【人道危機ミャンマー】2月軍事クーデター以降、治安悪化と新型コロナウイルスの二重の危機に直面している現地の医療従事者と女性たちの支援をお願いいたします

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2021.9.14

2021年7月までに届いた寄付金で、500名の医療従事者にPPEを届けることができました。以下に受け取った医療従事者から届いたメッセージをご紹介します10月1日支援報告 

2021年2月に起きた軍事クーデターから7カ月が経過して、ミャンマーの女性たちやコミュニティが直面する人道上の危機は、今もなお悪化し続けています。政情不安と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の第三波による混乱という二重の危機が、弱い立場にある女性、そしてその子どもたちや家族の状況を深刻化させています。

6月のウェビナーでジョイセフミャンマー事務所のスタッフ4人の声を紹介し、「ミャンマーの人々の生活はますます厳しくなっています」と、ミャンマー事務所長の佐藤友美枝は語りました。

9月1日の国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の発表によると、武力衝突や治安悪化のため、2月1日以降、国内避難民は17万6000人となり、ミャンマー全土で300万人もの人々が緊急人道支援や保護を必要としています。

 
また、COVID-19はデルタ株を中心にミャンマーでも猛威を振るっており、ミャンマーの保健スポーツ省は9月6日時点の数字として、陽性者41万7941人、1万5581人の死者を報告しています。ぜい弱な医療体制や医薬品の価格高騰に加えて生活必需品の不足は、ミャンマーの人々、特にこれまで必死に生き延びようとしてきた最も弱い立場の人々に過大な負担をもたらしています。

日常が戻ったかのように見えるヤンゴン市内・チャイナタウンの様子

日本貿易振興機構によると、世界銀行が発表した報告書は、2月から続く政情不安と新型コロナウイルス感染症の第三波の二重の危機により、ミャンマーの経済は今年18%縮小し、人々の生活や将来に悪影響を及ぼすと警告しています。

報告書はまた、今年100万人の雇用が失われる可能性があり、貧困の中で暮らす人々が2022年初頭までに2019年の倍以上になるとも予測しており、状況の悪化を食い止めるためには国際社会からの迅速な支援が必要です。

ジョイセフでは、毎月継続的にジョイセフの活動を支えてくださる「ジョイセフフレンズ」を募集しています。

ジョイセフフレンズとは
世界の女性たち「フレンズ」を、毎月2,000円から継続的に支援するマンスリーサポーターです。

月額2000円を1年間支援すると、アフガニスタンの女性36人に、クリニックでの保健医療サービスを提供できます
たとえば、
  • 男性医師に肌を見せられない保守的な地域の女性のために、女性の医師とスタッフが対応する診療体制を用意できます。病気や妊娠の際に、女性が安心して受診・相談できる保健サービスにより、女性や赤ちゃんの命を守ることができます。
  • 12,13歳といった低年齢で結婚を強要され、毎年のように出産を余儀なくされている少女たちが、家族計画に関する知識を得たり、ピルやコンドームを手に入れることができます。
ジョイセフフレンズになる
ジョイセフへの寄付は「寄付金控除」の対象となります

ジョイセフの支援

コロナ禍と政情不安の状況を受けてジョイセフは、これまでミャンマーで行ってきたプロジェクトでの活動を中断せざるを得ませんでしたが、この状況下でもできることから着手していこうと新たに活動を計画し準備を進めています。

ジョイセフフレンズをはじめ日本の支援者の皆さまからの寄附金で、約500名分の助産師、看護師などの医療従事者にPPE(個人用防護具:マスク、ガウン、手袋など)を供与できることになりました。ただ、この数は、ジョイセフのプロジェクト地域を含む3つのタウンシップ(郡・区)のすべての医療従事者をカバーしているわけではなく、PPEは消耗品であるため継続支援が必要です。

ジョイセフは、今後PPE の配給と、できれば基礎的な医薬品、そしてセーフデリバリーキット(出産時に臍の緒を切るための清潔なカミソリ、腰の下に敷くシート、介助者用の手袋、石鹸など)の供与を実施したいと考えています。

施設でのSRHサービスを止めないことを原則に、妊産婦が新型コロナウイルスの感染を恐れることなく、施設サービスを利用できるよう、どうか皆さまのご理解とご支援をお願いします。

コロナ禍で、ジョイセフのプロジェクト地域の医療従事者たちは多忙を極め、そのうえタウンシップの医務官やスタッフにも感染者が出ています。​​緊急事態が続く状況であっても、医療従事者や母子保健推進員は、地域の住民のためにできることを実践し、同時に、感染症対策に必要な予防知識を習得しようと日々学ぶ努力を惜しみません。

緊急事態が長期化することが予想されるため、ジョイセフは、不安定で複雑な状況に対応する機動力を高めて、3つのタウンシップの女性(妊産婦)とその家族、国内避難民たちに支援を届ける活動を続けます。引き続きご支援をお願いいたします。
 


2021年7月までに届いた寄付金で、500名の医療従事者にPPEを届けることができました。
以下に受け取った医療従事者から届いたメッセージを和訳します

ジョイセフおよび支援者の皆さん、こんにちは。
この新型コロナウィルスの第三波において、コミュニティや医療従事者への個人防護具(PPE)のご支援に感謝いたします。これらのPPEは新型コロナウィルスの感染防止においてとても重要です。

ヘルスアシスタント

ジョイセフおよび支援者の皆さんへ
コミュニティの人々や医療従事者に代わり、私は本当に嬉しく思っており、新型コロナウィルスに対する個人防護具(PPE)のご支援に感謝申し上げます。これらのPPEのおかげで、私は新型コロナウィルスの感染を防ぎながら母子のヘルスケアや他の保健に関する活動を安全に実施することができます。支援していただいたPPEは、私たちがヘルスケアの活動を実施するために本当に役に立っています。支援者の皆さんとこの度のご支援に関わる全ての皆さんに感謝いたします。

レディーヘルスビジター(訪問保健師)

ジョイセフおよびご支援くださる皆さまへ
助産師たちを代表して、ジョイセフおよび支援者の皆さんに感謝申し上げます。私たち助産師は、農村のコミュニティでヘルスケアを提供しています。この度の新型コロナウィルスの感染拡大では、これらのPPEはコミュニティにおいて感染拡大を防止するでしょう。ですから、ジョイセフおよび私を支援してくださった皆様に感謝いたします。

准農村保健所助産師

ジョイセフおよび支援者の皆様へ
公衆衛生局を代表して、ジョイセフおよび支援者の皆様に感謝申し上げます。私たち医療従事者は、農村のコミュニティにおいて最前線で保健医療を提供しています。新型コロナウィルスは命を脅かす感染症であり、個人防護具(PPE)のご支援に感謝いたします。

タウンシップ保健師長

私たちのカウンティおよびタウンシップの人々、そしてタウンシップ保健局を代表して、マスクなどの個人防護具(PPE)のご支援に心から感謝の気持ちを述べたいと思います。皆さんのご支援は、人々にとって、とりわけこの新型コロナウィルス感染拡大時では貴重です。私たちはあなたの、そして日本や日本人の皆さんの親愛と思いやりを決して忘れません。ジョイセフを支援する皆さん、そして日本の皆さまの健康と全ての災難からの自由をお祈りいたします。あなた方のご支援は私たちを強くしてくれます。
どうもありがとうございます。

ヘルスアシスタント

新型コロナウィルスに対する個人防護具(PPE)の寄付をありがとうございました。

准農村保健所助産師

 

ジョイセフでは、毎月継続的にジョイセフの活動を支えてくださる「ジョイセフフレンズ」を募集しています。

ジョイセフフレンズとは
世界の女性たち「フレンズ」を、毎月2,000円から継続的に支援するマンスリーサポーターです。

月額2000円を1年間支援すると、アフガニスタンの女性36人に、クリニックでの保健医療サービスを提供できます
たとえば、
  • 男性医師に肌を見せられない保守的な地域の女性のために、女性の医師とスタッフが対応する診療体制を用意できます。病気や妊娠の際に、女性が安心して受診・相談できる保健サービスにより、女性や赤ちゃんの命を守ることができます。
  • 12,13歳といった低年齢で結婚を強要され、毎年のように出産を余儀なくされている少女たちが、家族計画に関する知識を得たり、ピルやコンドームを手に入れることができます。
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