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ガーナ、クロボ族の結婚式

2025.10.10

ジョイセフフレンズのみなさま

オガサンミニャロ!(クロボ語でHow are you?)

事業グループの山口和美です。

現在はガーナに駐在し思春期保健や母子保健のプロジェクトを実施しています。

みなさんは、外国の文化って何を通して知りますか?食べ物、服、ダンス…いろいろありますが、それらが全部つまったその国の文化が凝縮されているもの、それが結婚式です!

今日は、先日私が、同僚の結婚式に参列しましたのでその時の様子をお届けします!
仕事中のドリーン(左の女性)↓

結婚したのは、ガーナ事務所で母子保健や思春期保健の実施を担っているジョイセフ現地スタッフのドリーン!
元医療従事者のドリーンですが、その保健医療の知識や現地医療機関とのネットワークがある、保健プロジェクトの実施に欠かせない人材です。また、ガーナはたくさんの言語がありますが、プロジェクトを実施するクロボ出身なので、他の地域から来たスタッフのクロボ語の通訳も務めています。

同僚のドリーンの結婚、とってもめでたい!!!ということで、私はうきうきで参加しました。

まず行われたのがTraditional wedding(伝統的な結婚式)。ガーナでは新婦の家に新郎の家族がやってきて、両家の顔合わせのような意味があります。新郎はアシャンティ(クマシ)の出身ですが、ドリーンがクロボ出身なので、Traditional weddingはクロボスタイルで行われます。ドリーンの家族のお家の敷地内にテントが張られ、向かって右が新郎側、左が新婦側、その周りに参列者が座ります。

これはアフリカ結婚式あるあるですが、はじまるのは予定時間の2-3時間後です。日本のようにウェディングプランナーなるものはいないので、自分たちや家族で準備するのですが、当日までいろんな準備があるのでなかなか始まりません。笑

2時間後くらいに、やっと式が始まりました!新郎の親族がお祝いの品をもってダンスしながら入場します。

そして待ちに待った新婦の入場です!私もブライズメイドの一人として、新婦と一緒にダンスしながら入場しました!日本では花嫁以外で白を着るのはよくないとされていますが、こっちでは普通に参列者も白を着ている人がいます。笑

なんとクロボスタイル結婚式では、新婦がお色直しを4-5回やるのが普通だそうです。ドリーンも4回ドレスを変えていました。ダンスしながら入場し、みんなの前にいるのは20分くらいで、すぐお色直しに行きます。ドレスだけでなく髪型やメイク、アクセサリーも変えていたので、ドリーンはめちゃくちゃ大変そうでした…

それでは、ドリーンの素敵なドレスをどうぞ!



新郎が着ているのはケンテというガーナの伝統的な布です。新婦のドレスの胸とひざ下にも、同じ柄のケンテが使われていてステキです。新郎も新婦も、首や腕にはクロボビーズの大きなネックレス・ブレスレットをつけています。新婦の胸元にもたくさんのクロボビーズがあしらわれていてとてもかわいいです。

クロボスタイル結婚式にはストーリーがあります。まず新郎は、新婦が来る前に参列者と一緒に普通に座席に座っています。そのあと新婦が入場してきて、新婦の父親が新婦の娘に「結婚する準備はできているか?」と3回聞きます。そして新婦は会場のどこかにいる新郎を探し回ります。パートナーがどこにいるかなんてすぐわかるやろ!というツッコミはおいておいて、探すふりをします。笑 参列者にも「どこにいますか?」と聞いたり、ときには相手を探すために電話代が必要、交通費が必要という名目で、洗面器をもって参列者からお金を回収して回ります。笑 

そしてやっと新郎を見つけ出したら、新婦の家族が「彼が新郎か?」と聞きます。「そうです」と答えたら、新婦の家族たちは「いったん話し合う」といってぞろぞろと会場を退出します。ちょっと時間が経ってから戻ってきて、新婦に新郎のことや結婚に関する質問をします。それに答えたら、二人の結婚が認められます。そして親族の女性たちが歌を歌ったりして、最後に新郎新婦が指輪を交換して愛を誓い合います。

そんなこんなでTraditional weddingが終わり、参列者はレセプションに向かいますが、新郎新婦と両親・数人の親族はChurch wedding(教会での結婚式)に向かいます。限られた人しか参加できない雰囲気でしたが、聞いてみたら来ていいよと言われたのでついていきました!(たぶん参列者では私だけ)

会場から少し離れた教会で、白いウェディングドレスの新婦と、カフタンというガーナの男性が着るオフィシャルな服を着た新郎が入場。牧師さんの言葉を聞き、誓いを立て、結婚証明書にサインします。ウェディングドレスが美しい…!!

牧師さんの言葉の中で驚いたのが、「セックスにはなるべく応じるようにしなさい。断るのはよくない。それでもしたくないときには、明日や明後日にしよう、と伝えること」と言っていたことでした。教会の教えと性的同意やジェンダーの考え方の間に、まだ違いが残る部分があることを感じ、性的同意やジェンダーを含むSRHR(性と生殖に関する健康と権利)の理解を広げるには、宗教リーダーとの連携は欠かせないと感じる場面でもありました。

教会の式は1時間もかからずおわり、私たちもレセプション会場に行きました。ごはんはビュッフェ形式で、ガーナ料理のジョロフライスやフフが振舞われました。ケーキカットもありました。

ジョイセフガーナスタッフ集合!新郎新婦がカメラ目線の写真がありませんでした笑

レセプションではDJの音楽に合わせてみんなでダンスパーティー!ひたすらみんな踊って、とても楽しい結婚式でした!1日がかりの結婚式ではガーナのいろんな文化をみることができました。改めてドリーンおめでとうー!!

ガーナでは、現在若年妊娠を減らすための性の啓発活動や、妊娠・出産で命を落とす女性を減らすための母子保健活動を実施しています。また、この冬からは、新たに、若者の自立を促す就労支援プロジェクトも始まります。支援活動の報告や成果もまたメルマガでご報告させていただきます。

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ジョイセフフレンズのみなさまへ重要なお知らせ

クレジットカード決済代行会社の変更に伴う、お手続きのお願い

このたびジョイセフでは、本年12月に、セキュリティ向上のため、クレジットカードからのご寄付の引き落としを行う決済代行会社を変更させていただくことになりました。

12月中旬以降、新しい決済代行会社の寄付フォームから継続寄付(毎月寄付)をお申し込みいただくことで、切り替えが完了します。

詳細につきましては、後日改めてご案内させていただきます。大変お手数をおかけいたしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。

■ 3Dセキュア2.0とは
クレジットカードの登録または利用時に、カード発行会社が提供するワンタイムパスワード、生体認証(指紋・顔)、QRコードスキャンによる本人認証を行うことで、第三者による不正利用を防止する仕組みです。

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山口 和美
ザンビア事業担当として現地に駐在中。ジェンダーに基づく暴力事業や子宮頸がん事業を担当。学生時代から国内、タンザニア、ルワンダのNGOでインターンを経験。第7回アフリカ開発会議(TICAD7)では、日本とアフリカのユースの声を集めて政策提言活動やアウトリーチ活動を展開。とくに思春期世代の若者のSRHRに関心があり、ジョイセフのI LADY.やSRHRユースアライアンスでも活動。アフリカの子ども支援NGOで、ケニア・ウガンダのライフプランニング支援や生計向上支援、10代の妊娠防止事業に携わった後、ジョイセフに入職。好きな画家はニキ・ド・サンファール。