ミャンマーの母推さん
私が変わればきっと村も変わる

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2016.2.2

ジョイセフは、ミャンマーでJICA草の根技術協力事業(草の根パートナー型)「農村地域における妊産婦の健康改善のためのコミュニティ能力強化プロジェクト」をエヤワディ地域のチャウンゴン・タウンシップで実施しています。その一環で、地域の妊婦さんと農村保健所の助産師さんをつなぐ、約30世帯に一人の割合で村から選ばれた母子保健推進員(母推さん)が、目下活躍しています。

最近面談した多くの母推さんから、さらなる意気込みを感じることができました。

私は、2015年11月~12月に、プロジェクト地区のチャウンゴン・タウンシップの4つの農村保健所管内で実施された、母推さんの再研修を視察する機会がありました。参加した母推さんたちの雰囲気が以前と比べると違っているのを肌で感じることができました。前向きに、活き活きと、「村の妊産婦や新生児の命を守る」のは私たちだという強い意志があらわれているように感じました。

自分の村で一人として妊娠や出産で命を落としてはならない、村が女性の命を守らなければならない、そのためには村を変えるのだ、という展開でお話をする母推さんがさらに増えたように思います。

母推さんのような草の根の住民が村を動かす

母推さんたちは「自分が村で妊産婦さんや乳幼児のために頑張っただけ、多くの命が救われる」、「村の母親の命を助けるために村で互助システムをさらに強化しなければならない。私たちにはそれがきっとできる」、「一人の人間の力は小さいが、チームで頑張れば、もっといろいろなことができる」などと元気の出る言葉の数々を言っていました。

「この仕事は功徳を積むことである」ということは以前よく聞くことができました。しかし、それが「女性の命を救うために社会を変える」というように、母推さんの意気込みが大きく変化しているのです。

ここまで来ると、このタウンシップの妊産婦の健康改善への行動は、さらに進展することは間違いありません。行動変容を起こし自信を持った母推さんたちの勢いは、今後着実に周りや社会を変容させる力となるのではないでしょうか。母推さんたちの今後の活動を引き続き応援していきます。

(2016年2月、東京にて)