
1. その歴史と由来:コスタリカから始まった世界的なムーブメント
この記念日は、1987年に中米のコスタリカで開催された「国際女性健康会議(International Women’s Health Meeting)」において制定されました。
当時、世界中で多くの女性が妊娠・出産に関連する原因で命を落としており、特に安全ではない中絶が法律で禁止されている国々で、女性たちが自らの健康と権利を守るために声を上げたことがきっかけです。以来、30年以上にわたり、世界中の女性健康運動ネットワーク(WGNRRなど)が中心となり、SRHR(性と生殖に関する健康と権利)を求めるアクションを続けています。
2. 定義:健康とは「病気ではないこと」以上のもの
このアクションデーにおける「健康」の定義は、単に病気や不調がないことだけを指すのではありません。
- 権利としての健康
- すべての女性が、自分の体、心、性、そして人生に関する決定を、強制や差別、暴力なしに自分自身で行える状態を指します。
- SRHRの可視化
- 月経、避妊、安全な中絶、妊娠・出産、更年期など、社会の中で「後回しにされがち」あるいは「タブー視」されてきた課題を、あえて「女性の健康」としてフォーカスすることで、社会全体の問題として可視化することを目指しています。
3. なぜ今日、日本でアクションが必要なのか?
世界でも有数の「安全に長く生きられる国」とされる現代の日本においても、この記念日の意義は決して失われていません。
かつては「命を守る(母子保健)」ことが活動の中心でしたが、現在は「自分らしい選択ができるか」という自己決定権の課題が重要視されています。 「痩せていることが美しい」を助長するメディアのボディイメージの問題、学校や職場での生理への理解不足、そして男性が「自分も当事者である」と認識できていない現状など、変えていくべき課題は依然として残っています。
5月28日は、これらを見過ごさず、対話し、行動を起こすための大切な1日です。
「自分の人生を、自分で決める。それが本当の『健康』への第一歩です」
5月28日は、「女性の健康のためのアクション国際デー」です。
世の中には多くの記念日がありますが、この日は私たちにとって非常に大切です。なぜなら、「記念日があるからこそ、初めて話題にできること」があり、その「話す(話題にする)」というアクション自体が、社会の意識を変える一歩になるからです。
ジョイセフが考える「女性の健康」とは、単に病気がないことや、体が100%元気であることを指すのではありません。 たとえ体が元気であっても、自分の性、体、そして人生のことを、自分自身の意思で決められない状態。それは、本当の意味で「健康」とは言えません。「自分の心と体と人生を、自分で選択できる状態」こそが、ジョイセフが目指す真の健康であり、SRHR(性と生殖に関する健康と権利)の核心です。
私たちはあえて「女性の健康」という言葉を使います。 それは、月経、避妊、妊娠、中絶、そして更年期といった課題が、これまで「女性だけの問題」として社会の片隅に追いやられ、後回しにされてきたからです。これらを「女性の健康」としてフォーカスし、可視化(見える化)することで、初めて私たちは制度や文化・社会規範、職場環境といった社会全体の課題として、この問題と向き合うことができるのです。
また、この日は女性だけのものではありません。 男性はもちろんすべての人が、パートナーや家族、同僚として、決して「部外者」ではなく、共に社会を構成する「当事者」なのです。大切な人の健康に関心を持ち、知ろうとすること。それだけで、社会の空気は少しずつ変わり始めます。
今日、このアクションデーをきっかけに、まずは「3つのアクション」から始めてみませんか。
1.知る: 自分の体、そして大切な人の体に起きていることに敏感になり、正しい情報を得ること。
2.話す: タブーを恐れず、体や選択について話題にしてみること。
3.認める・支える: 他人の選択を否定せず、受け入れて支えること。味方になること。
「My Body, My Choice(私の体は、私のもの)」。
あなたがあなたらしく、自分の人生を自分で決めて生きていけるように。ジョイセフはこれからも、あなたの「選択」を支え続けます。
- Author

小野 美智代
カンボジアの友人が出産により命を落としたことをきっかけにジョイセフへ転職。これまで広報グループ長、市民社会連携グループ長、デザイン戦略室長、事務局次長を歴任し、2025年4月からはパートナーシップグループのディレクターとしてコミュニケーション・ブランド強化とファン拡大に取り組む。自他共に認める熱血&お調子者で、走りながら考え、創造することが得意。チャリティーピンキーリング、ホワイトリボンラン、I LADY.を発起。 プライベートでは、2人の娘と同い年の夫との4人家族。2005年から事実婚の形を選び、新幹線通勤を続けている。
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