知るジョイセフの活動とSRHRを知る

ガーナの現場から。ブルキナファソMeetsガーナを実現できた喜び

2023.7.31

海外事業グループ 吉留桂 

「ケイ、最高!」と、ガーナのプロジェクト地区のひとつ、コトソでの視察中に、演歌歌手の大川栄策さんに風貌が似ているネスターが親指を立てて、目尻を下げる。彼は、ブルキナファソ事業の実施パートナー団体のひとつ「IPPFブルキナファソ」(ブルキナベ家庭福祉協会:ABBEF)のスタッフで、現場で活動を動かしているキーパーソンだ。

ジョイセフは、ガーナのイースタン州で現地政府や地域住民と連携して、住民主体の持続的なセクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)を推進している。ガーナの経験からヒントを持ち帰ってもらうため、ブルキナファソのチームのために実施したスタディツアー中に、彼が発したのが、冒頭の言葉だ。それを聞いて、私は「ツアーを実現できて良かった」と心の底から思った。

住民自身で保健推進活動を続けていくために、収入創出活動の一環として、コトソの地域保健運営委員会が行っているカタツムリの養殖を見学。高級食材として売れるとか。

ブルキナファソでは、治安の悪化により出張ができない状況が続いていた。持続性という点に弱さが見られるブルキナファソでの事業に対して、残り半年でどのようにサポートできるかをずっと考えてきた。はたと思いついたのが、ブルキナファソのパートナー団体を隣国であるガーナへ招待し、ジョイセフの住民主体のSRHR推進事業を直接見る機会をつくり、持続的な活動のための計画づくりを、ガーナのパートナー団体(郡保健局)のインプットをもらいながらサポートをしてはどうか、というアイデアであった。そこから様々な手続きを経て、開催1週間前にようやく承認が下り、なんとか実現にこぎ着けた。

ブルキナファソから来た6人のノートは、どんどんフランス語のメモで埋め尽くされ、ものすごい勢いでガーナの経験を吸収していた。またガーナ側も、ブルキナファソの参加者からのたくさんの質問に真摯に答え、経験を惜しみなく共有してくれた。仕事をしていると、時々「ああ、今ここにいられて自分は幸せだ」と思う瞬間がある。まさにそういう時間であった。

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