フエ省の農村・遠隔地の村の保健所で働く助産師さんへの研修を実施しました

2017年6月15日

  • 活動レポート
  • ベトナム

子どもへの母乳栄養、自身の身体や体調などに悩みを抱える母親への産後ケアでのカウンセリングのロールプレイの様子

  • 2017年5月に、フエ省の農村・遠隔地の村の保健所で働く助産師への研修を実施しました。

    この研修に参加した助産師の働いている村々では、3年ほど前までは、多くの女性が村の保健所で出産していました。
    最近は、村の保健所で行う妊婦健診で、妊婦さんの状態を判断した上で病院受診を薦めていること、村々から郡中心部への道路の整備がされていることや、住民が健康保険を受けられるようになったことで、多くの人が安心して保健施設に行けるようになってきているため、より高度な医療や設備の整った郡病院での出産を希望する妊婦さんが増えています。

    そのため、最新の医療知識を求められることも増えてきましたが、長い間研修などを受けていないため、自分の知識や技術に自信が持てず不安を感じているという声が聞かれました。
     
    思春期の女性を取り巻く問題についてのグループワーク
     
    一方で、山岳部や貧困地域の村では、帝王切開の必要な場合や、出産に伴う母子の命の危険がある場合などに、郡病院を受診するように薦めても、断固として村での出産を希望することが、少なくないそうです。
    健康保険で医療費がかからないとしても、郡まで行く費用がない、出産以外にかかる費用が工面できない、病院でお世話してあげられる家族がいないから、というのが多くの理由です。
     
    そのような状況で、妊婦さんや家族に、村でのお産のリスクや安全な環境の下での出産の必要性を理解し納得してもらうためには、大変な苦労があるとのこと。
    このようなケースは、参加した多くの助産師の悩みの種でもありました。
     
    緊張の面持ちで臨む、研修最終日の実技試験の様子
     
    プロジェクトの助産師研修では、包括的なカウンセリングの技術を身に付けるために、ロールプレイやケーススタディなどを多く取り入れています。
    参加者同士で各村での経験の共有をしたり、ロールプレイで助産師・母親・家族・評価者・観察者を交互に体験したり、ケーススタディでどんな支援が必要かを議論したりと、多面的に学ぶことができました。
    研修後には、村でも思春期から更年期までの様々な場面でカウンセリングを取り入れていきたい、と自信を持って語ってくれた助産師が多くいました。
     
    研修の最後に行った、筆記・実技試験には、参加者全員が合格し、省保健局認定の修了証書を受け取ることができました。
    研修初日のみんなの不安な表情から一変して、皆、満面の笑顔の最終日でした。
     

  • ベトナムプロジェクト

    ジョイセフは、2015年3月よりベトナム・フエ市で外務省の日本NGO連携無償資金協力を得てプロジェクトを実施しています。

    このプロジェクトが目指しているのは、妊産婦ケアの質を改善し、女性の生涯にわたる健康を守るため、リプロダクティブ・ヘルスサービス提供の担い手であり、女性の身近な相談者でもある助産師を中心とした、思春期から更年期までの質のよいリプロダクティブ・ヘルスサービス提供のモデルづくりです。
    1年目に設立した女性健康センターでは、質のよいリプロダクティブ・ヘルスサービスを提供すると同時に、併設する研修施設では農村・遠隔地で働く助産師を対象に研修を行い、遠く離れた村の保健施設でもよりよいサービスが届けられるよう、助産師の能力向上を図っています。

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