【日本初】自治体と包括的性教育の推進で連携。ジョイセフと宮崎市教育委員会が「全国モデル」の構築を目指し協定締結

2026.4.7

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2026年4月2日、ジョイセフは宮崎市教育委員会と「包括的性教育」の展開に向けた連携協定を締結しました。自治体が特定の団体と包括的性教育の推進に特化した連携協定を結ぶのは、全国で初めてのケースとなります。

宮崎市役所で行われた協定式には、ジョイセフ理事長の勝部まゆみが出席。宮崎県内の民放2社(テレビ宮崎、MRT宮崎放送)および宮崎日日新聞社が取材に訪れるなど、メディアからも「全国に先駆けた先進的な取り組み」として大きな注目を集めています。

背景:全国に先駆け、宮崎市が「包括的性教育」のフロントランナーへ

現在、日本社会では子どもへの性暴力や、予期しない妊娠、性感染症の増加が深刻な課題となっています。宮崎県においても、10代の中絶率や梅毒の罹患率の高さが喫緊の課題となっており、これらを解決するために、科学的根拠に基づき、人権やジェンダー平等を基盤とする「包括的性教育」の実装が急務とされてきました。

宮崎市教育委員会は、すでに独自の基本方針を策定し、指導案を整備するなど、国内の自治体としてトップランナーの歩みを進めてきました。今回の「全国初」となる連携協定は、ジョイセフが半世紀以上にわたり世界各地で培ってきたSRHR(性と生殖に関する健康と権利)の知見を、公教育の現場へ直接つなげる画期的な取り組みです。

協定式でのメッセージ

■ ジョイセフ理事長 勝部まゆみ:

「ジョイセフは50年以上にわたり、アジアやアフリカでの母子保健、家族計画をはじめとするSRHR分野の支援を通して、女性や若者の命と健康を守る活動を行ってきました。近年は国内の課題解決にも力を注いでいますが、宮崎市が全国に先駆けて包括的性教育に取り組まれる姿勢に、深い尊敬の念を抱いています。

教育には『質の高い教材』と、それを届けるための『スキル』の両輪が不可欠です。宮崎市が作成された素晴らしいカリキュラムが、現場で期待以上の大きな効果を発揮できるよう、私たちの知見を活かすことができれば、本当に嬉しく思います。この連携によって、将来的にこの宮崎モデルが日本全国へ広がっていくことを期待しています。」

■ 宮崎市教育委員会 大木隆教育長:

「現在、宮崎市では『未来の学校づくり』として、子どもたち一人ひとりの可能性を伸ばす学校づくりを通じ、主体的に考え、行動できる子どもの育成を図っています。しかし、現実に目を向ければ、望まない妊娠や性感染症といった課題があることも事実です。

包括的性教育は未来を背負う子どもたちに欠かせない内容ですが、教員だけで実施するにはハードルが高い面もあります。それだけに、ジョイセフ様との連携はまさに『渡りに船』でした。今回のプランが単なる計画に終わらず、子どもたち自身が問題をとらえて考えられる、そんな心の中に染み入るような教育となるよう、共に歩んでいきたいと考えています」

モデル校・古城小学校での教員研修会

協定締結後、さっそく具体的なアクションが始まっています。同日、モデル校の一つである宮崎市立古城小学校にて、教職員を対象とした包括的性教育の研修会を実施しました。

研修では、ジョイセフのスタッフがファシリテーターを務め、これまでの国内外での知見をベースに、子どもたちへどのように「心と体、そして権利」を伝えていくのか、教材を使った事例を共有しました。

  • 「自分を大切にする」ことをどう伝えるか
  • 科学的な知識に加え、人権やジェンダーの視点をどう教育に組み込むか

参加教員の声としては、実践に向けた進め方や伝え方への不安、性教育と包括的性教育の違いに対する理解の不足、基礎から学び直そうとする姿勢、そして無意識の思い込みに気づき改善したいという意欲などが見られました。

まずはモデル校での実践を通じて、授業の内容や教え方のノウハウを蓄積し、2027年に宮崎市内の全公立小中学校へと広げていくサポートを実施していきます。

今後の展望

今回の協定締結により、ジョイセフは宮崎市の小中学校における授業の実践支援や、教員向けの研修、教材の活用方法などのアドバイスを通じて、包括的性教育の質の向上に寄与していきます。

「自分の心と体を守り、他者を尊重する力」を育む包括的性教育。宮崎市から始まるこの挑戦が、日本中の子どもたちの健やかな未来を支えるスタンダードとなるよう、ジョイセフは一丸となって取り組んでまいります。

【メディア掲載情報】

本件の様子は、以下のメディアでも紹介されました。

テレビ宮崎 (UMK)
教員向けの研修などを想定 国際協力団体ジョイセフと宮崎市教育委員会が連携協定
MRT宮崎放送
「包括的性教育」に取り組む宮崎市 授業時間拡充へ 小学校の教員を対象に研修会
宮崎日日新聞社

ジョイセフはこれからも、すべての人が自分の性と生き方を自分で選択できる社会(SRHRの実現)を目指し、活動を続けてまいります。