ワンストップ施設が女性とコミュニティの健康づくりの拠点に

コミュニティオーナーシップを高める

2020年度は、プロジェクト最終年となり、ヘルススタッフや母子保健推進員(SMAG)、若者ピア・エデュケーターなどの人材養成を通して、啓発教育活動を強化しました。これまで、既存の保健施設に、母子保健棟、マタニティハウス(出産待機施設)、ユースセンター、助産師の住居、水タンクを建設し、質の良いセクシュアル・リプロダクティブヘルス(SRH)サービスと情報が一カ所で提供できるワンストップサイトとして計2カ所、前事業の3カ所を含め、合計5カ所に完成しました。新型コロナウイルス(COVID-19)

感染予防対策も含め、産前健診及び男性参加の促進を図るための両親学級や保健施設の管理・サービス環境の改善をめざすための5S*のフォローアップ研修を実施し、保健サービスの質の向上と定着を図りました。また、スポーツを通した女の子のエンパワメントプログラムを導入し、教員や伝統的リーダーと連携した思春期保健をサポートする地域体制を整え、生涯を通した女性の健康づくりの実現を目指しました。

ワンストップサイトは、農村地域におけるヘルスプロモーションの拠点として大きな役割を果たし、コミュニティ主体による保健推進活動や自立発展に向けた収入創出活動を活性化させました。地域間の好事例の経験共有を通して、コミュニティのオーナーシップを高めるアプローチを図ったところで、事業は終了しましたが、これからが持続可能なコミュニティ活動へのスタートとなります。(*5S:整理、整頓、清掃、清潔、習慣)

ザンビア共和国ワンストップサービスサイトによる生涯を通した女性の健康づくりプロジェクト
対象人口 コッパーベルト州
マサイティ郡:140,452人
ルフワニャマ郡:98,000人
ムポングウェ郡:110,744人
事業期間 2018年1月~2020年11月(2年10カ月)
実施地域 コッパーベルト州マサイティ郡、ルフワニャマ郡、ムポングウェ郡
連携協力団体 IPPFザンビア
コッパーベルト州保健局
マサイティ郡保健局、ルフワニャマ郡保健局、ムポングウェ郡保健局
連携協力機関 長崎大学熱帯医学・グローバルヘルス研究科
順天堂大学スポーツ健康科学部/S.C.P.Japan
塩野義製薬株式会社
Fay Designs
NOWSPAR(National Organization for Women in Sports, Physical Activity and Recreation)
資金協力 日本NGO連携無償資金協力
株式会社リンク・セオリー・ジャパン