若者による若者のための活動始動!

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2014.6.3

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ザンビアの若年妊娠

gir_at_mwhザンビアの大きな課題である自宅から保健施設までの距離を縮めるために、2011年1月からこれまでの3年間のプロジェクトでは、ジョイセフフレンズの皆さまや支援企業などの協力によって2つのマタニティハウスを建設しました。また、保健サービスとコミュニティをつなぐ役割として母子保健推進員(SMAG)150名を育成することにより、農村地域で安心して妊婦さんが出産できるよう推進してきました。草の根でのSMAGによる活発な啓発教育活動により、出産予定日の2週間前からマタニティハウスに滞在する妊婦は増え、訓練を受けた医療従事者のもと、隣の保健施設で安心して出産ができるようになったのです。

しかし一方で、2014年4月にムコルウェ地区のマタニティハウス第2号を訪問した際に出会った、施設で出産した女性2名は16歳と18歳で初産。マタニティハウスに滞在中の2名は、18歳で初産の女性と20歳で2人目の出産をした女性でした。ザンビア全人口の22%が10歳~19歳の思春期層を占めており、約28%の女性が18歳未満で妊娠を経験しているとの報告があります(2007年ザンビア保健調査)。若者の性や妊娠、避妊についての知識・情報の不足、避妊具へのアクセスの課題などが理由に挙げられています。

若者による若者のための活動始動!

PE

十代の若者へのアプローチをより強化するために、15歳~24歳の男の子19名と女の子11名のピア・エデュケーター(PE)計30名が、株式会社デファクトスタンダードの「失恋BOX」によるご協力をいただいて育成されました。
http://brandear.jp/ct/shitsuren_box/about?brandear=660cdb7a093d15e755dfc58d64c7e3f9

「自分自身も性や身体のことをもっと知り、友達に正しい情報を伝えていきたい」と熱く語り、今後の活動や将来への希望に目を輝かせているPEたちが印象的でした。学校の教師を対象にオリエンテーションを行い、学校でのPEによる活動、そしてコミュニティにおいても保健センタースタッフやSMAGによるサポート体制を整えました。これまで性や妊娠、避妊などに関心のない若者たちをいかに巻き込んでいけるか、若者による若者のためのプログラムと啓発教育活動により、今後若年妊娠や望まない妊娠が減っていくことを期待しています。

「ルルルン」による水タンク支援

若い世代の女の子たちに人気のフェイスマスク「ルルルン」を製造・販売している株式会社グライドエンタープライズより、水タンクを寄贈していただき、贈呈式を開催しました。ルルルン色に染まった水タンクがマタニティハウスの隣に設置され、滞在する妊婦たちが衛生的で快適に出産を迎えられるようになり、保健施設をはじめ、近隣の住民たちの生活にも潤いがもたらされました。
ルルルンのフェイスブックにザンビアレポートが掲載されていますので、是非ご覧ください。

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