国際女性デーに思う (ジョイセフ代表理事 石井 澄江)

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2015.3.5

ザンビアの診療所を視察する石井

ザンビアの診療所を視察する石井

今年も国際女性デーが巡って来ました。
2015年はミレニアム開発目標(MDGs)の達成期限となっていますが、残念ながら、3つの保健の開発目標:乳幼児の死亡の削減(MDG4)、妊産婦の健康の改善(MDG5)、感染症の蔓延防止(MDG6)が地球規模で達成される見込みは立っていません。
しかし、目標は完全に達成できなくとも、大きな進捗を見たことは事実であり、関係者にとっては励みとなっています。一方で、2015年以降の開発目標については国連を中心に取りまとめの作業が進んでいます。おそらく「持続可能な開発目標(SDGs)」と呼ばれるであろう2016年から2030年かけての開発目標は途上国のみならず、国連加盟国すべてが達成義務を負う目標になります。
もちろん日本も例外ではなく、日本としての目標値を設定し、それを達成していくことが求められるのです。

MDGsの目標で達成ができなかったものは、多くがSDGsの目標に引き継がれます。
その意味ではジョイセフの仕事は変わりません。今年中に最大限の努力をして、MDGsの目標値になるべく近づけたい、同時にSDGsに引き継がれても、できうる限り速やかに達成したいという願いが、ジョイセフの活動のエンジンです。
国連のパン・ギムン事務総長は「誰も取り残さない」と明言しました。世界中で妊娠・出産で命を落とす女性たちがいなくなるまで、ジョイセフのチャレンジは続きます。

大きな変革を迎える年の「国際女性デー」。
産む性であるが故の差別がなくなるまで、ジョイセフは活動を続けます。

皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。

 

ジョイセフ代表理事
石井 澄江


 

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石井 澄江
1948年生まれ。 1975年からジョイセフ勤務。ジョイセフの海外プロジェクト推進とアドボカシー事業を中心に手がける。数多くの国際会議にNGOとして参加。1997~98年、2000~2002年の2回にわたりJICAベトナム・リプロダクティブ・ヘルス(RH)プロジェクトのチーフアドバイザーとしてベトナム・ゲアン省に赴任。2011年はジョイセフとして初めての国内支援活動である東日本大震災の被災地支援実施。2011年9月から現職。
一般社団法人日本家族計画協会理事。GII/IDIに関する外務省/NGO懇談会事務局長。国際家族計画連盟(IPPF)東・東南アジアオセアニア地域執行理事 ほか