HIV/エイズ

エイズによる死亡は一時期よりも減少しましたが、それでも2019年にエイズ関連疾患で亡くなった人は全世界で69万人、新たな感染者は170万人に上ります。

現在、世界でHIVに感染している3800万人のうち、治療を受けている人は2540万人、およそ3人に2人に留まり、残りの1260万人は治療を受けていません。

2010年と比べて、2019年には、1年間の新たなHIV感染件数は39%減少しています。国連エイズ合同計画(UNAIDS)の最新報告書(2020年)*1によると、感染の減少はすべての人たちに平等に起きているわけではなく、社会的弱者が不当に多く取り残されています。新規HIV感染者の約62%を占めるのは、男性の同性愛者、男性と性交渉をする男性、性産業従事者、注射によるドラッグ利用者、服役囚と、彼(女)らの性的パートナーです。

しかし、こうした人たちが全人口に占める割合は、62%には到底達しません。

サハラ以南アフリカ地域の女性と女子は、HIV感染の影響を最も大きく受けているグループで、2019年のアフリカ地域全体の新規HIV感染の59%を占めています。言い換えると、15-24歳のサハラ以南アフリカ地域の女性と女子は、毎週4500人がHIVに感染しています。2019年の新規HIV感染の24%は若い女性の間で起きていますが、彼女たちがサハラ以南アフリカ地域全体の人口に占める割合は10%に過ぎません。

*1 UNAIDS,“SEIZING THE MOMENT-Tackling entrenched inequalities to end epidemics”, 2020, https://aids2020.unaids.org/report/

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