懸念される。産み終えた世代へのアプローチも合わせて必要である。
60周年を祝うと同時に、JFPAには、日本の先駆的なNGOとして、また、国際家族計画連盟(IPPF)の日本を代表する加盟協会として国際的な使命も果たすべく、さらなる尽力・活躍を期待したい。ジョイセフも姉妹団体として、また同じミッションを持つ団体として緊密な連携協力を行い、共通の課題に取り組んでいく所存である。
(2014年2月、東京にて)

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