被災した母親の心のケア:『リフレッシュ・ママクラス・マニュアル』完成

2016年3月2日

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被災した母親の心のケア
『リフレッシュ・ママクラス・マニュアル』完成

私たちジョイセフは、2012年及び2013年度の2年間にわたり、東日本大震災で被災された妊産婦さんに寄り添った「リフレッシュ・ママクラス」の実施を通して、被災地の妊産婦さんの「心のケア」への支援を行ってきました。

実施にあたっては、自治医科大学公衆衛生学部門、公益社団法人母子保健推進会議と連携協力し、実行委員会を組織し、関係行政機関と協働で進めてきました。 

事業の実施当時は、無力感に陥って「生きる力」「育てる力」を失いかけている母親たちもいました。そのような状況を改善するために、母親の「自尊感情」や「自己効力感」を少しでも取り戻すことができればとの思いで「リフレッシュ・ママクラス」を企画しました。

福島県(25市町村)、宮城県(6市町村)、岩手県(2市町村)の3県で合計33市町村(いずれも延べ市町村数)の保健師をはじめとした行政機関の関係者の理解・協力を得て、リフレッシュ・ママクラスを各市町村で2回ずつ計64回(一部合同開催)実施することができました。

2012年の開始時期は厳寒期で、福島県では吹雪の日にクラスを開催したこともありました。それでも参加者である母親たちは予定通り集まってくれました。クラス終了後には、心も体も温まり、表情も明るくなって、クラスで出会った母親ピア(仲間)と再会を約束して帰宅するという微笑ましい光景が繰り広げられ、私たちの心もなごませてくれました。併せて実施したリフレッシュ・ママクラスの有効性の調査でも期待以上の成果が証明されました。

また、2013年7月には保健師を対象にしたリフレッシュ・ママクラスのファシリテーター養成講座を郡山市で開催し、計22人の保健師がこの講座を修了しました。

その後、研修を受けた保健師は自らクラスを運営し、ファシリテーションができるようになりました。また、クラスを通して母親同士の交流も盛んに行われました。自分を愛して、仲間を思いやる、そのような行動変容が参加した母親たちに起こっていることを知るにつけ、主催者としての喜びが大きくなりました。

これらの実践を踏まえて完成したマニュアルは、母子保健行政担当者や専門家、保健医療従事者にとってお役に立つことを確信しています。また、震災時のみならず平時においても、子育て中の母親の「自尊感情」や「自己効力感」を取り戻し、逆境を乗り越えるためのプログラム「リフレッシュ・ママクラス」の実施運営の助力となり、育児に悩む母親一人ひとりに寄り添う「心のケア」や「エンパワーメント」を支援するために、広く活用されることを祈念しています。

なお、本マニュアルは以下のPDFファイルでもご覧いただけます。
   
(2016年3月、東京にて)

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