2019年 皆さまのご支援の成果

ベスト保健センター賞の受賞(ザンビア) 3万人以上の母子に保健医療サービスを届ける(アフガニスタン) 若者たちに包括的性教育を伝える(ネパール) 2020年、ケニアでの新しいプロジェクト


ベスト保健センター賞の受賞(ザンビア)

2018年にマサイティ郡ンジェレマニ地区に開所したワンストップサービスサイトが、今年、コッパーベルト州内の200以上の保健センターの中から「ベスト保健センター賞」を受賞しました。保健施設を充実し、助産師や母子保健推進員と連携して地域の母子保健の環境改善に取り組んできたことが評価されました。保健センターには、郡保健局により救急車も配置され、ガソリン代は地元の工場が負担してくれることになりました。

  • さまざまな企業やリソースも活用してこの施設を改善していきたい

    と郡保健局のジョアンさん(写真左)から心強いコメントをもらいました。活動の持続発展へ向け、これからもさまざまな関係者と力を合わせて活動を行っていきたいと思います。


3万人以上の母子に保健医療サービスを届ける(アフガニスタン)

女性医師や助産師をはじめ、多数の女性スタッフを配置した母子保健クリニックを運営し、対象地域の延べ3万人以上の母子に保健医療サービスを届けました。3月からは、一部の州で導入が始まった母子手帳も利用し、母子の健康管理に取り組んでいます。病気の予防の点からの保健啓発教育や、母子栄養改善の取り組みとして、カウンセリングや地元の安価で栄養価の高い食材を利用した料理教室を開き、試食をしてもらう活動にも力を入れています。

  • 栄養不良の症状で来院したザイナブちゃん(18カ月)とお母さんも料理教室に参加しました。

    子どもが7人いて満足に食べさせられません。料理教室に参加できてとてもうれしいです。

    と話してくれました。


若者たちに包括的性教育を伝える(ネパール)

ピア・エデュケーター(以下ピア)を育成し、彼らを通じて若者たちに包括的性教育を伝えています。性別とは、セクシュアリティやジェンダーとは、生殖器について、月経や夢精について、中絶や避妊方法について等、様々なトピックについて話します。先生に対してだと聞きにくいことも、同世代同士なら、リラックスした雰囲気の中で仲間からも活発に質問が飛び出し、話し合いができます。

  • ピアのスミトラさん(22)は、これまで1000人以上の生徒に包括的性教育について伝えてきただけでなく、自分の家族にも伝えました。彼女の家族は、母親を始め血は不浄のものだと信じ、生理中は台所に入ることも禁じていましたが、彼女は家族を説得し、今では生理中であっても台所に入ることができるようになりました。

2020年、ケニアでの新しいプロジェクト

2020年に、ジョイセフは、ナイロビやニエリのスラム地域で家族計画への男性参加促進と女の子の自己肯定感を高める支援活動に取り組みます。

スラムに住む女性たちは生活のために性交渉を受け入れたり、性暴力の被害にあうことが少なくありません。貧しくて十分な教育を受けられずに知識がないために、性感染症や意図しない妊娠にも直面しています。

男性の理解と協力なしでは、スラムの女性を守ることはできません。そこで、ホワイトリボンラン2020で集まった寄付金を活用し、スラムの男性がジェンダー平等、リプロダクティブ・ヘルス/ライツについて学ぶ機会を提供します。若者に思春期保健情報を伝えるピア・エデュケーターの活動も展開します。


2020年もジョイセフは日本でも世界でも、女性のエンパワーメントとジェンダー平等を推進し、SDGsの達成を目指してまいります。
引き続き、皆さまのご支援・ご協力をどうぞよろしくお願いいたします。