年始のご挨拶
2026.1.1
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謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
旧年中もジョイセフの活動にご理解とご支援を賜り、心より御礼申し上げます。
2025年は、世界のSRHR(性と生殖に関する健康と権利)が政治的変化や資金削減により大きく後退した一年でした。米国では「グローバル・ギャグ・ルール」が復活し、避妊や中絶サービスへのアクセスが脅かされました。また、他国でも反権利・反ジェンダー運動が活発化し、女性や女の子、LGBTQ+をはじめ、脆弱な立場に置かれる人々の権利がより一層危険にさらされました。特に、米国でトランプ政権が1月に発足後直ちに援助のほとんどを停止し、USAIDを解体したことで、ジョイセフが活動するアフリカ諸国でも医療機器や医薬品が不足し、人々が基本的なヘルスケアにアクセスできない事態が生じています。
一方で、地域や国レベルでは前進も見られました。欧州連合はジェンダー平等とSRHRの推進を改めて表明し、ルワンダでは親の同意なしに保健サービスを利用できる年齢を18歳から15歳に引き下げる法律が制定されました。また、WHOは2025年版必須医薬品モデルリストで初めて、中絶薬専用のセクションを設け、2005年以来記載されていた「法的に許可される場合、または文化的に容認される場合にのみ使用」という制限表記を削除しました。さらに、日本でも厚生労働省が意図しない妊娠を防ぐための緊急避妊薬(アフターピル)「ノルレボ®」のOTC化を承認しました。
2026年も、ジョイセフは国内外で草の根活動を通じて、SRHRに関する正確な情報提供と質の高いサービスへのアクセスを一層拡大するとともに、こうした現場で得られた知見に基づく政策提言やアドボカシーをさらに強化してまいります。
2028年までの中期計画では、複合的な差別や偏見に着目し、低・中所得国の遠隔地の人々、女性や若者、障害のある人々、LGBTQ+など、脆弱な立場に置かれた方々がSRHRを享受できるよう、「SRHR for ALL」の理念のもと、ジェンダー、国籍、年齢、障害の有無に関わらず、すべての人々の権利の実現を目指して活動してまいります。特に、科学的根拠に基づいた年齢に応じた性教育へのアクセス拡大に焦点を当て、国内外での活動をさらに加速化します。
ガザやウクライナをはじめ、ジョイセフも活動するアフガニスタンやミャンマーなど、世界で力の論理が横行し、声なき人々の人権や尊厳が脅かされる不条理な現状を目の当たりにし、支え合い、誰一人取り残さない世界こそ、誰もが求める平和に繋がる、私たちが本来目指すべき姿であり、その未来をつくる力は、私たち一人ひとりの行動にあると改めて確信します。
日頃からジョイセフを支援してくださる皆さまとのパートナーシップで、支え合う社会の実現に向けて共に行動し、この輪をさらに広げながら、SRHR for ALLの達成に向けて一緒に歩んでいきたいと願っております。皆さまの一層のご支援とご協力を心よりお願い申し上げます。
2026年が皆さまにとって、健康と幸せに満ちた一年となりますようお祈りいたします。
山口悦子