地域のネットワーク強化によるサステナビリティ(自立発展性)を議論するワークショップ開催

2016年12月19日

  • 活動レポート
  • ザンビア

2016年10月7日にワンストップサービス拠点の開所式が行われたカルウェオ地区のユースセンターで、「コミュニティネットワーク強化によるサステナビリティワークショップ」を開催しました。新しく始まったワンストップサービス拠点の現場に2つの郡の10地区すべっての代表他45名が参集して、終日時間を惜しんで議論を重ねました。プロジェクト地区間で各自の経験交流、進捗の確認ができました。

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成果、好事例、チャレンジ、次年度の活動計画の発表

10プロジェクト地区からは地区運営委員会代表、母子保健推進員(SMAG)代表,若者の代表(ピア・エデュケーター・PE)、それに各地区から保健スタッフ(助産師・看護師)などが一堂に会しました。プロジェクト地区の1年間の成果、その間に実施してきた好事例と課題、2017年の各地区の活動計画の発表が行われました。詳細については改めて報告書で詳細を紹介するつもりですが、本プロジェクトが始まってわずか2年の間に、各地区の進展はまさに目を見張るものがあります。今まで何もなかった保健センター周辺に4施設が建設された、目で見える変化とあわせて、保健スタッフやコミュニティボランティア(SMAGやPE)の能力強化事業、地区運営委員会の組織化などのインプットにより、地域の人びとの行動変容が起こり、多くの成果、好事例が出てきています。地域や住民参加の領域を越えた、コミュニティの強いイニシアティブやオーナーシップが出てきているのには感動を覚えました。グループダイナミックスが起こっています。

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10地区間の相乗効果、互いに学ぶ

また、今回のようなワークショップで、参加した10地区すべてが、相互によい刺激となって、「相乗効果」を生んでいるのを確信しました。このような機会が、さらにそれぞれの明日からの活動を刺激しているのではないかと思いました。10地区のいい意味での競争が始まっているのかもしれません。「隣村には負けられない」という気概でしょうか。

このワークショップにはルサカからIPPFザンビア(PPAZ、ザンビア家族計画協会)ナンカンドゥ事務局長、2つの郡の保健局長バンダ医師、クンカ医師も日本での研修の報告、長野県須坂市での好事例の紹介などのプレゼンテーションのみならず、ファシリテーターを引き受けてくれ、しっかりと牽引してくれました。この3人のリーダーシップにより、参加の皆さんにとっても多くの学びがありました。

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高いモチベーション

プロジェクトが始まって2年。各地区がプロジェクトのインプットによる刺激、また各地区の活動の進展による刺激を受けながら、地域独自の好事例が生まれてくるという新たなメカニズムが生まれていることの発見は大きなものでした。改めてザンビアの人々の妊産婦と新生児の命や健康を守るという「モチベーション(動機づけ)」の高さを痛感した一日でした。

主な好事例としては、

  • 自立のための地区運営委員会による収入創出活動(養鶏、ヤギの飼育、換金性の高い新たな作物の植え付けなど)のこと
  • 農業省や教育省との連携協力:標記の活動では農業分野の技術指導を農業省関連機関からも受けるようになったり、学校(教育省)との思春期保健教育活動での連携が始まり、すでに自らの発想で「セクター間の協力」が地域では始まっている
  • 地区自らの自助努力によりマタニティハウスを設置した事例(カンボア地区)やその構想を話した地区も出てきました。住民のニーズに合わせて住民が動くというダイナミックな活動となってきている
  • ムタバ地区(本プロジェクトの第1号サイト)では、看護師の実地養成研修の場としての活動が始まったこと
  • ザンビアの民間企業からも社会貢献活動を引き出す努力を始めたいと言う計画

などが報告されました。

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読売国際協力賞をジョイセフが受賞

実は、11月18日は東京で読売国際協力賞をジョイセフが受賞した記念すべき日にあたりました。ザンビアの事例がこの賞の受賞理由の一つにもなり、読売新聞の記者がカルウェオ地区を取材に訪れています。当日東京でもザンビアでの事例が授賞式の場で紹介されており、このワークショップで私もそのことを伝えて、ともに祝ってもらいました。このことは、私たちの現地での活動の新たな弾みともなりました。

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2017年からこのプロジェクト3年目

2017年からこのプロジェクトは3年目に入ります。新たな気持ちで妊産婦と赤ちゃんの命を守る使命を果たしていきたいと誓いあった45名は、それぞれの地区に夕焼けの中を戻っていきました。明日からの新たな活動の新たなパッションを秘めて。

妊産婦の命と健康を守る同じ船になる皆さんをさらに応援をしていきたいと強く思いました。

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(ジョイセフ常務理事 鈴木良一、2016年11月、ザンビア・コッパーベルト州ムポングウェ郡カルウェオ地区にて)

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