英医学誌の論文、日本でのHPVワクチン接種状況に警鐘

2020年3月25日

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子宮頸がんのかなりの割合を予防することができるとして、WHOが女児への早期接種を推奨しているヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン。日本では、副作用の訴えなどから積極的な接種推奨が差し控えられ、自己負担なしで受けられるにもかかわらず、接種率はが1%を下回っています。
 2020年2月、英医学誌ランセットに掲載された論文によると、日本におけるHPVワクチン接種の低調は、今後50年間で最大1万800件の子宮頸がんによる死亡につながるとされています。
 また、日本全国で2020年に12歳である(つまり、2008年生まれの)女の子たち約53万人の例では、子宮頸がんのワクチン接種が行われなくなったことが原因で、このままだと150人に1人の女の子が予防できていたはずの子宮頸がんを発症し、700人に1人が亡くなると予測されています。

 HPVは「誰もが一生に一度は感染する」と言われるほどありふれたウイルスです。感染しても90%はそのまま体の免疫機能によって排除され、がんになることはありません。しかし、10%の人では感染が長時間持続し、その一部が長い年月をかけてがんになっていくのです。だからこそ、感染前の若いうちにワクチンを接種することで、将来的に子宮頸がんになる可能性を大幅に下げることができます。
 
 子宮頸がんの発症年齢は近年、下がる傾向にあり、現在の発症のピークは30代後半です。一方、早期に発見できれば治癒する可能性が高いことから、ワクチンの接種と検診の受診が重要になります。
 この論文については、I LADY.ウェブサイトにより詳しい記事を掲載しています。

I LADY. ウェブサイトの記事へ

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