セミナー「本当の女性活躍とは」開催報告

2018年6月20日

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カナダで開かれたG7シャルルボワ・サミット(6月8、9日)に先立ち、SDGs市民社会ネットワーク ジェンダー・ユニットは、弁護士の林陽子さん(国連女性差別撤廃委員会前委員長・G7カナダジェンダー平等諮問委員会メンバー)とセミナー「本当の『女性活躍』とは?~G7の主要課題となったジェンダー平等~」を5月22日に共催し、約100人が参加しました。ジェンダー・ユニットはジョイセフ代表理事の石井澄江が共同世話人を務めています。

林さんは、G7で話し合う議題にジェンダーの視点が反映されているかを評価するカナダ政府直轄の「ジェンダー平等諮問委員会」に参加した唯一の日本人です。林さんは「カナダ政府は、NGOと率直に意見交換をしている印象がある」と話しました。また、中東から難民として来た女性が閣僚になった例を紹介し、ジェンダー平等だけでなく、難民受け入れの姿勢もカナダから学ぶことが多いと話しました。
三輪敦子さん(ヒューライツ大阪所長・国連ウィメン日本協会副理事長)は、世界の女性の声をG7サミットに反映するために4月に開かれた会議W7(Women 7)の参加報告をしました。会議では、この場にいない、来られない女性たちの声と経験を大切にする姿勢(For women who are not here)が貫かれていたこと、交差性・複合性の視点がジェンダー平等の推進には欠かせないこと、またケア労働の評価や持続的で公正な経済システムへの転換が強調されていたこと等が報告されました。

ジョイセフのアドボカシー・マネージャーの福田友子は、G7をはじめとした国際会議におけるG7市民社会ジェンダーワーキンググループ(C7)のアドボカシーの重要性を強調し、「経済活動における男女平等を進める」などの提言内容を紹介しました。
後半は、日本のジェンダー課題を共有しました。浅井春夫さん(“人間と性” 教育研究協議会代表幹事・立教大学名誉教授)は、性教育が不十分で「寝た子を起こすな」といった誤った認識を改める必要性を述べ、さまざまな選択肢があることが、一人ひとりの幸せに結びつくと強調しました。

角田由紀子さん(弁護士)は、政治家や法律家は男女比に偏りがあるなか、女性側に落ち度や非があったと考える偏見「強姦神話」がつくられ、その考えが法制度にも影響してきたことを話しました。そして、セクハラは1対1の不法行為の問題ととらえず、性差別という社会構造上の問題ととらえることが重要だと訴えました。

北郷美由紀さん(朝日新聞記者)は「セクハラ」「パワハラ」が日常的な言葉となったことは問題意識が進んだ表れと評価しながら、それらの解決のための議論が必要だと述べました。また、SDGs目標5の「ジェンダー平等」は、他の目標達成に不可欠であるため、教育や保健や環境など他の分野の専門家とジェンダー専門家との対話が重要と話しました。

その後、「労働、経済、イノベーション」「暴力、セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ、国連安保理決議1325号」の2テーマでグループに分かれ、G7に提言したいことを討議しました。提言案には「遅くとも小学校低学年になればジェンダーに基づいた人権教育を始める」「男性の無償労働の促進」などが挙がりました。

最後には、参加者一人ひとりが「私のアクション」として、ジェンダー平等に向けて実行したいことを紙に書いて記念撮影しました。「ジェンダーバイアスに敏感になる」「地方議会へ女性を送り出そう」「労働組合執行役員男女比率を同一にする」など意欲的、かつ具体的なアクションが並びました。本イベント概要や提言の一部は林さんがG7カナダジェンダー平等諮問委員会で報告しました。

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