分娩時における感染予防対策に関する案件化調査

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プロジェクト名 分娩時における感染予防対策に関する案件化調査
実施国 ベトナム
活動の目的 手術などの医療現場で、簡易かつスピーディに清潔操作を徹底できる工夫がされている大衛株式会社のディスポーザブル不織布医療資材を試験使用し、ベトナムでの普及促進のための案件化に向けた調査を実施
実施地域 クホーチミン市
対象人口 15~49歳の女性 約4万人 
実施期間 2015年10月~2016年10月
スキーム等 JICA中小企業案件化調査
共同実施機関(現地) 保健省母子保健局
背景 近年、ベトナムにおける医療水準は向上しており、調査対象病院など高次の医療機関では、一部、 使い捨て用(ディスポーザブル)の医療資材が利用されています。他方、清潔操作が簡単にできる工夫などがされておらず、操作手順によっては清潔さを確保できないなど、高次の病院での分娩においても安全性に課題が見られました。こうした状況を踏まえ、より簡易かつスピーディに清潔操作を徹底できる工夫がされている大衛株式会社のディスポーザブルの不織布医療資材セットを使うことで、院内感染予防を徹底させ、分娩サービスの質の改善に繋げることを目指し、普及促進のための案件化へ向けた調査を実施しました。
主な活動 JICA中小企業海外展開支援事業の資金により、大衛株式会社の分娩用不織布医療資材が、ベトナムにおける周産期医療の現場の現状を改善できるかについて調査しました。
保健省母子保健局をカウンターパートとし、国立産婦人科病院(ハノイ市)、フエ中央病院(フエ市)、ツーヅー病院(ホーチミン市)の産科の協力を得て、ベトナムの周産期医療環境に合わせてパッケージ化した分娩用不織布医療資材(提案製品)の試用調査を行いました。ジョ イセフは外部人材としてチーフ・アドバイザーと業務実施支援の2名の配置を通して協力しました。主な活動は以下のとおりです。

  1. ベトナムの医療状況に応じた分娩用不織布医療資材の試作品パッケージ化
  2. 現地生産へ向けての現地基盤づくり
  3. 北部、中部、南部の第三次医療機関である3つの病院の協力を得て、1でパッケージ化した分娩用不織布医療資材の試験試用
    ①使用方法についての使い方研修の実施
    ②現場での試験使用
    ③事後調査の実施と結果分析

トップレファラルの3つの病院では、医療従事者は多忙であり、感染対策の遵守は難しく、分娩介助時の負担軽減と手順の簡略化は必須であることから、提案製品のニーズが確認できました。また、分娩時の露出を最小限にする提案製品の内容は、分娩時の妊産婦にとって、配慮されたものであることが評価されました。