日本の女性は世界一長生き ―生涯にわたる健康寿命を考える

2014年5月27日

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2014年5月15日に、世界保健機関(WHO)が「2014年保健統計」を発表しました。本稿では、世界中の平均寿命の伸長が特徴的なので紹介させていただきます。
世界平均の平均寿命では、2012年に生まれた女子が73歳、男子は68歳でした。1990年に生まれた子どもたちに比べ約6年寿命が延びたということになります。
1990年から2012年間に、低所得国での平均寿命の伸びが9年と顕著でした。平均寿命が最も延びた国を挙げると、リベリアの20年(1990年が42歳で2012年が62歳)、エチオピアの45歳から64歳へ、モルディブの58歳から77歳へ、カンボジアの54歳から72歳へ、東ティモールの50歳から66歳へ、そしてルワンダの48歳から65歳となっています。
WHOのマーガレット・チャン事務局長は、「寿命が延びた最大の理由は、5歳未満児の死亡が減ったことにある。しかし、依然として貧富の差による格差は存在しており、高所得国は低所得国よりもよりよい状況であり、その差は歴然としている」と述べています。貧富の差が、命の大切さの格差ともなっているのです。
高所得国の男子の平均寿命は、2012年に76歳で、1990年から16年延びています。女子は、63歳から82歳となっています。
どの国においても、女性の方が、寿命が長くなっています。高所得国では平均6年、低所得国では平均3年の男女差です。
女性の最長寿国は、日本で87歳。
スペイン、スイス、シンガポールと続きます。トップ10カ国はすでに84歳以上を達成しています。男性は、80歳以上が9カ国で、上位からアイスランド、スイス、オ―ストラリアと続きます。
高所得国の平均寿命の延びは、非感染症の対策によるところが大きいとWHOは分析しています。
一方で、女性の平均寿命が55歳未満の国々は、サハラ以南の9カ国で、
それらはアンゴラ、中央アフリカ共和国、チャド、コートジボワール、コンゴ民主共和国、レソト、モザンビーク、ナイジェリア、そしてシエラレオネです。
以下、平均寿命上位10カ国です。
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WHOが発表したとおり、日本の女性が世界一の長寿となったことを祝福するにしても、一方で、女性の生涯を通じての健康が保証されているというわけではありません。寝たきりの高齢者などの課題がつきつけられています。
数字的な意味の長寿のみならず、女性の生涯にわたる健康寿命やリプロダクティブヘルス/ライツの視点から、改めて考える必要があるのではないでしょうか。平成22年の厚労省の統計で、寿命と健康寿命の差が、女性で12.68歳、男性で9.13歳であると報告されています。このような分析も含めて日本は、多くの国々に対しての高齢社会のモデルとなると考えます。
(2014年5月、東京にて)

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