GIRL meets GIRL College 第3回 宋美玄氏 「Family-出産について」

2014年6月10日

  • 活動レポート

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gmgc_tenga第3回目の6月6日のカレッジは、企画マーケティンググループの船橋によるザンビアの妊産婦支援プロジェクトの話から始まりました。
ザンビアの農村地域では、妊婦の約7割が不衛生な環境の中、医師や助産師の介助を受けられずに自宅で出産しています。また、ザンビアの国全体では1人あたり平均5.7人、農村ではさらにたくさんの子どもを産むなど多産が多く、その中には10代で妊娠する人も多くいます。性に関する正しい情報にアクセスすることが難しいため、妊娠・出産を繰り返す人の中には、「どうすれば妊娠しなくなるのかわからない」という人も。こんな状況の中、万が一、母体に異変が起きても治療を受けることができず、これまでに多くの妊産婦が出血多量などで自宅で命を落としています。
そこで、ジョイセフは、保健施設の隣に出産予定日2週間前から滞在できるマタニティハウス(出産待機ハウス)を建設し、住民が安心して出産に臨めるよう環境を整える活動をしてきました。
IMG_0352また、地域の人々が正しい情報を入手できるよう、妊娠のしくみや家族計画、施設分娩の必要性などをわかりやすく伝えられるコミュニティ・ヘルス・ワーカー(母子保健推進員:SMAG)を育成し、正しい知識の認知普及に力を入れていることなどを説明しました。

続く講義では、テレビや雑誌でも活躍されている産婦人科医の宋美玄(ソン・ミヒョン)さんが登壇し、「Family-出産について」と題して、日本の出産事情についてご自身の出産体験もふまえたお話でした。

IMG_0375宋さんが講義の中で特に強調したのは、出産の安全性。
世の中には、自然分娩をもっとも尊いものと考え、帝王切開や医療による介入を施した出産に対し、負のイメージを持つ方も少なくないと言います。しかし、宋さんは力強く受講生たちに伝えました。「出産は身体が勝手に行うこと。プランを立てていても、その通りに運ぶことは難しいのが現実です。頑張れば何とかなるものでもないし、帝王切開だから残念なお産という考えはおかしい。安全に出産すること、それが一番大事なんです」。

お産にはいろんな方法があり、どれも正しく、どれも間違っていないこと。ましてやそこに優劣を決める序列など存在しないことを、宋さんは強調しました。

また、最近よく話題に上る「卵子の老化」にも触れ、「それはそれで確かに正しい。でも、30代前半ではほとんど問題にならないこと。出産の高齢化に無責任に警鐘を鳴らす、世間のネガティブキャンペーンに惑わされないで」と伝えました。

宋さんは産婦人科医の仕事を「身体がもともと持っていた身体能力を最大に活かせるようサポートする仕事」と語ります。「母子に危険が迫っているときには手を出す」。
だからこそ、医療の介入=自然でないという一連の考え方に、一産婦人科医として疑問を持っていることを補足しました。

IMG_0392そして、最近大きく報道され、注目を集める出生前診断に関しても、イギリス留学時代に所属した研究所での経験をふまえつつ、「イギリスでは結果によっては人工妊娠中絶を選択することは当たり前という考え方を持っています。日本はどんな赤ちゃんでも受け入れるべきという考え方を持つが、私は妊婦さんたちが自分で選択するのに必要な情報を提供するもの、と考えている」との考えを述べました。

宋さんは、ご自身の妊娠・出産の経験談をも語りました。出産すると何にもできなくなると思っていた若かりし頃の話や、子宮口が3センチ開いてから2時間というスピード出産だったこと。休みなく続く陣痛に気が狂いそうになったことなども。
自身の経験と、その後の知見から「あの(陣痛の)痛みには意味がない。無駄な痛みだ」という結論に至ったことなどなど。確かなデータに基づく講義の中にも、笑いをふんだんに散りばめたウィットにあふれる宋さんのお話に、受講生たちにも終始笑いがわき起こった講義でした。

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講義後、受講生からは、

  • 「少し怖いイメージがあった妊娠・出産をポジティブに考えることができて楽しかった!」
  • 「卵子の老化は最近すごく周りの人たちの間で話題だったので、不安になっていました。今日の話を聞いて少し安心できて良かった」
  • 「出産を前向きに考えてみようと思えた」

との声が寄せられ、宋さんへの感想メッセージは受講生全員が用紙いっぱいに書いていました。

IMG_0411宋さんの講義の後は、協賛いただいた株式会社典雅(TENGA)のプレゼンテーションタイムに移りました。この会社は、性交痛に悩む女性のための潤滑ゼリーや、携帯に便利なバイブレーター、さらには腟の締まりを鍛えるエクササイザーなど、男性目線で作られたアダルトグッズとは違い、女性の視点で開発されたさまざまなラブグッズを提供しています。世界中の女性の選択肢、可能性を広げることを推進しているジョイセフはそんなTENGAの姿勢に共感し、このたび協賛のお願いにあがりました。当日は、広報担当の箕浦さんと伊藤さんが女性のための「セルフプレジャーアイテム(商品名:iroha)」を持参して、その使い方についてわかりやすく説明してくれました。

IMG_0353しかも、今回は受講生全員に「mini iroha」のプレゼントも!
「こんなアイテムがあるんですね~初めて知りました」と皆、驚きを隠せない様子で、女性性を謳歌するアイテムに興味津々でした。

その他の講義はこちら
http://www.joicfp.or.jp/jp/2014/03/31/22267/

 

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