東日本大震災、熊本地震、西日本豪雨災害 被災女性・母子支援経験共有会を開催

2019年12月3日

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ジョイセフは、2019年11月23日(土)愛媛県松山市にあるえひめ共済会館で、これまでの被災者支援の経験値を最大限に活かすために「被災地経験共有会」を開催しました。東日本大震災、熊本地震、西日本豪雨の被災地から関係者が、初めて一堂に会した会合です。

参加者は、ジョイセフとともに各被災地で女性・母子に寄り添う支援を行ってきた保健師・助産師などの専門家とママグループを運営する代表の計24名。それぞれの経験を共有し、交流を図りながら、将来の防災・減災や災害発生時の母子支援活動に活かすための提案をまとめました。

開催日時 2019年11月23日(土)13:30~18:00
開催場所 えひめ共済会館 〒790-0003 愛媛県松山市三番町5-13-1

プログラム
13:30 開会/開会の挨拶
  • ジョイセフ理事長 石井澄江
  • 「東日本大震災時の母子の状況、ジョイセフと連携した支援活動について」
    一般社団法人GEN・J 代表理事 田端八重子
14:00 経験共有セッション
第1部:保健師・助産師による経験共有
「災害発生後の母子支援活動および初動で感じた課題や対応について」

  • 福島県南相馬市健康福祉部健康づくり課課長 大石万里子
  • 宮城県助産師会会長 後藤美子
  • 熊本県助産師会会長 坂梨京子
  • 岡山県助産師会会長 東森二三子
第2部:ママグループによる経験共有
「災害発生当時に直面した課題とその課題への対応について」

  • ピアママ 小林こずえ(福島県)
  • 「ママのお茶時間」ママサークル 久保田華子(宮城県)
  • 妊娠・出産・子育て情報ネットワーク うみ・つき 田代佳織(熊本県)
  • 子どもおたすけ隊 山本さなえ(広島県)
16:30 グループワーク
「災害に備えた対応と他地域の母子支援専門家/ママたちに共有したいこと」
18:00 閉会

東日本大震災時の母子の状況、ジョイセフと連携した支援活動について

冒頭、一般社団法人GEN・J(Gender Equality Network JAPAN)代表理事の田端さんより、災害とジェンダーの切り口から発表いただきました。

東日本大震災発生後に国から様々な補償金やお見舞金などが被災世帯に支給されましたが、振込先が世帯主(男性、義父・義祖父・夫)であったために、女性がそのお金を自由に使うことができず、世帯主にギャンブルや飲酒などに浪費されてしまったケースなどが実際にあったそうです。

そのような被災女性を支援する方法として、震災後1カ月の時、もりおか女性センターのセンター長だった田端さんが、妊娠中の女性に直接届く現金の支給を発案され、ジョイセフはその提案を検討、実施するため調整・準備をし、女性名義の口座に直接振り込む「義援金(ケショ:スワヒリ語で「希望」の意)」5万円の支給支援を行いました


第1部:保健師・助産師による経験共有


続く、保健師・助産師による経験共有のセッションでは、保健師を代表して、福島県南相馬市健康福祉部健康づくり課課長の大石万里子さんから、また助産師を代表して、宮城県助産師会会長の後藤美子さん、熊本県助産師会会長の坂梨京子さん、岡山県助産師会会長の東森二三子さんから、「災害発生後の母子支援活動および初動で感じた課題や対応について」それぞれの経験を共有いただきました。

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第2部:ママグループによる経験共有


ママグループによる経験共有のセッションでは、福島県南相馬市「ピアママ」の小林こずえさん、宮城県「ママのお茶時間」の久保田華子さん、熊本県の妊娠・出産・子育て情報ネットワーク「うみ・つき」の田代佳織さん、そして広島県呉市母子支援団体「子どもおたすけ隊」の山本さなえさんから、「災害発生当時に直面した課題とその課題への対応について」、それぞれの経験を発表していただきました。

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グループワーク:災害に備えた対応と他地域の母子支援専門家/ママたちに共有したいこと


グループワークでは、専門家とママグループの参加者を2つのグループに分け、まずは専門家から、次にママグループから、以下の2つのことについて意見を出し合いました。

① 他地域の母子支援専門家/ママたちについて最も伝えたいこと
② ①を実現するためのアクション

参加者みなさんから、自身の経験と学びをふまえて、思いのこもったたくさんの提案とアクションへのコミットメントがありました。以下、グループワークで出てきたキーワードの一部を抜粋し紹介します。

専門家グループ
  • 災害に強い地域づくり
  • 地域資源と行政のネットワークづくり
  • 地区(町内会)の職能集団のリスト化
  • 地域力をつけておく
  • 関係機関との日頃からの連携
  • 行政、育児サークル、企業、NGOのつながり
  • 家族の「セルフケア」力のアップ
  • 母子の安否確認仕組みづくり
  • 女性の活動グループとの連携
  • 体験や過去の災害からの学びを知恵に変えていく
  • 助産師として発信
  • 町内の子育て中のお母さんとのコミュニケーション
  • 支援者への心のケア
ママグループ
  • 子育て世帯と地域のつながり
  • 自分たちがしてもらったことを次のママたちにつなげる
  • 家族との協力
  • やさしい好奇心
  • 助けを求める力
  • 知ること
  • 伝えること
  • 情報をつかむ力と発信力
  • 声かけ
  • 被災者自身が力をつける
  • 役割を持つことで自己肯定感を高める
  • 地域での避難・防災を明確にする
  • 日常におんぶ紐もっこを取り入れる
  • 愛媛助産師会 原田恵美さん
  • 愛媛助産師会 松下千恵さん
  • 写真中央左は、えひめグローバルネットワーク代表理事の竹内よし子さん。西日本豪雨災害支援ネットワークのとりまとめもされています。第2部ママグループによる経験共有とグループワークのファシリテーションをしていただきました。
  • 南相馬市ママグループ「ピアママ」 木下美奈子さん
  • 南相馬市ママグループ「ピアママ」 小河祐美さん
  • 熊本市母子支援団体「妊娠・出産・子育て情報ネットワーク うみ・つき」 今村理香さん
  • 岡山県災害支援団体「いのりんジャパン」代表の石原宣恵さん(手前)
  • 岡山県ママグループ「サンサポートオカヤマ」 見附歩美さん
  • 呉市母子支援団体「安浦こどもひろば たけちまる」代表の割方遥花さん

男性参加の視点

経験共有会終了後に開催した交流会では、男性目線から、被災地での支援活動に取り組んできた事例について、パパグループの代表と企業代表からも経験を共有いただきました。

  • 広島県で活動するパパフレンド協会代表の北佳弘さん。「子ども達の笑顔を守るプロジェクト」など、被災地の子ども支援を行っています。
  • 株式会社glass代表の橋本勲さん。東日本大震災の時に、企業と被災地をつなげる”with0311プロジェクト”を立ち上げ、ジョイセフが支給する義援金ケショにご寄付くださいました。

【参考】
パパフレンド協会 with0311


おわりに


被災地経験共有会の参加者たちからは、保健師、助産師、ママグループといった立場を超えたつながりや力を合わせていくことの大切さについて実感できた、つながりを実現できた、などの力強いコメントをいただきました。

被災地経験共有会に参加くださった皆さま、そして常日頃からジョイセフの被災地での支援活動にご協力・応援くださっている全国の専門家の皆さま、ママたち、そして企業・団体・個人の支援者の皆さまに感謝申し上げます。

ジョイセフは、皆さまから共有いただいた貴重な経験談をまとめ、全国の行政をはじめとする母子保健や、災害支援に携わる関係者、ママ支援団体、そしてママパパやたちに一人でも多く共有し、将来の災害支援や日々の防災に役立ててもらえるように努めていきたいと考えています。

まとめた情報をご希望の方は、info@joicfp.or.jp (ジョイセフ被災地支援担当)までご一報ください。

 

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