
NGOでもマーケティング? ー 自称、世界と日本をつなぐプロモーターです
2026.6.11
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Women Deliver 2026参加レポート
いつもジョイセフの活動を継続的に支えてくださり、本当にありがとうございます。ジョイセフのマーケティング担当の栗林です
2026年4月に私がオーストラリアのメルボルンで参加した国際会議「Women Deliver 2026」の報告をさせていただきます。
※今回のオーストラリアへの渡航、会議の参加費は、シャネル財団より助成を受けています。
Women Deliver 2026とは
Women Deliverは、世界中の女性の健康、権利、ジェンダー平等について、各国の市民団体、国際機関、政府関係者、若者のリーダーなどが集まり、学び合い、連携を深める世界最大級の国際会議です。
会場では、女性の健康と権利、思春期の若者の健康と権利、強制結婚や暴力、気候変動の影響、そして活動を続けるための資金の課題など、さまざまなテーマについて議論が交わされていました。

「国際会議に行くこと」が、どう支援につながる?
「国際会議に参加することが、日々の支援活動にどうつながるの?」
そう感じる方もいらっしゃるかもしれません。
私自身の今回の参加は、会議に出席することそのものが目的ではありませんでした。ジョイセフに入職して5年目となる今年、マーケティング担当の立場から、世界で今、何が起きているのか、今熱い課題やテーマはなんなのか、どんな風に議論が交わされているのかを自分の目で見て、聞いて、学び、それをジョイセフができることと照合して、日本の皆さまにお届けすること。各国で活動するジョイセフのような支援団体から、支援者の想いを確実に支援につなげていくノウハウを学ぶこと。それが、私にとって自分で自分に課した重要なミッションでした。

▲ジョイセフ国内事業担当者が国内外で活用している啓発教材「ジョイセフエプロン」を紹介。参加者からは「分かりやすい」「ぜひ自分たちの活動にも活用したい」という反応がありました。
まだまだ取り残されている女性の現実と願い
参加してまず強く感じたのは、「女性」という枠組みの中に、本当にたくさんの人生や経験、想いがある、ということでした。
これまでジョイセフの活動を伝える中で、世界の女性たちが置かれている状況について学び、発信してきました。今回会場には189カ国から6,000人以上の方が集まり、おそらくその多くは女性でした。私自身の人生で初めてそんな環境に身を置き、日本で一般的に表現される「女性」のイメージから、まだまだこぼれていた人たちがいたことに気づかされました。
さまざまな民族や宗教の女性、トランスジェンダー、障がいのある女性、気候変動の影響を受けて困難を抱える女性、戦争などで母国を逃れて生きる女性。
どんなに置かれた状況が違っても、「自分のからだや人生について知り、自分で選び、必要なケアや支援につながれるようにしたい。安全に、自分らしく生きたい」という願いは、国や地域を越えてつながっていることを感じた経験でした。
印象的な出会いの一つが、強制結婚をテーマにしたセッションに登壇していた、アフガニスタン出身のヘレナ・ハッサニさんでした。

▲ヘレナさんはハザーラという民族で、アフガニスタンのなかでも日本人と顔つきが良く似ている民族。「私たちはいとこのようなもんよね」と話しました。
幼いころ、女の子のための学校をアフガニスタン中につくりたい、大学で学びたい、いつか首相になりたいという大きな夢を持ち、姉妹のなかで初めて学校に行くことを許された女の子として学べることをとても大切に思っていたといいます。
当時11歳だったヘレナさんが学校から帰ると、彼女の婚約がすでに決められていました。結婚が何を意味するのかもわからない、金色の指輪を学校の友達に見せられる!という純粋な嬉しさだけだったといいます。その後17年にわたる強制結婚生活を経験。
けれど彼女は、その経験を「かわいそうな話」としてではなく、自分を動かす力として語っていました。
家族の中で初めて学校に通い、初めて離婚を選び、自分の自由を取り戻し、現在はオーストラリアを拠点に、児童婚・強制結婚をなくすための活動に取り組んでいます。彼女が立ち上げた団体の名前には、「高く飛ぶ」という意味が込められているそうです。女の子たちに機会があれば、望むだけ高く飛ぶことができる。ヘレナさんの言葉から、「女性の健康と権利」は、一人ひとりの人生そのものにつながっているのだと改めて感じました。
日本の皆さまに届けたい
会場で各国の参加者の切実な声を聞きながら、「この世界の現実を、日本でどう伝えたらよいのだろう」と何度も何度も考えました。
印象に残ったセッションの一つに、「人を行動へ動かすストーリーテリング」をテーマにしたものがありました。
支援の現場で起きていることを、専門用語ではなく、誰にでも届く言葉で伝えること。AIでは伝わらない人間らしさ。数字や制度だけでは見えにくい、一人ひとりの声や人生を大切にしながら伝えることが語られました。
応援してくださる方とつながり、必要な支援を募り、社会を少しずつ変えていくために、情報にあふれ、AIの機能が多様化する今こそ、丁寧に取り組むことが大切なのだと、改めて心に刻みました。
遠い国の出来事としてではなく、私たちの社会ともつながる課題として。
難しい専門用語ではなく、日々の暮らしの中で受け止められる言葉として。
そして、支援してくださる皆さまが「自分の支援は、こうした世界の動きとつながっているのだ」と感じられる形で。私は世界と日本の支援者のみなさんとの架け橋になるために、引き続き考え、活動を続けます。
ジョイセフフレンズの皆さまからのあたたかい応援の言葉やご寄付は、保健医療や教育の現場を支えるだけでなく、世界の課題を日本社会に伝え、次の支援を生み出す力にもなっています。

世界の声を、日本へ。日本の思いを、世界へ。
Women Deliver 2026で出会った言葉や人々の想いは、これからジョイセフがどのように伝え、どのように支援の輪を広げていくかを考える大きなヒントになりました。
世界のどこにいても、すべての人々が自分のからだと人生の選択肢について知り、選び、必要な支援につながれるように。
ジョイセフのマーケティング担当として、これからも、世界の現場の声を、日本の皆さまに届け、皆さまとともに実行できるアクションを提案していきますので、是非引き続き伴走をお願いします。
いつも活動を支えてくださっているジョイセフフレンズの皆さまに、心より感謝申し上げます。

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- 栗林桃乃
- 国内外のジェンダーの課題に興味を持ち、大学時代〜現在ジョイセフフレンズとしてジョイセフの支援をしている。いつかジョイセフで活動をと志し、2022年にジョイセフに入職。前職はホテリエ。接客で身につけた対人スキルと2年ほど広報・企画として働いた経験を活かし現在はジョイセフで活動中。国内支援者連携窓口、思い出のランドセルギフト事業統括。日本の若者を性に関する悩みや課題から解放したい思いでI LADY. の活動もサポート。性にとらわれない生き方を実践したい。パートナーとコーギー犬との3人家族。趣味はパートナーと走るロードバイク。