
世界最大のスラムで始まった、女性の命を守る取り組み
2026.2.10
- 途上国の日々
- 活動の現場から
- ジョイセフフレンズ通信
こんにちは!ジョイセフ事業グループでケニア、ガーナ、カンボジア事業を担当しているウォードです。いつも温かいご支援をありがとうございます。私はイギリスの大学院でジェンダー開発学を学び、その後イギリスで市場調査業務を経験して、2025年にジョイセフに入職しました。

毎朝5歳の息子のお弁当作りやお迎えに走りながら、時には海外出張に飛び回っています。
さて、今日は日本からの支援で実施しているケニアの子宮頸がんの取り組みについてお伝えします。
子宮頸がんを「予防できる病気」にする取り組み
子宮頸がんは、ケニアでは女性のがんによる死亡原因の第1位を占めています。
けれどこの病気は、ワクチン接種や定期的な検査によって防ぐことができるがんです。
私たちは2022年から2025年までの3年間、第一三共株式会社様のご支援で、 ナイロビ郡のマカダラ、カムクンジ、ランガタ・キベラの3地区(人口約84万人)で、 子宮頸がんの予防・検査・治療へのアクセスを広げるプロジェクトに取り組んできました。
これらの地区には世界最大規模のスラムが存在し、劣悪な環境からもSRHR(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ:性と生殖に関する健康と権利)関連する課題が多く存在しています。
スラムの様子。ごみ収集のシステムがないため、ごみの山がいたるところにある。
「知る」「動く」「つなぐ」――地域から始める予防
まず大切にしたのは、地域で女性たちに一番近い存在である保健ボランティアの力です。
私たちは、まず、
● 地域の保健ボランティアが、どんな情報をどう伝えているのか
● 女性や若者が、子宮頸がんをどれくらい知り、どう行動しているのか
を確認し、その結果をもとに、
保健ボランティア、若者リーダー、啓発アンバサダーを対象に、
「どうすれば検査やワクチンにつながるのか」を学ぶ研修を実施しました。
あわせて、
● 分かりやすい啓発ツールの制作・配布
● 地域ごとの行動計画づくり
● 定期的な振り返りやフォローアップ
を行い、伝えるだけで終わらない仕組みを整えました。
本事業で作成した啓発ツールを用いて啓発活動を行う地域ボランティア
医療現場でも、受けられる体制を整備
「検査を受けたい」と思っても、
医療施設で対応できなければ意味がありません。
そこで私たちは、ナイロビ郡保健局やサブカウンティ保健局と協力し、
44の医療施設(保健センターや病院)を対象に、
● 子宮頸がん検査・治療の研修
● 医療機器や資器材の整備
● 定期的なサービスの質のチェック
を実施。
その結果、すべての施設で子宮頸がん検診が実施可能となり、
検査やワクチン接種の目標も、全施設で設定・管理できるようになりました。
研修を受けた看護師
「見つけた後」を大切にする仕組みづくり
検査で異常が見つかったあと、
治療につながらなければ命は守れません。
このプロジェクトでは、
● 地域ボランティアから保健施設へ
● 保健施設から病院へ
と、スムーズにつなぐ紹介(リファーラル)の仕組みを整え、
きちんと機能しているかを継続的に確認しました。
その結果、以前は約半数が治療につながっていなかった状況から、
ほぼすべての女性が適切な治療や紹介を受けられるようになりました。
地域で活動する地域ボランティア。100世帯を担当。各世帯の健康状況を確認しデータで管理している
現場からの声 ー研修がつないだ「検査を受ける一歩」
「2023年3月、子宮頸がん検査の研修を受けました。
それまで検査に関わる機会は限られていましたが、研修後はメンターの先生に支えてもらいながら、少しずつ技術を身につけていきました」
そう話してくれたのは、ナイロビの保健施設で働く看護師の一人です。
現在は、1日におよそ10人の女性に子宮頸がん検査を行っています。
彼女が勤務する地域には、ソマリ語を話す住民が多く、検査に不安や抵抗を感じる女性も少なくありません。
「そんな時は、ソマリ語でゆっくり説明します。なぜ検査が大切なのか、痛みはどの程度なのか、一つひとつ伝えるようにしています」
その積み重ねが、少しずつ変化を生みました。
中には、夫と一緒に検査を受けに来る女性も現れるようになったといいます。
「安心してもらえたと感じる瞬間が、何よりうれしいですね」
2024年12月からは、カムクンジ・サブカウンティのメンターとしても活動を開始。
自分の施設だけでなく、他の医療施設を訪れ、検査技術や対応のポイントを伝えています。
インタビューに答えてくれた看護師
「研修で学んだことを、今は誰かに伝える立場になりました。
子宮頸がんは、早く見つければ治せる病気です。
一人でも多くの女性が、安心して検査を受けられるように、これからも続けていきたいです」
現場で働く一人ひとりの医療従事者の成長が、
確実に、女性たちの命を守る力になっています。
これからに向けて
子宮頸がんは、正しい知識・受けられる医療・つながる仕組みがそろえば、防ぐことができます。
このプロジェクトで築いた土台が、今後もケニアの女性たちの命を守り続けることを願っています。
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【ジョイセフフレンズ再登録3月末まで】
昨年末よりお願いしております、「3Dセキュアの義務化」にともなう新しい決済代行会社への再登録について、現在の進捗状況をご報告いたします。
対象となる約360名のジョイセフフレンズのうち、約170名(約50%)の皆様が再登録のお手続きを完了してくださいました!
お忙しい中、早速ご対応いただきました皆様、誠にありがとうございます。 皆様のご協力により、スムーズに新システムへの移行が進んでおります。
そして、あと190名の皆さまが現在、まだ旧システムにご登録いただいております。お手数をおかけして大変恐縮ですが、ぜひお早めにお手続きをお願いできますでしょうか。
皆さまからの毎月のご寄付は、世界そして日本の活動地で、女性や若者の健康を守る大切な力となっております。引き続きご支援を賜りますよう重ねてお願いいたします。

ご登録いただいた方から順次、現行の決済代行会社からの決済を停止いたします。退会手続きは不要です。
(現行の決済会社との契約は所定の期間をもって終了を予定しておりますので、お早めのご登録をお願いいたします)
ご登録推奨締め切り:3月31日
寄付フォームからご登録いただいた日に1回目の決済がおこなわれます。
翌月からは毎月5日が決済日となります。
同月中に現行の決済代行会社と新しい決済代行会社からの決済が重複した場合は、現行の決済代行会社からの決済を取消します。決済タイミングの関係で取消ができない場合は、ご指定の銀行口座にご返金いたします。
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