【開催レポート】ジョイセフLounge 2026:SRHRの未来を共に創る、パートナーシップの現在地

2026.5.14

  • 実施レポート
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2026年4月22日、創立58周年を迎えたばかりのジョイセフは、ジョイセフ事務所にて、支援法人の皆さまを対象とした活動報告・交流会「ジョイセフLounge」を開催しました。2025年度の活動成果を報告するとともに、パートナー企業の皆さまと共に歩む2026年度の展望を共有しました。

1. オープニング:クイズで深める、ジョイセフへの理解

冒頭では、参加者の皆さまにジョイセフをより深く知っていただくためのクイズセッションからスタートしました。 「ジョイセフ(JOICFP)という名称の由来は?」「ランドセルの寄贈先は?」「ホワイトリボンランTシャツのコラボ企業は?」―――歴史的な背景から最新の取り組みまで、幅広いトピックが取り上げられました。

また、「SRHR」(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ:性と生殖に関する健康と権利)」という概念を、いかに一般の方々に分かりやすく届けるか。その課題意識から策定された「ブランド・コミュニケーション戦略」の重要性についても、紹介しました。

2. 2025年度 活動報告:世界8カ国でSRHRを推進

2025年度、ジョイセフはケニア、ウガンダ、ガーナ、ザンビア、アフガニスタン、ミャンマー、カンボジア、日本の8カ国でSRHR推進事業を展開しました。

成果の一部をご報告します。

ケニア(子宮頸がん予防)
スラム地域での検査・治療・紹介の一体的な実施体制を確立しました。子宮頸がん検査受診率は事業開始時の12%から66.8%へ、HPVワクチン接種率は36%から87.1%へと大幅に向上しました。
アフガニスタン(母子保健)
2021年の政変以降、女性の行動が厳しく制限される環境のなかで、女性医師・助産師によるサービスを維持し続けています。現地の女性は文化的な理由から男性医師に肌を見せられないため、女性による医療サービスが命を守る最後の砦です。ジョイセフが同国ナンガハール州ジャララバードで支援する母子保健クリニックでは、分娩室の改修により安全な環境を整え、年間出産件数は43件から61件に増加。44,277人の女性に支援を届けました。
ザンビア(ジェンダーに基づく暴力対策)
安全が確保されるセーフスペースの建設や女性の経済的自立支援、警察・司法機関との連携強化を進めています。3,746人がGBV(ジェンダーに基づく暴力)に関する知識を習得し、サバイバーのケア体制を構築。550件のカウンセリングを実施しました。
ガーナ(若者のSRH利用促進)
若者向けSRHサービス利用促進プロジェクトを通じて、避妊薬具の利用率が2023年比で18.2%増加しました。郡全体に占める対象地域の若者SRHサービス利用率も、2024年の75%から84%へと向上しました。

これらの活動を含め各国で実施した支援活動は、70社を超える企業・団体の皆さまとの連携によって支えられています。

3. 思い出のランドセルギフト:物流の課題と国際情勢

長年続く「思い出のランドセルギフト」では、2025年度も日本全国から12,480個のランドセルをお預かりし、寄せられた学用品とともにアフガニスタンへ送り出しました。

一方で、アフガニスタン・パキスタン国境の武力衝突や、中東情勢の緊迫化により、一部の荷物が現地に届かず滞留するという事態も生じています。国際協力の現場が直面するリアルな困難についても報告し、情勢を注視しながら支援を継続する姿勢をお伝えしました。

4. ホワイトリボンラン2026:47都道府県、5,000人が走った

11回目を迎えた「ホワイトリボンラン2026」は、過去最大規模での開催となりました。大会スローガンは「走ろう。自分のために。誰かのために。」2026年のテーマは「性暴力をなくそう」です。

  • 参加者:全国62拠点、5,029人(47都道府県すべてからエントリー)
  • 寄付総額: 5,192,680円
  • 参加者の76%が女性
  • 20,000枚のホワイトリボンパワーステッカーを配布
  • SNSハッシュタグ投稿:1,746件、Instagramフォロワー:5,240人
  • 協賛企業:11社
  • 連携大会:7大会(名古屋ウィメンズマラソン2026 / 第16回渋谷・表参道Women’s Run※ / 東京マラソン2026チャリティ / 大阪マラソン2026チャリティ / 東京レガシーハーフマラソン2025 / しながわシティラン2026※ /第39回小田原尊徳マラソン※(※広報協力))

社員が自社ランイベントを企画した企業、拠点運営をボランティアとして支えた企業など、企業の皆さまによる主体的で多彩な参画も広がっています。

5. 企業連携の最前線:ビジネスの仕組みで、社会を変える

新たなパートナーシップの象徴として、株式会社ネクイノとのプロジェクトが紹介されました。 全国に約5000台設置されている生理用品配布機「トレルナ」のデジタルサイネージ広告収益を活用した「1minute, 1napkin」プロジェクトと連携し、学校や施設での生理用品の提供とSRHR教育の普及を進めています。外出先や学校で「生理用品がなくて困る」という課題を背景に、全国のトレルナビジョンがあるトイレで1分間広告が流れるごとに、1枚のナプキンが必要なところへ届けられる同プロジェクト。「ビジネスの仕組みそのものでジェンダー平等を加速させる」という、新たな応援のかたちです。
このほか、株式会社EXIZZLE-LINEによる「ホワイトリボンタイヤ」連携や、複数企業支援によるガーナでの「SRHRリーダーズ事業」など、多様なアプローチによる取り組みが共有されました。

6. 交流会:支援の熱量を共有し、ネットワークを育てる

後半の交流会では、参加者の皆さまの間で、対面開催ならではの活発な情報交換が行われました。 「他社の熱意に刺激を受けた」「支援を継続するモチベーションがさらに高まった」との嬉しい声が寄せられました。企業の垣根を越えたネットワーキングを通じて、ひとつの組織だけでは生み出せない大きなインパクトへ。「ジョイセフLounge」は、その土壌を育てる場所でもあります。

【今後の予定】
ホワイトリボンラン2027
2027年3月開催予定
東京マラソン2027(2027年3月)
チャリティランナー募集を開始予定(寄付額120,000円以上でエントリー可)
2025年度年次報告書
確定値を含む詳細な実績報告は、7月に発行予定