国際女性デー記念 EUと日本の経験から考える〜平等かつインクルーシブな女性の政治参画に向けて

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2024.2.20

世界中でジェンダー平等への動きが加速する中、さかんに各地で祝われるようになった3月8日の国際女性デー。日本でもジェンダー平等な社会を求め、3月を通じて関連イベントが行われることが増えてきました。

国連の記録では、古くは19世紀半ばからアメリカやヨーロッパ地域で賃金と労働環境の改善、婦人参政権、戦争反対を求めた女性たちが「女性の政治的自由と平等の為に行動する記念日」として、2月の最終日曜日や3月にかけてデモを行っていたそうです。国際婦人年の1975年に3月8日を国際女性デーとして記念日にすることが提唱され、1977年には正式に国連総会で決議されました。

ジェンダー平等が遅々として進まない日本社会においても、一番の課題は女性の政治参加です。現在の国会でも女性議員の割合は衆議院10%、参議院26%にとどまっています。地方議会に目を転じると都道府県議会では11.8%、市区町村議会では15.4%。さらには女性議員がゼロの議会は全国でまだ275議会もあります(日本国内の総市区町村数は1751)。
日本の人口の51.7%が女性であるにもかかわらず、女性の声が政治に反映されにくい状況であることを数字が如実に示しています。

政治的意思決定における女性の地位向上は、ジェンダー平等をさらに実現するために不可欠なステップであり、日本においても欧州においても重要な課題です。

2024年はアメリカやロシア、欧州委員会、台湾など、世界情勢に大きな影響を与える国や地域で選挙が相次ぐ、世界的な「選挙イヤー」でもあります。

駐日欧州連合(EU)代表部が主催する本セミナーでは、国および地方レベルでの女性の政治参加に焦点を当て、日欧の関係者が共通の課題について話し合い、経験やベストプラクティスを共有して、協力の可能性を探ります。


開催日時
2024年3月5日 (火) 16時30分~18時30分(日本時間)
主催
駐日欧州連合代表部
協力
公益財団法人ジョイセフ、国連広報センター、
 
後援
内閣府男女共同参画局、政治分野における女性の参画と活躍を推進する議員連盟、クオータ制を推進する会(Qの会)、SDGs市民社会ネットワーク
場所
オンライン開催
言語
日英同時通訳
情報保障
手話
お申し込み方法
https://ja.eujapanspa.jp/internatioanlwomensdayonline

プログラム


16:30 開会

司会:根本かおる 国連広報センター所長

ビデオメッセージ(EU及び日本)

ヘレナ・ダッリ 欧州委員(平等担当)(録画)
加藤鮎子 男女共同参画・女性活躍担当大臣(録画)


パネル・ディスカッション 女性の平等な政治参画に向けてー日本とEU


16:45 第1セッション 多様な代表を確保するためのクオータ制
主な質問
  1. クオータ制は、女性の政治参画者数にどのように貢献するのか?
  2. クオータ制は政治のあり方をどのように変え、多様性を確保するのか?

モデレーター:白波瀬佐和子 国際連合大学 上級副学長、国際連合 事務次長補、2023年ジェンダー平等アドバイザリー評議会議長

パネリスト
  • 中川正春 衆議院議員(政治分野における女性の参画と活躍を推進する議員連盟会長、立憲民主党)
  • アントワン・エヴラー 駐日ベルギー大使
  • シルバナ・コッホ=メーリン 女性政治指導者(The Women Political Leaders, WPL)の創設者・会長、元欧州議会副議長
  • 秋月弘子 亜細亜大学教授(国連女性差別撤廃条約委員会副委員長)
  • 三浦まり 上智大学教授 (クオータ制を推進する会(Qの会)顧問、パリテ・アカデミー共同代表)
  • ビリャナ・コテフスカ 北マケドニアにおける「法の支配のためのEU」プロジェクト男女共同参画専門家/「政治的意思決定におけるジェンダー・バランスの促進」に関する欧州平等法ネットワークの報告書の共同執筆者

17:30 2セッション 日本とEUの政治の景観を変革する
主な質問
  1. 地方議会レベルで女性代表を増やすには?
  2. 政治においてより女性を受け入れる環境を奨励するために何ができるか?

モデレーター:根本かおる 国連広報センター所長(東京)

パネリスト
鈴木貴子 衆議院議員(自民党・党改革実行本部「女性議員の育成、登用に関する基本計画実行プロジェクトチーム」事務局次長)
クリスタ・キウル 元フィンランド家庭問題・社会サービス大臣 フィンランド議会 社会問題・保健委員会委員長
クレーメンス・フォン・ゲッツェ 駐日ドイツ連邦共和国大使
日下景子 元神奈川県議会議員、元フェミニスト議員連盟共同代表
濱田真里 Stand by Women代表、女性議員のハラスメント相談センター共同代表

18:15 閉会の言葉

ジャン=エリック・パケ 駐日欧州連合(EU)大使


18:20 閉会 (司会)

 


 
[1] Background | International Women’s Day | United Nations https://www.un.org/en/observances/womens-day/background
[2] ジェンダー平等・多様性推進、3.8国際女性デーの取り組み、日本労働組合総連合会
https://www.jtuc-rengo.or.jp/activity/gender/iwd/

[3] 「女性活躍・男女共同参画における現状と課題」、内閣府男女共同参画局 https://www.gender.go.jp/kaigi/senmon/wg-nwec/pdf/wg_01.pdf