世界のトイレ事情:いまだに10億人が屋外で排せつ

2015年1月19日

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みなさんはご存知でしたでしょうか、11月19日が「世界トイレデー」(World Toilet Day)であることを。この日は、国連総会でトイレに関する啓発を目的とした日として定められたものです。

国連の発表によると、世界人口の約35%にあたる、約25億人が適切なトイレが使用できないで、その内の約10億人が、野原や茂み、あるいは川の中など屋外で大便も小便も済ませているという報告です。

赤痢などの感染症患者によって排出された便も、感染源になる可能性があります。近年その蔓延が恐れられているエボラ出血熱をはじめとする新興感染症なども、このような衛生状態では防ぎきれないかもしれません。

人口数でみると、屋外で排せつしている人口数はインドが最も多く、総人口の47%で約5億9700万人、2番目がインドシアで人口の21%で5400万人、次いで、ナイジェリアが22%の3900万人、エチオピアが36%の3400万人と報告されています。

WHOやユニセフなどの推計によると、1990年~2012年までの22年間で、屋外での排せつ率は34%から17%に半減したと報告されていますが、上述のような現実的な数値を見るとまだまだ喜べない状況であると言わざるを得ません。

さらに、女子や女性も屋外で排せつを余儀なくされている場合、排せつに向かう時やまさに排泄中の無防備なところで嫌がらせや強姦に合うなどの事件となるケースも多くあると報告されています。全世界で女性の3人に1人が安全なトイレを使えないと言われています。これは衛生上の問題だけでなく、ジェンダーの問題も含んでいます。地域によっては、このようなトイレ事情が女子の通学に負の影響を与えているといも言われています。プライバシーの保てるトイレがないので、学校に行けない、行きたくない、ということにもつながるのです。思春期になると月経のケアの問題もあります。

今や日本のトイレ事情や設備は、世界に冠たるものとなっています。ウォシュレットの普及で、日本のトイレは、国際的に有名になっていますが、一歩アフリカやアジアの農村地域に足を踏み入れると、全く違う世界が広がっているのです。

パン・ギムン国連事務総長は、「衛生施設が改善されれば、健康と安全を得られる女性と女児は12億5000万人に上り、女児が通学を続けることにもなることが証明されている」と述べています。

ジョイセフでは、寄生虫予防とトイレ建設を、かつて推進してきた経験も生かしながら今後も、生活改善やジェンダーの視点から、地域参加をさらに奨励し、トイレのさらなる普及を促していきたいと思います。

(2015年1月、東京にて)

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