ジョイセフの新型コロナウイルス感染症対策支援

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2020.12.12

私たちは、止めない

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大がもたらした、世界の激変。

これまで、プロジェクト実施国に滞在しながら、現地のスタッフやパートナーと協働して世界各地で女性支援プロジェクトを進めていたジョイセフのスタッフも、2020年3月にはCOVID-19拡大の影響で帰国を余儀なくされました。

プロジェクト地域を離れた後も、私たちは現地のスタッフやパートナーと連絡を取っていますが、彼らから伝えられる情報や、国際機関の発表などで、女性はCOVID-19の影響をより大きく受けていることがわかっています。失業などの経済的な影響はもちろん、家庭内暴力や望まない妊娠、感染を避けるために保健施設を敬遠し、産前・産後健診を受けないことや、自宅での出産を選ぶことによる母子への危険など、懸念すべきことは数え切れません。

ガーナ、コウ・イースト郡の家族。ガーナでは一時期、学校閉鎖や外出自粛要請が行われ、多くの人が影響を受けました

 日本でCOVID-19緊急事態宣言発令、解除を経て、第3波に見舞われている今も、ジョイセフは世界の女性支援活動を止めないために、さまざまな新しい試みに挑戦し続けています。

例えば…

ザンビアでは、オンラインでのコミュニケーションに慣れないスタッフを対象に日本からネットを使い、オンライン会議システムを活用したセミナー運営方法の指導から始め、日本とザンビアをインターネットでつないでの両親学級研修(保健スタッフ対象)や、現地の若者向け(ピア・エデュケーター対象)ワークショップを実施しました。

日本では、東日本大震災で被災しジョイセフがかつて支援活動を実施していた東北地域を中心に活動を展開しています。

緊急事態宣言の発令後、自治体や医療機関での両親教室の中止、里帰り出産の制限、立ち会い出産の禁止などにより、希望していた産前・産後の支援を受けられず、専門家にも頼れず、多くの女性が不安を抱えて孤立していました。そこで、彼女たちが安心して妊娠・出産・育児に臨めるように、地域の助産師チームと連携し、妊婦および乳幼児を持つ母親とその家族を対象としてZOOMを用いたオンライン母親教室を実施しています。

また、行政と連携した産後ケアサービス事業が実施されていない宮城県石巻市では、母子支援団体と連携し、生後間もない赤ちゃんを持つ母親たちが安心して心と体を癒すことができる産後ケアハウス「ママファースト」を立ち上げ、産後ケアサービスを届けています。

毎年ジョイセフがJICA委託事業として実施してきた本邦研修(保健に携わる各国政府やNGOの担当が来日し、日本の母子保健やセクシュアル・リプロダクティブ ・ヘルス/ライツの経験を学ぶ)は、すべてオンラインプログラムに改編しました。

11月から12月にかけて、母子栄養改善、妊産婦の健康改善2コースを実施し、計12カ国(アフガニスタン、ガーナ、カンボジア、マダガスカル、ナイジェリア、モザンビーク、タジキスタン、インドネシア、ミャンマー、ラオス、シエラレオネ、タンザニア)からの参加を迎え、オンラインで2週間の研修を実施。参加者はそれぞれに各国での取り組み強化に向けて活動計画を立案、発表しました。

世界では今もCOVID-19の感染者数が増え続け、日本でも先行きが不透明な状況が続いています。
それでも、新たな困難に直面している世界の女性たちへの支援を止めるわけにはいきません。
これまでも、これからも、私たちは世界の女性の命と健康を支え、SRHRを推進し続けていきます。

世界の女性を支援する募金

ジョイセフのCOVID-19対策支援(2020年5月~2020年10月)

ケニア:
プロジェクト地域の保健施設の医療従事者38人に、マスク、ゴム手袋、消毒液などの個人防護具を提供

タンザニア:
プロジェクト地域のコミュニティヘルスワーカー397人に、マスクと手指消毒剤を提供
コミュニティヘルスワーカーを通じて、約10万人*の地域住民にCOVID-19感染予防啓発活動を実施
*1人のヘルスワーカーが対応している平均人数にもとづく推計

アフガニスタン:
現地協力団体と協働実施する母子保健クリニックにおいて、2020年1月〜9月で延べ約1万5000人の母子にCOVID-19感染予防の啓発教育を実施

日本(東北):
オンライン母親教室に163組が参加

日本(宮城):
産後ケアハウス「ママファースト」で、36人のママが産後ケアサービスを利用

ミャンマーの農村保健所で働く
保健スタッフの命を守りたい

ジョイセフ ミャンマープロジェクト担当:吉留 桂

ミャンマー農村地域で人々の健康を守る保健スタッフも、今は感染防止のためにマスクなどをつけて働いています(2020年7月撮影)


 
今、東南アジアの国々の中で、ミャンマーではインドネシアに次いで多くのCOVID-19の感染者数を記録しています。ジョイセフのミャンマー事務所も、感染者数増加による大きな影響を受けています。

政府の外出自粛勧告によってプロジェクトスタッフの移動が制限されているため、プロジェクト地域を訪問することができず、ミャンマー国内にいるにも関わらず遠隔で活動を進めなくてはならない状況です。

エヤワディ地域にあるチャウンゴン・タウンシップの農村診療所では、スタッフがCOVID-19から身を守るための資材、特に防護服やマスク・手袋などの防護具が足りていません。この地域で働く保健スタッフは260人、母子保健推進員を含む保健ボランティアは1378人。これらの職員や保健ボランティアを守り、地域の人々に感染症を広げないために、防護具を欠かすことはできないのです。

首都ヤンゴンまで車を走らせれば、比較的安価でまとまった量の防護服を手に入れることができますが、州境を越えて移動すると14日間の隔離が必要となるため、割高になっても農村診療所がある州内で防護服を購入せざるを得ません。

長年、タウンシップの医務官を務めるかたわら、ジョイセフのプロジェクトに関わっているエイナインさん。今回集まった支援は彼に送り、州内に点在する農村診療所に防護服や防護具を配付したいと考えています。

みなさまのご支援は、私たちが責任を持って、支援を必要としている医療従事者に届けます。

ミャンマーの地域保健のために働くエイナインさん

【エイナインさん】(写真左、青いジャケットの男性。この日はレストランでCOVID対策を確認・指導中)
常に現場スタッフや地域住民のことを考え、日々住民の命と健康のために走り回るエイナインさんは、ユーモアとチャレンジ精神をも持ち合わせた、地域の保健医療に身も心も捧げている人です。

ミャンマーではすでに医療従事者へのワクチン接種が始まったそうです

なぜ、世界の女性を支援する必要があるのでしょうか。

世界では、保健医療サービスや情報へのアクセスが整っていないことや、貧困をはじめとするあらゆる格差ゆえに、命を落としている女性たちがいます。ジョイセフはそんな現状を少しでも改善するため、半世紀以上にわたって活動を続け、女性たちの健康改善を支えてきました。

しかし、今、COVID-19の広がりを受けて、世界の女性を取り巻く環境がさらに悪化しています。それだけでなく、COVID-19対策のために働く世界の保健医療従事者の7割が女性です。
生まれた地域や国が違うだけで、命を落とすことがないように、私たちは地球市民の一員として、隣人として、できるだけのことをしていきます。

COVID-19対策のために、多くの支援が必要な今、皆さまのご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。

世界の女性を支援する募金

その他 ジョイセフのCOVID-19関連ページ
https://www.joicfp.or.jp/jpn/covid-19/