2014年活動報告②:保健スタッフおよび地域保健ボランティアへの研修

2015年6月2日

  • 活動レポート
  • ガーナ

ghana201505_16
地域保健ボランティアの研修。フリップチャートの活用方法について研修中

このプロジェクトでジョイセフは、1年目、2年目に続き3年目の2014年も施設で働く保健スタッフや地域保健ボランティアへの研修を行いました。質のよいサービスを提供するためには、そこで働くスタッフの能力の向上がとても大切です。また、自宅での出産が一般的で医療機関を受診することに慣れていない地域では、健診を受けることや技能を持つ介助者のもとで出産することの大切さを地域住民に伝え、施設へ行くことを促すという大切な役割を持つ地域保健ボランティアの能力強化も重要です。

目的
安全な妊娠・出産に焦点を当てた、質のよいリプロダクティブ・ヘルス(RH)サービスの提供と、住民に対する草の根の啓発活動を通した、対象地域の妊産婦の健康の改善

実施地域
イースタン州コウ・イースト郡ヴォルタ川地区

実施期間
2011年11月~2014年12月

支援機関
外務省(日本NGO連携無償資金協力事業)

現地協力団体
ガーナ家族計画協会(IPPFメンバー団体)・ガーナ国家保健サービス

保健スタッフへの研修

今回は、現地の協力機関である州保健局や郡保健局、IPPFガーナ(ガーナ家族計画協会)から講師を招き、保健スタッフに向けて、特にニーズが高い家族計画カウンセリングや避妊方法についての技能研修を中心に行いました。家族計画カウンセリングについて参加者たちは、インフォームド・コンセント(正しい情報を伝えたうえでの合意)の重要性や意思決定を促すためにどのような働きかけを行うべきかなどについて講義を受けたり、参加者間で意見交換やロールプレイ(役割演技)もしました。

避妊技術の技能研修では、参加した保健スタッフ全員に対するインプラント(皮下埋込式ホルモン避妊薬)装着の技能研修と、助産師2名に対する子宮内避妊具(IUD)挿入の技能研修を行いました。研修では参加者が確実に技術を習得できるよう、練習用モデルを使った演習をたくさんとり入れるなどの工夫をしました。また、参加者も熱心に研修に参加し、宿泊先のホテルでも自主学習や練習をしていました。研修で習得した技術をさらに確実なものとするため、研修後には州保健局や郡保健局からの指導者が各施設を回り監督・指導を行いました。一定のレベルに達したと認められた保健スタッフには修了証が授与され、習得した避妊方法を実際に提供することが可能となりました。

そのほかにも、医療機材や記録・報告の管理方法などについての講義・実習や、プロジェクト終了後に向けた家族計画を含むリプロダクティブ・ヘルス推進のために、保健スタッフに限らず地域の保健運営委員会や地域保健ボランティア、地域住民とどのように連携・協力していくかアクションプランの策定を行いました。

研修終了後、保健スタッフは研修で学んだことを実践に移しています。サービスを提供するための清潔な環境づくりや、女性が周りの目を気にせずカウンセリング室に行けるような入口の工夫、地域保健ボランティアの啓発活動への協力などを率先して進めました。

この研修以外にも、コトソのRHセンターで州保健局や郡保健局から指導者を招き、施設の利用者により優しいサービスを提供していくうえで特に重要となる女性へのカウンセリング技術についての定期的な研修を開催しました。そこでは、実際の現場で直面する困難なケースや、カウンセリングへの疑問などを解決したり、対応や処置に関する活発な討議を行いました。また、各村や地域特有の文化を理解し、地域で実際に使われている言葉を用いたカウンセリングについても学びました。参加したスタッフからは「講師や保健スタッフ同士で、現場で実践した経験を共有し疑問を解決していくことができたのは大きな学びになった」、「学んだことをすぐにサービスに活かすことができた」などの声が聞かれました。

講義を受ける保健スタッフ

講義を受ける保健スタッフ

インプラント装着の練習

インプラント装着の練習

子宮内避妊具(IUD)挿入の練習

子宮内避妊具(IUD)挿入の練習

研修の修了証をもらい、サービス提供への自信をつけた保健スタッフ

研修の修了証をもらい、サービス提供への自信をつけた保健スタッフ

地域保健ボランティアへの研修

2年目続き、3年目も新たに地域保健ボランティアになった人も加え、合計84名に対し研修を行いました。研修内容は主に、①母子保健全般に関する知識の習得や家族計画についての知識の再確認、②よりよいコミュニケーションのための技術、③相談にくる人たち、特に若者にとって親切でわかりやすいカウンセリング技術の習得、④これまで作成したパンフレットやフリップチャートなどの啓発活動のための教材の効果的な活用方法についてでした。また、緊急時やハイリスク妊娠のケースをCHPS診療所、RHセンター、近隣病院へと搬送するためのルートや連絡方法も共有し、RHセンターやCHPS診療所との更なる連携の強化を目指しました。

地域保健ボランティアは、妊娠や出産、家族計画について誤解や迷信を持つ人たちが多い地域で、丁寧にわかりやすく正しい情報を伝え、必要とするサービスへとつなげていくという難しい役割を担っています。そのため、今回習得した知識や技術は非常に有益なものとなりました。
研修後はそれぞれの地域で活動しています。

この研修以外にも、地域保健ボランティアは定期的に会合を開き、日頃の活動を共に振り返って改善点を話し合い、各々がどのような工夫をしながら活動をしているかをお互いに共有し合って、自分達の知識や技術の向上に取り組みました。

ロールプレイを通した実践的なトレーニング

ロールプレイを通した実践的なトレーニング

地域保健ボランティアの定期会合。各々がどう工夫しながら活動しているかなどの経験も共有

地域保健ボランティアの定期会合。各々がどう工夫しながら活動しているかなどの経験も共有

地域保健ボランティアによる家庭訪問。フリップチャートを使って説明中

地域保健ボランティアによる家庭訪問。フリップチャートを使って説明中

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