タンザニアのシニャンガ州キシャプ県周辺は、ダイアモンドの鉱山があり、労働者など人々の出入りが激しい地域です。日銭を得た労働者が地元の女の子を買春したりすることも少なくありません。その結果、妊娠の仕組みも避妊も知らない少女たちは望まない妊娠をして学校を退学させられてしまったり、父親が分からぬままシングルマザーになったりします。

さらに、この地域は、HIV/エイズの感染率も高く、エイズ孤児になっている子どもたちも課題となっています。また、薬物使用(ドラッグ)の広がりや、ジェンダーに基づく暴力なども問題です。

ジョイセフは、地域の若者たちが正しい性の知識を身につけて自分の身体と健康を守ることができるように、人材育成と啓発活動に取り組んでいます。

タンザニアの若者へのリプロダクティブ・ヘルス啓発活動

プロジェクト名 若者に適切な知識を届ける若者支援プロジェクト
目的 若者が性に関する正しい知識を持つことにより、自分の命と健康を守れるようにする。
実施地域 シニャンガ州キシャプ県
実施期間 2013年9月~2018年3月
対象人口 1万人
資金ソース 寄附金
現地協力団体 IPPFタンザニア(タンザニア家族計画協会:UMATI)、キシャプ県保健局

ジョイセフは、若者たちが自分に降りかかるリスクを正しく理解し、性に関する知識を身につけることができように、地域の若者たちにセクシュアル/リプロダクティブ・ヘルスの知識を伝えるピア・エデュケーターの育成を行い、学校やコミュニティで啓発活動を行っています。

性について話をすることは容易ではありませんが、同年代のピア・エデュケーターから働きかけることにより、また寸劇や音楽などのイベントの場を活用することにより、若者たちが耳を傾け、知識を受け入れやすい環境づくりに努めています。

ジョイセフでは、2017年は、25名のピア・エデュケーターに育成および再研修を行い、学校やコミュニティでの啓発活動や啓発イベントの実施を通じて、若者へのリプロダクティブ・ヘルスの知識の普及に取り組みます。