知るジョイセフの活動とSRHRを知る

東京マラソン2024で、世界から33名のチャリティランナーがジョイセフを支援して走りました。

2024.4.25

2024年3月、世界6大マラソンに数えられる東京マラソンで、ジョイセフが初めて寄付先団体として参加しました。世界各国からのチャリティランナー33名が、ジョイセフが取り組む女性の健康と権利、そしてSRHR(性と生殖に関する健康と権利)推進のために、晴天に恵まれた東京マラソンを走りました。
 
国際女性デーのある3月は、女性の健康と権利を願う国際的なシンボル「ホワイトリボン」で人々がつながる月間です。今年は、3月3日開催の東京マラソン2024チャリティ/ジョイセフが全国58拠点で主催したホワイトリボンラン/名古屋ウィメンズマラソン/第14回渋谷・表参道Women’s Runの4大会が、女性の健康と権利を象徴する「ホワイトリボン」で連帯し、女性をエンパワーするムーブメントを起こしました。
 
東京マラソン2024に出場したジョイセフのチャリティランナー33名も、ホワイトリボンを描いたパワーステッカーを着け、それぞれが「自分のために、誰かのために」思いをかけて力走。フィニッシュした直後、熱気さめやらぬランナーの皆さんに、ジョイセフへの支援を決めた理由や走ることの意味、誰のために、何のために走るのか、お話を聞きました

 


 

母が子宮頸がんを克服できたように、
すべての女性が健康に生きられる世界を

岩永大介さん(日本)

ジョイセフへの支援を決めた理由は、女性の健康と権利、そして子宮頸がん予防のために、世界で活動している団体だと知ったからです。
私の母は若い時に子宮頸がんを患いましたが、治療によって健康を取り戻し、私たちを育ててくれました。こうした女性特有の病気について、特に途上国などにおける男性優位の社会では、医療が今なお行き届かないと聞きます。女性が安全に出産できる環境づくりも、もっと進める必要があるでしょう。
それに私は娘を持つ父親です。女性の社会的地位の向上が言われる中、これから娘が生きていくのは、女性が安心して自由に発言でき、自分らしさを築いていける世界であってほしい。こうした願いから、女性の健康と権利の課題に取り組むジョイセフの活動を、ぜひ後押ししたいと思いました。

私にとって走ることは、健康づくりであり、記録や距離を達成し、自分と対峙しながら向上心を持つもので、人生の縮図といえます。そして今回の東京マラソン2024でジョイセフのランナーになれたように、誰かとつながる機会でもありますね。このように、走ることは「自分のため」でもありますが、私の姿を見た誰かが「自分も頑張ろう」と思ってくれたら嬉しいです。
色々な場所で走っていると、多くの出会いに恵まれます。人の輪が広がって、交流していく中で、それぞれが新しい活躍の場を得ることもめずらしくありません。走ることには人と人を結ぶ力があり、そういった意味でも自分のため、そして誰かのためになっていくと思います。

 


 

女性の健康改善とエンパワーメントのために。
ジョイセフとともに、マラソンで世界へ発信!

Alexi Carin Potterさん(アメリカ)

私が走るのは、女性たちに走ることをすすめ、自分の力を感じてもらうため。とりわけマラソンは人生の比喩だと思います。最高の瞬間も最悪の瞬間もあり、世界中に私の目標を発信でき、同じ思いの人々と出会える。魔法のような、自分を発見する素晴らしい方法です。

私は今日の東京マラソン2024で、6大会すべてを走破しました。ベルリンのブランデンブルグ門を駆け抜けたこと、ボストンで友人たちに会えたこと、たくさんの特別な瞬間があります。そして今日のレースで残り800メートルになった時、「もうすぐ終わるんだ」という実感とともに、信じられないような不思議な思いでいっぱいになりました。沿道で応援してくれる人たちも本当に特別で、私は東京の街に受け入れられ、歓迎されていると感じました。

パートナーとしてジョイセフを選んだのは、女性のエンパワーメントや健康に焦点を当てたチャリティ団体だから。私は女性をエンパワーすることに本当に情熱を注いでいるのです。マラソンにおける女性の地位はまだ低いですし、ジョイセフのランナーとして走ったことは、女性を支援する完璧なチャリティ、完璧な瞬間でした。
女性は出産で死ぬべきではないし、そんなことがいまだに起きているなんて間違っています。女性の健康を改善し、女性をエンパワーすることは、世界を変える方法なのです。この思いを応援してこれまでの旅についてきてくれた友人や家族、みんなのために、私は今日のマラソンを走りました。素晴らしかったです。

 


 

女性がありのままでいられるよう、SRHRを。
産婦人科医としてマラソンに願いを込める

Maria ”Mimi” Wachendorf Fradinhoさん(アメリカ)

私はボストンから来た産婦人科医で、女性の出産や生殖に関する健康管理に携わっています。昼も夜も週末も、女性たちを助け、安全な出産やリプロダクティブ・ヘルスを提供するために、医師としてすべてを捧げているのです。
ですから私の趣味であるマラソンを通じて、SRHR(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス・ライツ:性と生殖に関する健康と権利)を推進するジョイセフの支援ランナーになれたことは、最高にエキサイティングでした。
いまアメリカは、女性の健康において困難な時代にあります。そんな中で私が目指すのは、女性が妊娠したいときに妊娠し、したくないときには妊娠を避け、どのような状況でも健康でいられることです。

私にはいつも支えてくれる素晴らしい夫がおり、3人の大切な子どもたちがいます。家族みんなが今日ここに来て、私を応援してくれました。普段、子どもたちの世話と仕事に多くの時間を費やしている私にとって、マラソンは肉体的に過酷な、他のことを考えられなくなる全身全霊の体験です。それは精神衛生上、とても良いことでもあります。

今日、私はボストンにいる患者さんたちのことや、世界中の女性の健康を思いながら走りました。多くの女性が他者の期待に応えようとしがちですが、私は彼女たちに「自分がどんな人間であれ、それで十分。他人の理想像になろうと努力すべきではない」と伝えていきます。誰もがそのままで完璧なのですから。

 


 

SRHRは「生きたい人生を生きる権利」
軽視されたこの大切な大義のために走りたい

William Charles Troyさん(アメリカ)

SRHRは本当に重要なことであると同時に、多くの人々に軽視されています。だからこそ、この大義のために走ることは非常に大切だと感じ、ジョイセフのランナーになりました。SRHRは「人々が生きたい人生を生きる権利を認める」ことなのですから。

マラソンを走る意味は、完走できるならどんなことも可能だということ。そして今回は、妻をどれだけ愛しているか、それを示すためにマラソンを走ったのです。20マイル(約32キロメートル)走ったところで、もう無理かとあきらめかけましたが、彼女のことを思うと力が湧いてきました。

 


 

マラソンは生き方そのもの。「私にはできる」
という意志の力で、自他をエンパワーしていく

Maria Carolina Carvajalさん(チリ)

私は結婚30年目を迎える、4人の子どもの母です。不動産の仕事をしています。私たち家族はスポーツを愛し、夫がトライアスロン、私はマラソンと、世界中のさまざまな大会に一緒に旅をしながら参加しています。
医師をめざして勉強中の息子がいるのですが、彼は去年ボランティア活動をするためにケニアに行きました。今回、東京マラソン2024のランナーとして支援団体を選ぶにあたり、息子がケニアで経験し話してくれたことが念頭にあり、ジョイセフの存在や活動内容が、非常に重要だと感じました。私は今日、その息子のために、そしてパートナーとして支えてくれる夫のために走りました。

ジョイセフが推進する女性の権利はきわめて重要なものです。私の母国であるチリでは、女性の権利がより擁護されるようになりました。私が人生をかけて、自分の娘に女性として力をつけさせようと努力してきたからかもしれませんが、彼女もたいへんエンパワーされています。
チリはかつて保守的な国で、私が子どもの頃は、男性と女性は違うものとして扱われていました。でも私が築いてきた家庭は違います。我が家では性別にかかわらず、みんな同じように扱われ、同じことをしなければなりません。今では社会的にもそれが当たり前になってきています。
マラソンは、私の生き方といえます。健康や幸福のためであり、同じ考えの人々とともにいられることですね。でも特に重要なのは、「自分にはできる」と感じられることです。意志の力があれば、きっとできる。その意志を毎日持たなければいけません。意志の力が達成感につながっていくのです。

 


 

どこに生まれても、どこにいても、すべての女
性が安心・安全に出産できる世界をつくりたい

Martina Thiel-Poblotzkiさん(ドイツ)
ジョイセフ ガーナ事務所代表のObengさん、お友達のBirgitさんと一緒に話していただきました。

私はドイツ出身で、アメリカに移住し、そこで最初の子どもを産みました。ドイツもアメリカも質の高い医療を受けられる国で、安心して出産できたことに感謝しています。
出産という人生を変えるような状況にある女性が、自分の国でも他の国でも衛生的で安全な場所を与えられ、サポートを受ける権利は、非常に重要だと思います。

私がジョイセフをランナーとして支援することに決めたのは、世界で女性を取りまく大変な状況があることを知っていたからです。私たちは恵まれた国に住んでいるけれど、どこの国も同じとは限らないですから。私の支援が、多くの女性のために使われることを望みます。彼女たちが妊娠中も出産のときも、そして出産後も、自分自身の健康管理のために、安全な空間や環境にアクセスできるように願っています。

 


 

元教師として、誰もが性別にかかわらず、
同等の教育を受けられる未来を願う

Chen Yuan Chiang / Hillaryさん(台湾)

私は引退した元教師で、今は絵を描いたり、ジョギングをしたり、旅をしたりして人生を楽しんでいます。女性の権利に関心があり、世界中の女性が教育を受ける権利を持てるように願って、ジョイセフを支援しようと決めました。
台湾や日本では、女性も男性もほぼ同等に教育を受ける権利を持っています。けれど世界に目を向ければ、この権利を得られない女性たちがいます。もっともっと多くの女性が教育を受ける権利を持てるようになってほしいのです。
私は小さい頃から運動が好きではありませんでしたが、この5年間、何の技術もいらない「走る」ことに打ち込むようになりました。海外でのマラソンは名古屋に続き、今回の東京が2回目です。走ることで世界を見られるし、別世界で力を発揮できる。私は自分のために精一杯走ります。もっともっと自分をパワーアップさせたいのです。

 


 

助産師の妻にとってSRHRは大切。走らない
彼女に代わり、チャリティランナーに挑戦

Daniel Michael Deardenさん(アメリカ)

ユタ州のソルトレイクシティーから来ました。きれいな空気を作るエアフィルターの事業を営んでいます。私の妻は助産師で、42年間も女性の命を救うために働いてきました。ですから私にとって、性と生殖に関する健康は大切なテーマです。
マラソンを走らない妻に代わり、若い頃に暮らした思い入れのある日本で、チャリティランナーとして出場することを決めました。この東京マラソン2024は、ほとんど妻のために走ったようなものです。

 


 

女性のSRHR推進のために、現実を変えていく
ロールモデルであり続けたい

Matthew Phillip Thompsonさん(イギリス)

出身はイギリスのウェールズです。岐阜で学校の先生をしていた昨年は、ジョイセフが主催するホワイトリボンランでも走りました。本当に楽しくてやりがいのある、素晴らしいチャリティでしたよ。SRHRについては、誰もが自分の体のことを自分で決められることは基本的人権だと思います。それを推進するために、ジョイセフは本当に良い仕事をしている。ジョイセフのサポーターになれてうれしいです。

イギリスでのSRHRをめぐる状況を考えると、他国より恵まれているとは思いますが、人々の意見には改善の余地があると思います。みんながもう少し他者への思いやりを持ってくれるように、できれば私も何か現実を変えるために努力したい。マラソンは私の時間と体を捧げる行為だからこそ、この方法で寄付をするのはとても意義があるのです。
日本やイギリス、アメリカのような先進国では、女性たちは他国に比べてより声を上げていけるし、特に若い人はそうだと思います。私たちはそのような方向へ成長していく必要があります。

私は教師として、若者たちの良いお手本になれることを楽しんできました。私がSRHRを推進するために活動していることを知ると、みんなとても感心してくれて、自分たちにも発言する権利があり、それを支える味方がいるということに気づくのです。次の仕事で新しく出会う人々にも、私がこの目的のために東京マラソン2024を走ったことを伝えますし、ジョイセフへのサポートも喜びをもって続けていきます。

 


 

東京レガシーハーフマラソン2024チャリティ 寄付金&ジョイセフチャリティランナーを募集中!

ジョイセフは、2024年10月20日(日)開催の東京レガシーハーフマラソン2024チャリティの寄付先団体です。
セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利:SRHR)をはじめとする女性の健康に配慮した環境づくりを促進するために、東京レガシーハーフマラソン2024チャリティに挑むあなたのアクションから、一人ひとりをエンパワーメントする活動につなげてください。

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