WHO事務局長 ジェンダー平等と女性の健康の大切さを訴える

UHCフォーラムサイドイベント 100人超が来場

2017年12月22日

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ジョイセフはIPPF(国際家族計画連盟)、UNFPA(国連人口基金)とともに、2017年12月15日、「UHCフォーラム2017」公式サイドイベント「UHCとユニバーサル・リプロダクティブ・ヘルス・カバレッジ~女性・若者が直面する課題に挑む~」を東京都内で開きました。約40ある公式サイドイベントのなかでも、セクシュアル・リプロダクティブヘルス/ライツ(SRHR)の視点はユニークで、WHO(世界保健機関)事務局長、国際保健を推進する日本の国会議員などがスピーカーとなり、約100人が参加する大規模なサイドイベントとなりました。

第1部では、大局的な観点から、UHC達成に必要なリーダーシップ、各国の実情に合わせた施策、そしてその時に女性の視点を取り込む大切さが述べられました。
基調講演をしたWHO事務局長テドロス・アダノム氏は、「誰一人取り残さない」ために、ジェンダー平等とSRHRは中心課題として取り組まないといけないことを強調しました。参議院議員の武見敬三氏は、日本のUHCの課題からみえる今後の問題点を説明し、高齢化社会のなか、非感染性疾患の増加、高齢女性の貧困、介護人材不足への対応の必要性を指摘しました。外務省国際協力局参事官の塚田玉樹氏は、世界の女性の地位向上とともに、SRHの大切さ、それに向けた日本の貢献を訴えました。

IPPF次期事務局長アルバロ・ベルメホ氏は、世界中の多くの人々、特に若者や貧困層は、SRHサービスを自己資金で利用することが多いため、自己負担を減らすよう、UHCを国の保健財政だけの問題とせず、「誰一人取り残さない」サービス供給の観点から考える必要があるとしました。
このほか、UNFPAテクニカル・スペシャリストのハワード・フリードマン氏、「女性と子どもの健康の実現に向けたグローバル戦略(Every Woman Every Child)」国連事務局アカウンタビリティー確保のための独立パネル代表のエリザベス・メーソン氏も登壇し、若者に特化したサービスやデータ収集の大切さなどを述べました。


第2部では、コミュニティの視点にテーマを移し、各地で抱える問題や若者の立場を考慮しながら、住民主体のサービスによる、UHC達成を議論しました。匿名で質問を投稿できるウェブサイトも利用し、若者を含めて活発な意見交換が展開されました。IPPF アフリカ地域事務局長ルシアン・クアク氏は、米国のメキシコシティ政策によって若者の避妊具へのアクセスの障害が出たことを問題視するとともに、人工妊娠中絶に対して厳しい国があること、政情不安によって学校に行けない若者もいるなどアフリカが抱える課題を挙げ、政治の力、計画、活動、人材、実績が求められることを訴えました。スーダン家族計画協会(SFPA)会長バシル・エリマム氏は、スーダンでは国内避難民のSRHの問題が深刻で、さらに各地で治安不安、貧困、地方部でヘルスサービス利用しにくいなどの問題を指摘。UHC達成のためには、国内避難民を含めたSRHサービス拡大が大切であると強調しました。また保守的な考えがあるため、SFPAは保健省や教員に早い段階で説明して協働で取り組んでいるという活動の工夫も説明しました。ファミリー・ヘルス・オプションズ・ケニア(FHOK)事務局長エドワード・マリエンガ氏は、FHOKは、米国などドナー協力を得て、若者へのサービス、妊産婦死亡率削減、施設での分娩や避妊実行率を上げる取り組みに成果を上げてきたものの、資金が減らされている現状を説明。若者のためには避妊具の提供や、妊娠・出産した学生が偏見を受けないよう啓発を含めたユースフレンドリーサービスが大切だと訴えました。
最後に日本の若者を代表し、Japan Youth Platform for Sustainability代表・唐木まりも氏は、日本で女性が考える「美」には、社会の美の意識の刷り込みがあることから、既存のジェンダー意識にとらわれない女性の健康と、避妊を含めて女性の主体的な選択、女性がNOと言いやすい環境を社会全体で作っていく必要性があることを訴えました。


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