年始のご挨拶
2025.1.1
- HOT TOPICS
- お知らせ
昨年も、ジョイセフに温かいご支援をいただき、心より感謝申し上げます。
2024年は、SRHR(性と生殖に関する健康と権利)の分野において、大きな進展と課題が交錯する一年となりました。
3月には、フランスで「中絶の権利」が憲法に明記される世界初となる歴史的な動きがありました。
また、日本では、旧優生保護法のもとで行われた障害者などへの強制不妊手術に関し、最高裁判所大法廷が「旧優生保護法は憲法違反である」との画期的な判決を下し、長年にわたり当事者をはじめ多くの方々が続けてきた運動が実を結びました。
一方で、世界ではSRHRが後退する出来事も目立ち、女性や女の子、LGBTQ+の人々の人権が脅かされるニュースが相次ぎました。
私が約5年間暮らし、「第二の故郷」になったガーナでは、2月に反同性愛法が国会で可決されました。このニュースは、個人的にも非常に残念なものでした。
ガーナに限らず、世界的に政治情勢が保守化し、ナショナリズムが台頭する中で、SRHRやジェンダー平等の達成に向けた課題はますます深刻化しています。しかし、このような厳しい状況だからこそ、私たちの活動はこれまで以上に重要な意味を持つと確信しています。
2025年には、さらに保守的な動きが強まることが予想される中、ジョイセフは引き続き、国内外で、SRHRに関する正確な情報や質の高いSRHケアを提供する草の根の活動と、政府や議員に対するSRHR政策提言活動を強化してまいります。
すべての人が基本的人権としてのSRHRを享受できる社会を目指して、このミッションを共に実現していくため、引き続き皆さまのご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
新しい年が、皆さまにとって素晴らしい一年となりますよう、お祈り申し上げます。
事務局長 山口悦子