フォトレポート -最近の被災地の支援状況と課題-
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2011.8.9
2011年7月27日
震災や原発の影響により福島県では乳児の訪問活動が遅れています。日本助産師会福島県支部は県からの家庭訪問委託事業を受け、リタイアした助産師にも声をかけ、本格的に産婦と新生児の家庭訪問ケア活動を行うことになりました。ジョイセフは、助産師が家庭訪問活動を実施するのに必要な機器等を含む訪問キットを提供しました。
「会津助産師の家おひさま」に集まった日本助産師会福島県支部の代表に訪問用キットを寄贈。これで、家庭訪問活動が実施できます。
原発の影響により、母乳が出ないなどの育児不安を抱える佐藤さんは「会津助産師の家おひさま」で助産師によるケアサービスを受けています。アカチャンホンポからの支援物資(ベビーベッド)で、娘の杏ちゃんがすやすやと眠っています。
宮城県南三陸町の工藤保健師と三浦助産師は、現時点での課題について語ってくれました。
「町では仮設住宅の建設と移住が最優先事業となっています。老人福祉も大事ですが、若い人たちが町に戻ってもらえるようにするためにも母子支援の活動も大切です。
しかし、健診活動を実施する場所となる新施設の再建に資金的な余力がないため、夏休み明けまで小学校の一室を間借りして健診活動を実施しています。
多くのお母さんたちが集まる場所がなく、お母さん同士のコミュニケーションもとれないまま育児不安を抱えたり、孤立してしまう妊産婦さんが増えていることが心配。保健師や助産師による家庭訪問でのケアにも限界があるので、お母さんたちが心から元気になれる空間や安心して育児ができる支援をお願いしたいと思います」。
公的機関の施設が全壊した南三陸町役場は仮庁舎に移り、保健福祉の業務は町民の所在把握と家庭訪問活動に追われています。